マーケット情報


タッチパネルの世界市場を調査

−静電容量式タッチパネル 2019年世界市場予測 22億5,200万枚(2014年比36.6%増)−
主流のフィルムセンサー型は12億枚超え。ハイエンドスマートフォン向けでインセル型が伸び


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、入力デバイスとしてワールドワイドで搭載が広がるタッチパネルと構成部材の世界市場を調査し、その結果を「2015 タッチパネルと構成部材市場の将来展望」にまとめた。この報告書では、静電容量式タッチパネルを中心に、タッチパネル部材と搭載するアプリケーション市場の現状を分析し、今後を予測した。また、タッチモジュール/センサーメーカーの事業体制を多角的に分析した。

◆調査結果の概要

静電容量式タッチパネル(タッチモジュール※1)の世界市場

2014年
2019年予測
2014年比
数 量
16億4,910万枚
22億5,200万枚
136.6%
金 額
2兆8,021億円
3兆2,192億円
114.9%

※1 カバーガラス+タッチセンサー+コントローラIC。タッチパネル方式により一部液晶ディスプレイ(LCD)なども含む。

2014年の市場はスマートフォン向けが拡大し、数量ベースでは前年比19.4%増となった。しかし、中国スマートフォンメーカーのローエンドモデル拡充による端末の低価格化で、タッチモジュールも低価格化が進み、金額ベースでは前年比11.1%増にとどまった。なお、スマートフォンと共に需要をけん引していたタブレット端末向けは、需要が減速しつつある。

2019年の市場は数量ベースで2014年比36.6%増、金額ベースで同14.9%増が予測される。需要の中心はスマートフォン向けであり、中国や東南アジア、インドといった新興国におけるスマートフォンの普及により、需要拡大が予想される。一方、タブレット端末、ノートPCは端末自体の台数が伸び悩み、需要は限定的になるとみられる。今後は、ウェアラブル端末向けの新規需要や、車載ディスプレイへの抵抗膜式から静電容量式への移行などにより、市場の活性化が期待される。

タッチパネル方式別構成比・数量(枚数)ベース



2014年で最も構成比が高いのはフィルムセンサー型である。小型から大型まで幅広いサイズに適応できることが強みであり、今後も主流の方式として採用され、2019年には55%を占めると予測される。

同じく構成比を拡大させるのはインセル型とオンセル型である。インセル型はこれまでAppleのiPhoneシリーズ向けが中心であったが、中国大手スマートフォンメーカーのハイエンドモデルでも採用が進んでいる。オンセル型はこれまでの有機ELに加えて、LCDをベースとしたタイプが普及することでハイエンドモデルだけでなく、ミドルエンドスマートフォンでも採用が進むとみられる。

構成比を縮小させるのは、ガラスセンサー型とカバーガラス一体型である。ガラスセンサー型は、主に中国スマートフォンメーカーの新興国向けモデルやローエンドスマートフォン、ローエンドタブレット端末に採用されているが、今後これらはフィルムセンサー型に移行するとみられる。一方、Apple Watchでガラスセンサー型が採用されており、今後はウェアラブル端末の比率が高まるとみられる。

カバーガラス一体型は強度が課題に挙がっており、最も高い強度が要求されるスマートフォン向けではフィルムセンサー型、インセル型などに移行していくとみられる。しかし、タブレット端末やノートPC向けではスマートフォン向けと比較し強度に対する要求レベルが低いことや、スマートフォンよりディスプレイサイズが大きく軽量化が求められるため需要を獲得しており、ノートPCではカバーガラス一体型が主流となっている。

◆注目市場

1.フィルムセンサー型

2014年
2019年予測
2014年比
数 量
7億9,713万枚
12億3,420万枚
154.8%
金 額
9,856億円
1兆1,447億円
116.1%

フィルム基板上に電極を形成し、LCDに後付けするタッチモジュールである。印刷技術以外の技術的な参入障壁は低く、大規模設備も必要ないため、多くのメーカーが手掛けている。ガラスセンサー型と比較し軽量・薄型・低価格であることから移行が進んでおり、2014年のフィルムセンサー型市場は、7億9,713万枚、9,856億円となった。

