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生物由来有用成分・素材市場

高齢化が進む中でのフレイル対応、世代を横断する美への普遍的なニーズ、抗疲労、アイケアなど現代人のQOL向上、筋力強化など体づくりに対するニーズ、そして近年目立つメンタルケアへの高まりなど、成分・素材に求められる役割は多様化の一途をたどっている。2019年の市場は前年比6.3%増の2,163億円が見込まれる。グルコサミンやコンドロイチン、プラセンタなどのレガシー系素材の市場成長の減速がみられるものの、日々のセルフケアとして、生活習慣病関連、整腸関連、スポーツ関連のほか、アンチエイジング関連、口臭や体臭対策を目的としたエチケット関連、更年期障害対応を目的としたホルモンバランス関連、ストレスケア、睡眠質改善から、うつ対策まで想定したメンタル関連などで需要を伸ばしている素材が多くみられる。2026年の市場は、乳酸菌・ビフィズス菌、DHA/EPAの高成長が期待され、2019年比で123%の2,664億円が予測される。

用途別では、サプリメントを主体に食品用途が市場の7割以上を占めてい
る。次に医薬品用途が2割弱の構成となっている。同用途はハイグレードの高価格帯を中心とした需要である。化粧品用途は、添加量が他の用途と比較すると僅少であり構成比は小さい。

今回調査対象40品目を「成熟市場」「停滞市場」「好調市場」「高成長市場」の4つのステージに分けた。「成熟市場」は、ヒアルロン酸(204億円)、大麦若葉(115億円)などで大規模市場素材となっている。新規投資せずとも認知度も需要も高い素材であり安定需要が続くが、てこ入れが必要とされる市場である。「停滞市場」はコンドロイチン(206億円)、緑茶抽出物(46.5億円)、グルコサミン(43.5億円)などで、かつてブームを巻き起こした有力素材はトレンドが去り、他素材への切り替えや需要の低迷などで減少が続くと予測される。「好調市場」は、DHA/EPA(300億円)、乳タンパク(180億円)、大豆タンパク(64億円)など脳機能関連、スポーツ関連素材が中心となっている。エビデンスが豊富であり、応用製品も増加していることから、今後も好調な市場拡大が見込まれる。「高成長市場」は、ホスファチジルセリン(8.8億円)、ラフマ(1.2億円)、エクオール(17.3億円)、イヌリン(19億円)などである。多くの高齢者、現代人が抱える脳機能や睡眠関連の悩み軽減を訴求するこれらの素材は、小規模市場であるが、今後も高い伸びを示すものとみられる。