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診断薬市場

細菌検査市場のうち培地市場は、保菌検査の遺伝子法への移行の影響を受け、引き続きほぼ横ばいが予測される。遺伝子検査市場は、全般的に普及から長期が経過した検査項目が多く、検査数、金額とも横ばいが見込まれる。POC検査キット市場では、呼吸器感染症分野において、疾患に高い効果を示す治療薬が新たに登場すれば、その薬剤の投与検討のための市場拡大が期待されるが、当面、そうした薬剤の登場は見込まれない。病理検査市場は、今後もがん患者の増加が予測されている中で、コンパニオン診断薬の重要性も更に高まるものと考えられる。


POC検査
尿試験紙、便潜血キット、HCG・LH、肝炎項目、呼吸器感染症、消化器感染症、糖尿病項目、心筋マーカー、血糖自己測定等の幅広い簡便・迅速な検査キットを含んでいる。2018年の市場の約40%を血糖自己測定が占める。同検査はこれまでPOC検査市場の拡大に大きく関わってきたが、非インスリン依存型治療薬の台頭により市場は微減傾向にある。

細菌検査
培地による培養検査の全体市場は横ばいとなっている。食品関係事業従事者に課される保菌検査は培養法で実施されてきたが、複数検体を同時に遺伝子検査法のマルチプレックスPCR法で実施する衛生検査機関が増加し、一般細菌、グラム陰性桿菌を中心に市場は縮小している。

遺伝子検査
2016年にC型肝炎を完治させることが可能な治療薬「ソバルディ」、「ハーボニー」(ギリアド・サイエンシズ)の治療患者数がピークとなり、治療効果判定のためのHCV-RNA定量検査が急増し、HCV遺伝子検査薬の市場は急拡大した。しかし、ピークは短期間で終わり、2017年から18年にかけて治療患者数は減少し、HCV-RNA定量検査の検査数も大きく減少している。

病理検査
がん患者の増加に伴い、病理検査需要も高まっており、市場も拡大している。またさまざまな抗がん剤が発売される中、治療薬の適性や治療効果を測定する需要が高まっていることもあり、コンパニオン診断薬として位置づけられる診断薬が増加していることも市場拡大に寄与している。