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2013年 5年ぶりに市場拡大に転じた国内一般用医薬品市場を総合分析

−2013年市場−
一般用医薬品:高価格帯製品、鼻炎治療剤が好調。2012年比1.5%増の6,140億円
スイッチOTC:鼻炎治療剤、解熱鎮痛剤で拡大。同2.9%増の1,591億円


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、一般用医薬品(市販薬・OTC)17分野69薬効の市場について2013年の総合分析を行った。その調査結果を報告書「一般用医薬品データブック 2014 No.3」にまとめた。 この報告書では、スイッチOTC市場分析、リスク分類別市場動向などに加え、横断的にテーマ別分析も行うなど、総合的・多面的に総括した。また、主要OTCメーカー34社についても事例分析を行った。

◆調査の概要

一般用医薬品市場

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
一般用医薬品市場
6,140億円
101.5%
6,136億円
99.9%

2013年は景気が回復の兆しを見せたこともあり、前年比1.5%増の6,140億円となった。ミニドリンク剤や目薬で高価格帯製品、高機能型製品の需要が高まったことや、花粉飛散量の増加により鼻炎治療剤が大きく拡大したことにより、全体市場でも2009年以降の縮小推移から、久々に拡大に転じた。

冬場の乾燥肌への使用が主な需要であった乾燥皮膚用薬では、3月にロート製薬が投入した「メンソレータム ザラプロ」が二の腕のぶつぶつ、ざらざら症状の治療薬という新たなコンセプトで展開され、同様のコンセプトを持った製品が資生堂、小林製薬からも投入されていることから、新たな製品ジャンルとして今後の成長が期待される。 また、「アンチスタックス」(エスエス製薬)などが投入され、国内初の西洋ハーブ医薬品という新しいカテゴリーも登場した。

2014年は「プレフェミン」(ゼリア新薬工業)が発売されるなど、西洋ハーブ医薬品の新製品投入も行われているが、2013年の特需的な鼻炎治療剤市場の拡大の反動で6,136億円とわずかに縮小が見込まれる。 今後は、人口減少というマイナス要因がある一方で、高齢化社会の進行によるセルフメディケーションの需要の拡大が期待され、様々な製品提案、販促活動及び啓発活動により需要をいかに掘り起こしていくかが、市場発展のカギを握るとみられる。

◆リスク分類別市場動向

2013年
構成比
2014年見込
構成比
第1類
315億円
5.3%
318億円
5.3%
第2類
3,855億円
64.4%
3,828億円
64.0%
第3類
1,814億円
30.3%
1,831億円
30.6%
合 計
5,984億円
100.0%
5,977億円
100.0%

第1類は2013年、「ロキソニン S」や「アレジオン 10」(エスエス製薬)、「アレグラFX」などが拡大し、前年比9.8%増の315億円となった。特に鼻炎治療剤では、前年と比較して花粉飛散量が多かったことが影響し前年比2.0倍の47億円となった。また育毛剤は第1類でのウエイトが全体の40%以上と高く、「リアップ」シリーズの主力である「リアップ X5」が順調だったため、前年比3.7%増の139億円となった。

第2類は最も多くの薬効で展開されており、リスク分類別市場全体の60%以上を占める。2013年はジクロフェナクナトリウムが第1類から第2類へ変更されたことで外用消炎鎮痛剤が拡大したことや、ミニドリンク剤が回復の兆しを見せていることなど増加の要因はあったものの、総合感冒薬や総合胃腸薬などでの需要低迷、鼻炎治療剤の第1類への需要流出により、第2類では前年比0.3%減の3,855億円となった。

第3類は、市場が100億円を超える目薬、外用消炎鎮痛剤、ビタミンB1B6B12主薬製剤、関節痛治療薬が拡大し、2013年は前年比3.8%増の1,814億円となった。特に目薬は花粉飛散量が前年と比較して多かったことが追い風となり、アレルギー点眼薬が好調だったため、前年比12.4%増の245億円となった。

◆注目の薬効群別市場推移

2013年
2012年比
2014年見込
2013年比
花粉症関連
241億円
118.7%
220億円
91.3%
オーラルケア
112億円
102.8%
116億円
103.6%

1.花粉症関連

花粉症関連は鼻炎治療剤と抗ヒスタミン剤を対象とする。 2013年は花粉症関連市場の9割以上を鼻炎治療剤が占めた。前年11月に発売されたスイッチOTC「アレグラFX」が、医療用医薬品としての知名度の高さも手伝い注目を集め、実績を拡大させたことに加え、花粉の大量飛散により市場が拡大し、前年比18.7%増の241億円となった。 2014年は前年に比べ、花粉飛散量が減少したことから市場は縮小するとみられ、前年比8.7%減の220億円が見込まれる。

2.オーラルケア

オーラルケアは歯槽膿漏治療剤、外用歯痛剤、口内炎治療剤を対象とする。2013年は歯槽膿漏治療剤で「アセス」シリーズ(佐藤製薬)が好調だったことに加え、口内炎治療剤が薬効自体の認知度の高まりと共に拡大を続けており、「トラフル」(第一三共ヘルスケア)などが積極的な販促活動を引き続き行ったことで実績が拡大し、市場は前年比2.8%増の112億円となった。

◆調査対象

ドリンク剤 ドリンク剤、ミニドリンク剤
疲労対策 滋養強壮剤(強精剤含)、薬用酒、強肝解毒栄養剤、ビタミンB1主薬製剤、総合ビタミン剤(エネルギー代謝改善薬含)
女性関連 カルシウム剤、造血剤、膣カンジダ治療薬、女性保健薬、妊娠診断薬・排卵予知薬
フットケア 水虫薬、イボ・ウオノメ薬、足のむくみ改善薬
美容関連用薬 ビタミンB2主薬製剤、ニキビ用薬、しみ治療薬(ビタミンC主薬製剤含)、ビタミンE主薬製剤(ビタミンEC主薬製剤含)、あかぎれ用薬、乾燥皮膚用薬
肩こり・関節痛関連 外用消炎鎮痛剤、関節痛治療薬、ビタミンB1B6B12主薬製剤、肩こりドリンク剤
小児用薬 鎮暈剤、小児五疳薬
その他外用薬 鎮痒剤、救急絆創膏、外用殺菌消毒剤、口唇ヘルペス治療薬、皮膚治療薬
環境衛生用薬 殺虫剤、消毒剤
感冒関連用薬 総合感冒薬、葛根湯液、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰剤(トローチ剤含)、含嗽剤、殺菌塗布剤
花粉症関連 鼻炎治療剤、抗ヒスタミン剤
生活習慣病関連 肥満防止剤、血清高コレステロール改善薬、中性脂肪値改善薬、強心剤、尿糖・尿蛋白検査薬
生活改善薬 禁煙補助薬、頻尿・尿もれ改善薬、催眠鎮静剤、眠気倦怠防止剤、育毛剤
胃腸・消化器官用薬 総合胃腸薬、健胃・消化薬、制酸薬、鎮痛鎮痙胃腸薬、胃腸内服液、整腸薬、止瀉薬、便秘薬、駆虫薬、痔疾用薬
オーラルケア 歯槽膿漏治療剤、外用歯痛剤、口内炎治療剤
感覚器官用薬 目薬、耳疾患用剤、ビタミンA・D主薬製剤
漢方薬 漢方処方エキス製剤(葛根湯含)

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2014/10/10
       
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