マーケット情報


デジタル化の進展とアジアを中心に需要増加続く
画像処理システム関連の世界市場を調査

−2019年市場予測(2014年比)−
文字検査装置 40億円(60.0%増) 日本でのジェネリック医薬品特需により市場拡大
3Dロボットビジョン 108億円(54.3%増) 欧州系自動車生産ラインで積極的に導入


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、画像処理システム関連として、「単体機器」の処理装置5品目、カメラ3品目、キーコンポーネンツ3品目、「検査アプリケーション」の基板実装関連装置3品目、シート関連装置2品目、食品・薬品関連装置5品目、「観察・測定関連機器」の7品目の世界市場を調査し、併せて3D化やIoT、RT、AIといった最新技術トレンドを分析した。その結果を報告書「2015 画像処理システム市場の現状と将来展望」にまとめた。

◆注目市場

1.文字検査装置の世界市場

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
25億円
27億円
40億円
160.0%

食品・飲料、医薬品の賞味・消費期限などの文字検査に使われる専用の装置を対象としている。

日本市場は食品・飲料分野に加え、政府が普及を進めるジェネリック医薬品向けの設備投資の増加により医薬品分野の需要が拡大しており、この特需が収束する2020年前後まで市場は拡大が予想される。

海外でも医薬品のバーコード、シリアルナンバーなどの表示義務があり文字検査が行われるが、依然として汎用の画像処理装置による簡易的な検査にとどまっており、専用装置の市場の立ち上がりは遅れている。ただし、TPPの動向によっては、医薬品の日本への輸出が盛んになり、コード/ナンバーでの管理が徹底されると予想され、需要拡大も期待されるが、当面は日本市場が先行するとみられる。

2.3Dロボットビジョンの世界市場

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
70億円
72億円
108億円
154.3%

画像処理システム(カメラ、照明、ハードウェア、ソフトウェアを合わせたシステム)とロボットを組み合わせた、3Dロボットビジョンシステムを対象としている。

既存のラインに3Dロボットビジョンが導入されることは少なく、新規ライン立ち上げの際に導入されるケースが多い。特に欧州系の自動車生産ラインでは新しい技術の導入や、Industrie4.0によるインテリジェントな生産システムを実現するために3Dロボットビジョンの導入が活発的に行われている。2014年は自動車生産ラインの設備投資が好調で、市場は70億円に拡大した。日本や中国などのアジアではまだまだ導入は少なく、欧米の自動車メーカー中心の採用となっている。今後、低コスト化や難解なプログラミング、膨大なシステム構築工数などの技術的課題がクリアされれば大幅に市場が拡大すると予想される。

3.FA用エリアスキャンカメラの世界市場

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
292億円
314億円
383億円
131.2%

マウンタ、ボンダの位置決めや半導体、電子部品関連の検査など、依然としてエレクトロニクス関連の用途がメインとなっている。

2014年は主要なアプリケーションであるマウンタや半導体製造装置向けの需要がスマートフォンの生産増加から、中国をはじめとしたアジア市場で大きく伸び、拡大した。2015年は下期以降に、好調であった中国市場が減速していることで伸び悩んでいるが、前年比7.5%増の314億円が見込まれる。2016年以降については東南アジアなど、中国以外のエリアでの販売拡大が鍵になるとみられる。

◆調査結果の概要

1.画像処理システムの世界市場

2014年はスマートフォン関連の設備投資が好調で市場は拡大した。2015年は後半に入り、中国市場の減速の影響はあるものの、製造業の自動化が加速していることから、処理装置、カメラ、キーコンポーネントを中心に市場拡大が見込まれる。2016年以降も人件費高騰、品質の安定化などの要因から自動化が進み、自動車関連、電子部品関連、食品・薬品関連で検査需要は拡大すると予想される。特に、中国はスマートフォン関連のEMSでの導入、日本ではジェネリック医薬品メーカーの設備投資が堅調であり、検査装置の需要は増加すると予想される。

2.処理装置 [単体機器]

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
1,229億円
1,286億円
1,592億円
129.5%

処理装置市場では、画像処理装置(筐体型、ボード)、画像センサ、3Dロボットビジョンが電子部品関連分野、自動車関連分野を中心に需要が拡大している。特に2014年は大手スマートフォンメーカーの設備投資による影響が大きかった。また、中国で製造業の自動化も進んでおり、人件費の高騰への対応、品質の安定化による画像処理技術の導入が進んでいる。画像解析計測ソフトウェアは研究開発部門での採用により需要が拡大している。

3.カメラ [単体機器]

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
1,212億円
1,316億円
1,571億円
129.6%

カメラ市場では、赤外線サーモグラフィの伸びが拡大をけん引している。赤外線サーモグラフィは低価格品の普及により伸びている。FA用エリアスキャンカメラはスマートフォン関連の設備投資でマウンタや半導体製造装置向けが好調となっている。中国市場の停滞が懸念されるが、東南アジア市場の開拓などにより、カメラ市場は拡大を続けると予想される。

4.食品・薬品関連 [検査アプリケーション]

2014年
2015年見込
2019年予測
2014年比
市場規模
507億円
546億円
652億円
128.6%

食品・薬品関連の検査装置ではX線異物検出装置が市場をけん引しており、食の安全、品質管理の意識の向上から今後も市場拡大が予想される。文字検査装置は日本市場が大半を占めており、食品や医薬品メーカー向けの需要が安定している。近年はジェネリック医薬品メーカーの設備投資が活発であることから、需要は拡大が予想される。PTP外観検査装置は、欧州需要が伸びをけん引しているが、今後は日本、アジアを中心に需要が増加すると予想される。アジアは韓国に加え、今後中国市場の立ち上がりが本格化していくとみられる。

◆調査対象

単体機器 処理装置 画像処理装置(筐体型)、画像処理装置(ボード)、 画像センサ、3Dロボットビジョン、画像解析計測ソフトウエア
カメラ FA用エリアスキャンカメラ、 FA用ラインスキャンカメラ、 赤外線サーモグラフィ
キーコンポーネンツ 画像処理用LED照明、画像処理用レンズ、産業用イメージセンサ
検査アプリケーション 基板実装関連 クリームはんだ印刷検査装置、インライン実装検査装置(リフロー前後)、AXI
シート関連 Web外観検査装置、印刷面外観検査装置
食品・薬品関連 飲料容器外観検査装置、文字検査装置、錠剤・顆粒剤検査装置、PTP外観検査装置、X線異物検出装置
監察・測定関連機器 CNC画像測定器、デジタルマイクロスコープ、共焦点レーザー顕微鏡(工業用)、 工業用X線検査装置、非接触三次元測定器(非接触CMM)、走査型白色干渉計、色彩輝度計

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/12/15
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。