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半導体市場の好調を受けて2014年に大きく拡大した
半導体材料の世界市場を調査

−2019年予測(2014年比)−
前工程材料および次世代技術材料36品目 2兆3,093億円(38.7%増)
ウエハ関連、薬液(シリコン半導体用)の伸びがけん引


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2015年以降も安定した成長が予想される半導体市場を受けて、需要増加が期待される半導体材料市場の最新動向を調査した。半導体市場は、特に多数の半導体素子を集積したICが市場の中心を担っているが、高性能・高集積化を目的に微細化・多層化が進められており、製造技術の変遷とともにその材料も大きく変化している。それらの変化を踏まえた調査結果を「2015年 半導体材料市場の現状と将来展望」にまとめた。

この報告書では前工程材料27品目、後工程材料9品目に加え、自己組織化材料やTSV関連材料などの次世代技術材料9品目の世界市場の現状を調査・分析し将来を予測するとともに、主要デバイスの市場とデバイスメーカーの動向を整理した。

◆調査結果の概要

半導体材料45品目の世界市場

2014年
2019年予測
2014年比
前工程材料および
次世代技術材料 36品目
1兆6,645億円
2兆3,093億円
138.7%
後工程材料 9品目
8,656億円
8,112億円
93.7%
合計
2兆5,301億円
3兆1,205億円
123.3%

前工程材料および次世代技術材料36品目の2014年の市場は、前年比14.1%増となった。前工程材料はデバイスの生産数量増加やICの微細化・多層化に伴い、多くの品目が伸びた。特にフッ素系のフッ化水素酸(高純度薬液に含む)、六フッ化タングステン、エッチングガス(フッ素系)が原料価格の上昇や需給ひっ迫により価格が上昇したこともあり、大きく伸びている。次世代技術材料は開発コストの問題や微細化の技術・材料の動向に左右されるものの、EUVレジスト、自己組織化材料などの動きが注目される。

後工程材料9品目の2014年の市場は、構成比の高いボンディングワイヤが縮小したものの、他の品目が伸びたため、前年比2.0%増となった。ボンディングワイヤは、コストダウンを目的にAuワイヤからCuワイヤへの移行が進んでおり、数量ベースでは伸びるが金額ベースでは縮小するとみられる。ダイボンドフィルム、パッケージ基板用積層材料、層間絶縁接着フィルムは低価格化が続くものの、新興国を中心に拡大するスマートフォン需要による数量の増加がカバーするため、拡大が予想される。

◆材料別市場

1.ウエハ関連 [シリコンウエハ、フォトマスク、SICウエハ]

2014年
2019年予測
2014年比
市場規模
8,393億円
1兆1,362億円
135.4%

シリコンウエハはスマートフォンや自動車用エレクトロニクス部品向けの需要増加により好調である。供給過剰により 一時期価格は下落を続けていたが、需要増加により価格下落が一服したことも市場拡大の要因となった。フォトマスクも半導体市場に連動して伸びた。特に微細化が進む先端ライン向けの高価格帯マスクの需要増加がけん引している。SICウエハはLED用途だけでなく、サーバや鉄道車両向けの需要を取り込み大きく伸びた。車載用SICパワーデバイスの開発が2020年までの実装に向けて進んでおり、今後も伸びが期待される。

2.レジスト [フォトレジスト(ArF/液浸ArF)、フォトレジスト(KrF、g/i線)、EUVレジスト]

2014年
2019年予測
2014年比
市場規模
1,365億円
1,676億円
122.8%

ArF/ 液浸ArFは、1Xnm世代の登場、多重露光(ダブルパターニング)の採用により、先端プロセスにおけるリソグラフィ工程数が増えたことで、需要が急増している。14nmの量産化により、更なる需要の増加が予想される。KrF、g/i線も半導体市場の好調により、需要が増えている。特にg/i線はパワーデバイスでの採用増加が期待される。KrFは線幅90nm以上のミドルレイヤーのパターニングで使用されるため、製造プロセスの世代交代や新ライン立ち上げの際の堅調な需要が予想される。EUVレジストは露光装置の開発が課題である。高額な設備投資が必要なため、導入できるのは大手半導体メーカーに限られ、当面は実用・量産化は不透明である。

3.薬液(シリコン半導体用) [ポリマー残渣除去液、 高純度薬液、イソプロピルアルコール、CMP後洗浄液]

2014年
2019年予測
2014年比
市場規模
2,329億円
3,201億円
137.4%

デバイスの生産量増加に伴い、2014年の市場は前年比19.2%増となった。 特に高純度薬液の過酸化水素水やフッ化水素酸、硫酸などが好調だった。イソプロピルアルコールやCMP後洗浄液も伸びた。品目によっては省液化や希釈の高倍率化などの不安要因があるものの、デバイスの生産量増加、また微細化による工程数の増加に伴う市場の拡大が予想される。

◆調査対象

半導体材料
前工程材料
シリコンウエハ、フォトマスク、フォトレジスト(ArF/液浸ArF)、 フォトレジスト(KrF、g/i線)、ポリマー残渣除去液、 高純度薬液、 イソプロピルアルコール、 CMP後洗浄液、 CMPスラリー、 CMPパッド、ターゲット材、ダマシン用Cuめっき液添加剤、 バッファーコート膜用材料、六フッ化タングステン、電極・バリアメタル形成用CVD材料、 アンモニアガス、 モノシラン、 TEOS、絶縁膜形成用CVD材料、 Low-k材料、 High-k材料、エッチングガス(フッ素系)、 エッチングガス(塩素系)、 臭化水素、 三フッ化窒素、 クリーニングガス(LPCVD用)、 ドーピングガス
次世代技術材料
EUVレジスト、自己組織化材料、 ナノインプリントモールド、 ナノインプリント用樹脂、TSV用フォトレジスト、TSV用エッチングガス、TSV用電極形成材料、 SICウエハ、 MRAM用材料
後工程材料
バックグラインドテープ、ダイシングテープ、ダイボンドフィルム、ダイボンドペースト、パッケージ基板用積層材料、層間絶縁接着フィルム、IC用リードフレーム、ボンディングワイヤ、封止材
デバイス
モバイル端末用SoC、 DRAM 、 NAND型フラッシュメモリ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/07/21
       
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