マーケット情報


光学/透明部品・材料の世界市場を調査

−2019年世界市場予測(2014年比)自動車用中間膜 1,781億円(35.6%増)−
遮音膜、遮熱膜など高機能化が進む。ヘッドアップディスプレイ用も登場


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、様々な産業分野で採用される中で、用途の広さからガラスや樹脂などで競合する光学/透明部品・材料の世界市場を調査した。その結果を報告書「2015年 光学/透明部品・材料市場の現状と将来展望」にまとめた。この報告書では、自動車、レンズ、エレクトロニクス、レーザー・理化学の4分野から計35品目の市場の現状を分析し、今後を予測した。

◆注目市場

自動車用中間膜

2014年
2019年予測
2014年比
市場規模
1,313億円
1,781億円
135.6%

自動車用の合わせガラス(2枚の板ガラスの間に樹脂などを挟み、接着させたガラス)に使用される中間膜を対象とする。多くの国でフロントガラスへの合わせガラス使用が義務付けられていることから、中間膜の市場は自動車需要の伸びに伴い拡大している。また、欧米では防犯の面からサイドウインドウやリアウインドウでも合わせガラスが採用され、特に米国では高級車向けでサイドウインドウの需要が増えている。

高機能化した製品としては、遮音性や遮熱性を持たせた中間膜があり、遮音膜は高級車から一般大衆車へと広がりを見せている。また、近年ではフロントガラスに様々な情報を映し出すヘッドアップディスプレイ(HUD)が注目され、HUD用の中間膜も登場している。欧州では高級車向けにHUDの搭載が始まっており、今後も多くの自動車メーカーが搭載を進めるとみられる。

市場としては、遮音膜やHUD用など高価格な高機能膜の需要増加により、2019年は2014年比35.6%増の1,781億円が予測される。

◆調査結果の概要

1.光学/透明部品・材料世界市場

2014年
2019年予測
2014年比
自動車
3兆9,826億円
4兆6,457億円
116.6%
レンズ
4,346億円
6,005億円
138.2%
エレクトロニクス
1兆8,214億円
1兆9,845億円
109.0%
レーザー・理化学
1兆2,210億円
1兆5,918億円
130.4%
合計
7兆4,595億円
8兆8,226億円
118.3%

2014年の市場は前年比4.1%増の7兆4,595億円となり、5割以上を自動車分野が占める。

自動車分野の市場では、その大半を占めるガラス窓材をはじめ、合わせガラス用の中間膜、グレージング材料、遮熱フィルムなどで、燃費向上、軽量化、車内の快適性をテーマに高機能化が進められており、堅調な伸びが予想される。 また、先進運転支援システム(ADAS)やHUDの登場により、新たな需要も生まれている。

最も伸び率が高いのはレンズ分野市場であり、スマートフォン・タブレット端末向けのカメラ、監視カメラ、車載カメラのレンズが市場をけん引している。レンズ市場の半数近くを占めるスマートフォン・タブレット端末用は、端末自体の需要は成熟し始めているものの、カメラの高画素化や搭載率上昇により需要の伸びが続くとみられる。この他、世界的な監視カメラ網の拡大、高精細放送の登場、次世代露光技術の実用化などによって、市場は2019年に2014年比38.2%増が予測される。

エレクトロニクス分野では、構成比の高いLCD用基板がテレビ需要の成熟により伸び悩んでおり、市場の伸びは鈍化するとみられる。一方で、ディスプレイ・太陽電池・照明用でガラス基板から樹脂基板(フィルム・シート)への代替が進んでいるほか、新規リソグラフィ製品ではナノインプリントやEUVによる新用途も期待される。

レーザー・理化学分野では、レーザー加工の需要が先進国から中国や新興国へと裾野が拡大したことに加え、先進国でも医療・検査用など応用範囲が広がっており、市場の拡大が予想される。

◆調査対象

自動車 自動車用ガラス窓材(合わせ、強化等)、自動車用中間膜、自動車用グレージング材料、自動車遮熱フィルム、車載HUD用ミラー(凹面鏡)、車載センサ用光学部品、カーナビゲーション用カバー(前面板)、ヘッドランプ用レンズ(アウター、インナー)、リアランプ用レンズ
レンズ 車載カメラ用レンズ、監視カメラ用レンズ、スマートフォン・タブレット端末向けカメラ用レンズ、プロジェクタ用レンズ、露光装置用レンズ、放送カメラ用レンズ(交換用)、遠赤外線用レンズ、光学レンズ用樹脂、メガネレンズ用モノマー
エレクトロニクス LCD用基板(ガラス)、AMOLED用基板(ガラス・フィルム)、透明導電性基板(ガラス・フィルム)、タッチパネル用カバー(ガラス・樹脂シート)、太陽電池用基板(ガラス・フィルム)、半導体用フォトマスク、液晶用フォトマスク、EUV用マスク、ペリクル(半導体・液晶用)、光ナノインプリント用マスターモールド、LED用封止材・シート、OLED照明用基板(ガラス・フィルム)、光ファイバ(ガラス・プラスチック)、スマートウォッチ用カバー(窓材)
レーザー・理化学 レーザー発振器、レーザー光学部品、DNAチップ(ガラス・プラスチック)

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/06/10
       
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