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水資源関連ビジネス市場

人口減少や産業空洞化などを背景に、水資源関連市場は低成長下にあり、2018年は4,192億円の市場であった。長期的にも微減傾向にあり2025年は4,148億円の市場が予測される。こうした中で、水の品質向上や設備の省スペース化など、水処理の高度化につながる「水処理膜」や、イニシャルコスト/ランニングコストの削減や省人/省エネ化ニーズに対して、AI/IoTなどの先進技術活用により実現が進む「水処理関連サービス」の市場は拡大傾向にある。

水処理膜
MF膜/UF膜は、浄水場向けおよび工業用水向けの需要が中心となっている。浄水場におけるろ過膜の導入施設は2018年度末で912カ所となる。ここ数年導入スピードは鈍化しているが、依然拡大の余地があり、導入済み浄水場へのリプレース需要も堅調である。下水処理場では、依然導入実績が限定され、今後官民連携事業が進む中で、処理の効率化や維持管理の容易性が評価されることで市場は拡大する可能性がある。

水処理薬品・副資材
大口需要家である浄水場や下水処理場における処理水量の減少や、薬注制御の最適化を図るモニタリング技術の開発などによって緩やかな減少傾向がみられる。水殺菌・消毒用薬品、無機凝集剤、高分子凝集剤、イオン交換樹脂は、原材料価格の高騰化により製品価格が上昇したため、金額ベースの市場は拡大しているが、数量ベースでは横ばいから減少となっている。

水処理装置・プラント
多くが更新案件中心の対応となり、新設案件は少なくなってきている。純水製造装置/システムは食品・飲料、医薬、医療などの需要分野でのリプレースもあって、安定成長している。紫外線照射装置/システムは、浄水場へのさらなる普及やUV-LEDへの期待もあって、市場は拡大が見込まれる。

水処理関連サービス
市場の6割を占める下水道施設の民間委託は、長期の包括的民間委託の採用が進行するとみられ、装置市場よりは減少幅が小さくなるとみられる。地下水利用システム/サービスは、災害が多く断水などで影響を受けやすい日本では、医療機関や商業施設、公共施設などでの需要は堅調である。