ハイエンドからローエンドまで幅広くスマートフォンに採用されるが、低価格であることから2014年はローエンドスマートフォン向けを中心に需要が拡大した。中国スマートフォンメーカーが東南アジアやインドなどで市場開拓を進めており、新興国でもスマートフォンが普及することで、ローエンドからミドルエンドモデルで引き続き採用され、2019年の市場は数量ベースで2014年比54.8%増、金額ベースで同16.1%増が予測される。

フィルムセンサー型との競合が激しいのはカバーガラス一体型である。特にタブレット端末では、端末の価格競争が激しく精細度よりもコストダウンへの要求が強い。現状ではフィルムセンサー型が主流であるが、カバーガラス一体型のコストダウンも進展しており、競争力が高まっている。

2.インセル型

2014年
2019年予測
2014年比
数 量
2億1,437万枚
4億8,250万枚
2.3倍
金 額
5,282億円
9,022億円
170.8%

LCDのセル内にセンサーを設けたタッチモジュールである。2014年のインセル型市場は、2億1,437万枚、5,282億円となった。フィルムセンサー型と比べて高価格でありハイエンドスマートフォン向けが中心である。AppleのiPhoneシリーズに加えて、中国大手スマートフォンメーカーもインセル型の採用を開始している。また、2015年に量産開始を予定するLCDメーカーもあり、今後の市場拡大が期待される。なお、インセル型は製造工程が複雑で高い技術が必要なため、現在生産を行うのは日本や韓国のLCDメーカーのみであるが、中国や台湾のLCDメーカーも開発を進めつつある。2019年の市場は数量ベースで2014年比2.3倍、金額ベースで同70.8%増が予測される。

◆調査対象

アプリケーション スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、AIO(オールインワンパソコン)、車載ディスプレイ、ウェアラブル端末
タッチパネル 静電容量式:ガラスセンサー型、フィルムセンサー型、カバーガラス一体型、インセル型、オンセル型、その他(ペン入力型、タッチスイッチ)
抵抗膜式
タッチパネル部材
(一部抵抗膜式用も含む)
ITOフィルム(静電容量式用)、Agメッシュフィルム、Cuメッシュフィルム、Agナノワイヤフィルム、CNTフィルム、ハードコートフィルム/インデックスマッチングフィルム、耐熱保護フィルム(工程用)、OCA(静電容量式用)、OCR、カバーガラス、カバーシート、ターゲット材(透明導電性フィルム用)、回路配線材(ターゲット材)、回路配線材(ペースト)、表面防汚コーティング剤、ハードコーティング剤、高・低屈折率コーティング剤、ドライフィルムレジスト、無電解めっき下地用コーティング剤(メタルメッシュ用)、コントローラIC
タッチモジュール/センサーメーカー アルプス電気、グンゼ、ジャパンディスプレイ、パナソニック、住友化学(Dongwoo Fine-Chem)、大日本印刷、凸版印刷、日本航空電子工業、日本写真印刷、富士フイルム、ELK、Iljin Display、LG Innotek、S-MAC、AU Optronics(友達光電)、Chunghwa Picture Tubes(中華映管)、General Interface Solution(英特盛科技)、JTOUCH(介面光電)、TPK Touch Solutions(宸鴻光電科技)、Young fast Optoelectronics(洋華光電)、Biel Crystal Manufactory(伯恩光學)、Eachopto-electronics(業際光電)、EELY-ECW Technology(意力電子科技)、Goworld Display(超声電子)、Laibao High-Technology(○○高科技※2)、O-film Tech(欧菲光科技)、Success Electronics(宇順電子)、Tianma Microelectronics(天馬微電子)、Top Touch Electronics(深越光電技術)、Truly Opto-Electronics(信利光電)※2 表示できない文字です

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/05/20
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。