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エネルギーマネジメントシステム(EMS)関連市場

エネルギーコストの削減を目的とした省エネニーズに支えられてきたが、需要の一巡に加えて、新規ユーザー・需要家の取り込みが進んでおらず、近年は市場の停滞がみられる。EMSの普及や活用が進まない要因としては、EMS導入によるユーザーメリットが希薄であることが大きい。EMS市場の拡大において、EMSの導入およびデータ取得によるユーザーメリットを高めることが喫緊の課題となっている。こうした市況の中、EMSの価値を高める要素となりうる社会情勢の変化の兆しがみられ始めている。一つ目の要素としては、データ活用シーンの多様化である。二つ目の要素としては、太陽光発電システムの余剰電力買取期間終了案件での自家消費ニーズの高まりや需要家側受給調整ビジネスの本格化など、電力ビジネスにおける需要家の役割の変化である。今後は、エネルギー自給自足の本格化による創蓄連携などの最適制御目的での採用や、設備管理などの省力化ニーズの高まりなど、EMSによるエネルギー管理や取得データの利用価値向上に伴って、活用シーンが拡大していくものと予測される。

EMS/EMS関連システム
IoT・AI技術の活用による労働効率化・省力化ニーズの高まりや需要家側での需給調整ビジネスの立ち上がり、卒FITに起因するエネルギー自家消費利用の普及などの要因で、活用シーンが多様化していくものと予測される。EMS/EMS関連システム市場の規模自体が大きく成長するわけではないが、創蓄連携や設備機器のデータを統合管理するプラットフォームとしての役割を担うことで、EMS関連設備市場との相乗効果が期待される。

需要家側EMS関連設備
これまではエネルギーの見える化やエネルギー使用効率化のための機器制御を目的とした製品展開が中心であった。今後は省エネに限らず、収集したデータに基づいて、予兆保全や生産効率向上などのソリューションに対応した設備としての展開が進んでいく。

EMS関連サービス
VPPやDRなど需要家側での需給調整の仕組みやデータ取引市場の創設、人手不足に伴う業務の自動化・高効率化ニーズの高まりなどにより、データの利用シーンが拡大することで、新たなビジネスモデルによるEMSの活用がなされるものと予測される。