マーケット情報


国内化粧品市場を価格帯別に調査

−景気の回復を背景に2013年は全ての分野で拡大−


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋)は、2014年2月から5月にかけて6分野44品目の化粧品の国内市場について、3回に分けて調査を行った。今回はその総括分析をすると共に結果を「化粧品マーケティング要覧 2014 総括編」にまとめた。 この報告書では化粧品市場全体および業務用を除く価格帯別の動向をまとめると共に、日常的に化粧品を使用する消費者を対象にインターネット調査を実施し市場トレンドを分析した。

◆化粧品全体市場

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
全体市場
2兆3,227億円
101.1%
2兆3,428億円
100.9%

2013年の化粧品全体市場は、景気の回復を背景に、4割強を占めるスキンケアを始め、全ての分野で拡大し、前年比1.1%増の2兆3,227億円となった。2014年は円安を背景とした外資系ブランドの価格の引き上げが行われていることから単価のアップがみられるなど、前年比0.9%増の2兆3,428億円が見込まれる。

◆価格帯別マーケット動向

化粧品の価格帯別市場

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
高価格帯
6,608億円
99.9%
6,633億円
100.4%
中価格帯
9,292億円
100.5%
9,333億円
100.4%
低価格帯
5,545億円
103.5%
5,649億円
101.9%

1.高価格帯

2012年は東日本大震災後の節約志向が一段落したことや、ヘアケア・ヘアメイクにおいてパーソナルケア要素の強いノンシリコン訴求のインバスヘアケアブランドの好調により大幅な拡大となった。2013年は独自美白有効成分配合商品の回収問題で、市場の6割を占めるスキンケアが縮小し、全体で0.1%減の6,608億円となった。

2013年から2014年にかけてベースメイクでは、外資系プレステージブランドがBB・CC訴求商品を積極的に投入しているほか、高い仕上がり感や長時間崩れにくいなどの機能強化が進められていることから今後も成長が期待される。

ポイントメイクはカラーメイクの需要が回復していることと、メインチャネルである百貨店の集客力回復を背景に、外資系ブランドがリップカラーやチークカラーにおいて限定品を投入するなどの商品施策を強化しており、カラーメイクを中心に今後も市場は拡大していくとみられる。 2014年は全体で前年比0.4%増の6,633億円が見込まれる。

2.中価格帯

中価格帯はノープリントプライスを採用したマス向けカウンセリングブランドから低価格帯のセルフブランドへの需要シフトによって縮小が続いていた。2013年は独自美白有効成分配合商品の回収問題によって高価格帯から需要が流れたことでスキンケアが拡大したほか、猛暑によるサンスクリーン需要の増加や、パーソナルケア要素の強いインバスヘアケアブランドの投入が相次いだことでヘアケア・ヘアメイクも拡大となり、2013年は前年比0.5%増の9,292億円となった。

2014年はメンズシャンプー・リンスにおいて、2013年に発売されたP&Gジャパンの「h&sフォーメン」に続き、ユニリーバ・ジャパンがスカルプケア・ノンシリコン訴求の「クリアフォーメン」を投入したことで、メンズコスメティックス市場が引き続き拡大するとみられる。全体で前年比0.4%増の9,333億円が見込まれる。

3.低価格帯

低価格帯はスキンケアのオールインワン訴求やセルフの大容量シートパックブランドが好調だったことや、メイクアップにおけるBB商品やアイメイクブランドが中価格帯から需要を取り込んでいたことに加え、2013年はニベア花王が同年に発売した「ニベアボディウォッシュ エクストラタッチ」やロングセラーの「ニベアクリーム」がフェイスクリームとして人気を集めたため、ボディケアが大幅に拡大し、全体で前年比3.5%増の5,545億円となった。2014年も引き続き拡大するとみられ、前年比1.9%増の5,649億円が見込まれる。

スキンケアではオールインワン訴求商品やシートパックが好調なほか、引き続きトイレタリー系の洗顔料やクレンジングが堅調に拡大するとみられることから、今後も拡大が期待される。

