マーケット情報


世界・国内の光源・照明市場を調査

−LED照明国内市場−
LED管球ランプ 2013年より縮小/LED照明器具 ピークは2015年
低価格化による企業収益悪化で海外展開、販路の選択や集中、事業撤退の動きも


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋)は、エネルギーの効率性や、小型・薄型化、低コスト化、デザイン性の向上、設計の自由度の向上などの利点により、従来の光源からLEDや有機ELへ急速に切り替えが進む光源/照明市場を調査した。その結果を報告書「Special Appli. 光源/照明市場 実態・技術・予測 2014年版」にまとめた。

◆調査結果の概要

1. 国内一般照明市場

2013年
前年比
2020年予測
2013年比
照明器具
6,078億円
101.1%
4,992億円
82.1%
LED
3,634億円
129.5%
3,790億円
104.3%
有機EL
1.1億円
122.2%
332億円
301.8倍
管球ランプ
2,763億円
91.7%
1,710億円
61.9%
LED
1,097億円
92.2%
894億円
81.5%

2013年の照明器具市場は、前年比1.1%増の6,078億円となった。LED照明器具が市場をけん引しており、ダウンライトやスポットライト、住宅用シーリングライトに加え、2013年からは光源一体型のベースライトや高天井用照明、屋外照明でのLED化が進み、照明器具市場におけるLED照明器具の比率は半数を超えた。今後もLED照明器具が市場をけん引するとみられるが、低価格化の進行による成長率の鈍化が著しく、2015年の4,592億円をピークにLED照明器具市場は縮小に転じ、照明器具市場も2016年から縮小、2020年には5,000億円を下回ると予測される。なお、LED照明器具の比率は2015年以降7割程度で推移するとみられる。

有機EL照明器具は量産化に向けた動きがある一方で、市場からの撤退もみられる。光源の量産化、低コスト化などの開発が遅れていることに加え、LED照明の普及によりコストや性能要求のハードルが高まっており、有機EL照明市場へのマイナス要因となっている。普及拡大には時間がかかるとみられ、2020年の市場は332億円が予測される。

2013年の管球ランプ市場は、前年比8.3%減の2,763億円となった。要因としては、照明器具の普及による管球ランプの需要減少、LED管球ランプの登場によるランプの長寿命化とリプレイス機会の減少、白熱ランプや水銀ランプに関わる規制などが挙げられる。これらの要因は今後も市場に影響を与え、縮小が続くとみられる。また、これまで市場をけん引してきたLED管球ランプも2013年は縮小に転じており、LED管球ランプ市場も2014年以降縮小が予測される。

LED照明市場

2013年
前年比
2020年予測
2013年比
LED照明市場
4,796億円
118.2%
4,769億円
99.4%

2013年のLED照明市場は前年比18.2%増の4,796億円となった。2013年は光源一体型LEDベースライト(照明器具)の普及が進み、LED蛍光灯(管球ランプ)の縮小が際立った。これまでLED蛍光灯及び器具を扱っていたメーカーも光源一体型ベースライトへの注力度を高めており、オフィス施設用ベースライトの主流は光源一体型になるとみられる。

なおLED蛍光灯は節電対策として、従来の照明からの切り替えが相次ぎ2011年から2012年にかけて市場が急速に拡大した。しかし、2013年には光源一体型ベースライトの台頭や、価格競争の激化もあり、参入企業の撤退もみられるようになった。蛍光灯はランプの交換が容易で個人でも行えたが、LED蛍光灯は器具全体の交換もしくは工事が必要となり、LED電球のように売り切りを前提とした展開は難しい。ニーズは一定数あるものの案件自体は中小規模のものが多く、今後の市場の広がりは限定的であるとみられる。

今後のLED照明市場は、ランプから器具への移行が進むこともあり、LED照明器具がけん引し2014年には5,000億円突破が見込まれる。しかし、LED照明器具市場もランプの長寿命化によるリプレイス機会の減少、価格競争による低価格化が進むことで2015年をピークに縮小し、LED照明全体としても2015年の5,644億円から縮小に転じ、2020年には5,000億円を下回ると予測される。

なお、LED照明器具の中でもダウンライトやベースライトで光源ユニットのみが交換可能な製品も販売されており、将来的にはLED光源ユニットのリプレイス市場が形成される可能性がある。

2. 世界一般照明市場

2013年
前年比
2020年予測
2013年比
照明器具
5兆6,104億円
103.7%
9兆5,000億円
169.3%
LED
1兆2,700億円
127.4%
5兆5,000億円
4.3倍
有機EL
4億円
100.0%
8,400億円
2,100.0倍
管球ランプ
2兆6,250億円
102.7%
2兆8,100億円
107.0%
LED
4,950億円
129.2%
1兆3,000億円
2.6倍

2013年の照明器具市場は、LED照明器具の伸びにより前年比3.7%増の5兆6,104億円となった。LED照明器具は1兆2,700億円と、照明器具市場の22.6%を占めるまでに拡大した。日本ではすでに住宅用シーリングライトやオフィス施設用ベースライトなどの主照明で採用されているが、世界的にはダウンライトやスポットライト、フットライトなどの間接・補助照明での採用が中心である。今後は先進国のほかにも中国や韓国、東南アジアなどでの採用が増加するとみられるが、他の地域では価格の優位性もあることから、従来型の照明器具の採用も続くとみられる。2020年の照明器具市場は9兆5,000億円、そのうちLED照明器具が5兆5,000億円を占めると予測される。

なお、有機EL照明器具はデザイン性のある間接照明が好まれる欧州などでの普及が先行すると予想され、2020年には8,400億円が予測される。

2013年の管球ランプ市場は、LED管球ランプの伸びにより前年比2.7%増の2兆6,250億円となった。LED管球ランプは4,950億円と、管球ランプ市場の18.9%を占めるまでに拡大した。世界的な白熱ランプの販売規制を背景に、LED電球を中心としたLED管球ランプ市場は拡大している。

長期的には日本同様、長寿命ランプによるリプレイス機会の減少や、光源一体型のLED照明器具の普及によるランプ自体の需要減少から管球ランプ市場の成長は鈍化が予想され、2020年の管球ランプ市場は2兆8,100億円と伸びが限定的である。しかし、LED管球ランプに限っては2020年まで拡大を続け、2013年比2.6倍の1兆3,000億円が予測される。

◆調査対象品目

1.世界市場

一般照明 光源(電熱/放電ランプ、LED管球ランプ)
照明器具(電熱/放電灯器具、LED照明器具、有機EL照明器具)

2.国内市場

一般照明 LED照明 照明器具(白熱/ハロゲン/蛍光/HID/冷陰極管灯代替形)
管球ランプ(白熱/ハロゲン/蛍光/HIDランプ代替形)
演出・看板用
有機EL照明 光源、照明器具
電熱/放電灯 照明器具(白熱/ハロゲン/蛍光/HID/冷陰極管灯器具)
ランプ(白熱/ハロゲン/蛍光/HID/冷陰極蛍光ランプ)
特殊光源 光源 可視光ランプ、赤外光ランプ、紫外光ランプ、パッケージLED、有機EL、半導体レーザー
注目アプリケーション デジタル機器用ディスプレイ、プロジェクタ、自動車外装ランプ、自動車内装ランプ、キュアリング用、殺菌用
注目部材/システム LED照明用光源モジュール(ライトエンジン)、有機EL用(基板材料、光取り出し用部材)、照明用制御システム
注目企業事例 パナソニック、アイリスオーヤマ、Lumiotec、コニカミノルタ

 


2014/09/18
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。