ポイントメイクでは細筆を採用したアイライナーやナチュラルな印象に仕上げるアイブロウ、まつ毛ケア効果のあるマスカラなど、細分化するニーズに対応した商品の投入によりアイメイクに特化したブランドが需要を取り込んでいるほか、中高年向けブランドが対象人口の増加を背景にさらに拡大するとみられ、引き続き好調が期待される。

◆注目コンセプト市場

1.UVケア

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
市場規模
526億円
107.1%
537億円
102.1%

UVケアは日中用乳液、日中用美容液、サンスクリーンを対象とした。 紫外線対策意識の高まりを背景に、サンスクリーンや紫外線防止効果のある日中用乳液・美容液などの商品投入が積極的に行われ、特に2013年は将来的なシワやたるみ(光老化)の原因となるUV-Aの防御効果を示すPA値の表記が4段階に引き上げられたことで新商品投入が相次いでおり、UVケア市場は前年比7.1%増の526億円となった。スキンケアは紫外線を含む日中のダメージから肌を守ることを訴求した「エリクシール シュペリエル/ホワイト デーケアレボリューション」(資生堂)が2012年にヒットになったことから、同様の効果を訴求した商品の投入が相次ぎ、日中用乳液が拡大した。

サンスクリーン市場では、SPF50+やPA++++の高い紫外線防止効果を訴求しながらジェルやウォーター、スプレータイプなど剤型のバリエーション強化が進められていることで引き続き拡大するとみられる。

2.スカルプケア

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
市場規模
352億円
102.0%
361億円
102.6%

スカルプケアは医薬部外品、化粧品類の女性用スカルプケアとメンズスカルプケアを対象とした。 スカルプケアは男性用の高価格帯商品が市場の中心であるが、現在市場の底上げに貢献しているのは女性用スカルプケアの拡大であり、2013年は前年比2.0%増の352億円となった。

女性用スカルプケアは2012年から2013年にかけてホーユー、ライオンが通販専用ブランドを投入し、業務用ルートにおいても育毛効果と白髪の改善効果を訴求した「アデノバイタル」(資生堂プロフェッショナル)のヒットを背景に、各メーカーが女性用スカルプケアの投入を積極的に行ったことで拡大した。

メンズスカルプケアは、深刻な薄毛に悩む層の需要が一般用医薬品や医療用医薬品にシフトし、予防をしたい層の需要も、日常の洗髪時に頭皮ケアを行うことを訴求した育毛シャンプー・リンスへと需要がシフトしており、低迷が続いている。

◆調査対象

スキンケア 洗顔料、クレンジング、マッサージ、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パック
フレグランス パルファン、オードパルファン、オードトワレ、ライトフレグランス、メンズフレグランス
ヘアケア・ヘアメイク シャンプー、リンス・コンディショナー、ヘアトリートメント、女性用スカルプケア、ヘアスタイリング剤、ヘアカラー、パーマネントウェーブ剤
メンズコスメティックス メンズシャンプー・リンス、メンズスタイリング剤、メンズスカルプケア、メンズシェービング料、メンズフェイスケア、メンズボディケア
メイクアップ ベースメイク メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー
ポイントメイク アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、マスカラ、チークカラー、 リップカラー、ネイルカラー・ネイルケア
ボディケア リップクリーム、サンタン・サンスクリーン、除毛・脱毛料、ボディシャンプー、ボディクリーム・ローション、ボディマッサージケアクリーム、バスプロダクツ

価格帯別ポジショニング

低価格帯
中価格帯
高価格帯
スキンケア
2,000円未満
2,000円〜6,000円未満
6,000円以上
フレグランス
2,000円未満
2,000円〜5,000円未満
5,000円以上
ヘアケア・ヘアメイク
650円未満
650円〜1,000円未満
1,000円以上
メンズコスメティックス
750円未満
750円〜2,000円未満
2,000円以上
メイクアップ ベースメイク
3,000円未満
3,000円〜4,500円未満
4,500円以上
ポイントメイク
2,000円未満
2,000円〜3,500円未満
3,500円以上
ボディケア
1,000円未満
1,000円〜3,000円未満
3,000円以上

 


2014/08/21
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。