マーケット情報


人手不足対応、原料高騰対応、素材訴求などがキーワード
業務用の乳油製品、デザート、冷凍食品、ステープルなどの国内市場を調査

−2016年市場見込−
冷凍ケーキ 310億円 人手不足が深刻化するホテルへの販売が好調
ソーセージ類 816億円 CVSのホットスナックや、製パン向けなどの需要が拡大
冷凍切り身魚(骨なし、骨ごと) 411億円 〜冷凍煮魚は味の再現性が受けて大きく伸びる〜  
冷凍焼きそば類 65億円 価格競争が激しく、ユーザーニーズに合わせた商品展開が求められる
冷凍ハムカツ類 38億円 厚切りタイプが惣菜やCVSカウンターファストフード向けで好調


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、ユーザーの人手不足や原材料価格の高騰などを受けて、業態ごとの対策がより一層重要になっている業務用食品8カテゴリー115品目※について、市場動向を捉えるとともに、上位メーカー動向、商品開発キーワード、ユーザー業態別の需要の変化などを総合的にまとめる調査を行っている。

第2回目の調査では乳油製品、デザート、冷凍食品、ステープル、その他食品の5カテゴリー58品目※について調査した。その結果を「業務用食品マーケティング便覧 2016 No.2」にまとめた。 (※この他に国内市場合計には含めない2品目についても調査した。)

◆注目業務用食品の国内市場

1.冷凍ケーキ

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
300億円
310億円
103.3%

冷凍で流通・保存され、解凍のみで提供できるケーキを対象とする。長期保存ができるため廃棄ロスを抑えられる点や、適宜必要量を解凍して提供できる点などが支持され、外食で広く使用されている。

従来は 喫茶や給食での使用が多かったが、FF(ファストフード)やFR(ファミリーレストラン)、ホテルビュッフェ、回転ずし、居酒屋などでも使用が増えている。2015年は 人手不足が深刻化するホテルへの販売を中心に市場は伸びた。2016年はホテル向けに注力しているメーカーが好調で市場をけん引している。

ユーザーに品質が認められていることに加え、今後も人手不足に対応する商品として需要獲得が期待される。また、一部メーカーが展開しているアイスケーキは、凍ったまま提供できる点や新しい食感覚が味わえる点が支持されて好調であり、今後も冷凍ならではの商品の開発・投入が期待される。また、様々な外食がコーヒーを提供し"カフェ化"する傾向があることも、冷凍ケーキ需要増加の追い風になると期待される。

2.ソーセージ類

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
773億円
816億円
105.6%

日本ハム・ソーセージ工業協同組合の食肉加工の分類であるウインナー、フランクフルト、ボロニア、ドライ、セミドライなどのソーセージで、加工食品として生産されているものを対象とする。外食や中食のホットドッグ、フランクフルトや、朝食用のソーセージ、ベーカリーのフィリング向けなどで使用される。

CVSの店舗数増加に伴いホットスナックの売れ筋である串付きフランクフルトの需要増加が続いていることや、調理パンや焼き込みパンでの使用が増加したこと、また、カフェチェーンが食事メニューでCVSと差別化を図るためソーセージ類を使用したメニューに積極的に取り組んでいることなどが要因となり、2015年の市場は拡大した。 2016年も同様にパンや、CVSのホットスナック向けでの使用増加などにより市場は伸びる見込みである。

スタンダードなソーセージやフランクフルトの価格競争が激化している一方、各メーカーは品質の高さや大人のおつまみ用など付加価値を提案した商品を強化している。

3.冷凍切り身魚(骨なし、骨ごと)

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
395億円
411億円
104.1%

骨なしや骨ごと食べられる冷凍の切り身魚で、未調理、調理済みの両方を対象とする。骨なしタイプの需要が高い高齢者施設・病院が全体の40%以上を占めている。

2015年は 高齢者施設・病院向けの需要が前年に引き続き増加した。2016年はそれら向けに各メーカーが人手不足に対応する商品の提案を更に進めており、好調である。また、上位メーカーを中心に外食や中食向けの拡販を強化していることも、市場拡大の要因になるとみられる。

価格面から未調理タイプの需要が高く、今後もその傾向が続くとみられる。特に高齢者施設・病院は低価格の未調理タイプの使用が多い一方、各業態で人手不足が深刻化しているため、焼き魚や煮魚など調理済みタイプの需要も高まっている。特に煮魚は味の再現性が受け入れられ、食材宅配などの中食向けの需要が高いことや、上位メーカーが、人手が不足している給食施設向けの提案に注力していることから、大きく伸びている。

4.冷凍焼きそば類

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
65億円
65億円
100.0%

焼きそば類用めんを冷凍した商品の他、ゆでめんや蒸しめんを調味料で味付けし、かやくを加え、完全調理後、急速凍結した調理済みめん(焼きそば、焼きうどんなど)を対象とする。 品質の向上とともに、外食で調理の簡略化に貢献する点が評価されたことで、市場は2000年代後半に拡大をみせた。

市場は2013年に量販店惣菜など中食用途が増えたため大きく伸びたが、2014年は最需要期となる夏場の天候不順の影響でレジャー施設などが不振だったため前年比横ばいとなった。2015年は夏場に好天に恵まれたため、レジャー施設などでの販売が好調で前年比微増に転じた。各メーカーが需要の高い中食や外食向けに注力しているが、価格競争も激しいため、今後の大幅な伸びは難しいとみられる。

市場は差別化の難しい焼きそばメニューが中心である。近年、新奇性のあるメニューがキット商品で投入されているが、調理に手間を必要とするメニューは定着が難しく、各ユーザーのニーズに特化した付加価値商品の展開が求められる。中食では量販店惣菜の需要が高いため、メニュー提案や惣菜に適した商品開発が必要となる。外食ではレジャー施設や複合カフェなどニッチな業態で導入が求められる。 

5.冷凍ハムカツ類

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
33億円
38億円
115.2%

冷凍のハムカツ・ベーコンカツを対象とする。従来は薄切りタイプが主流で中食惣菜やベーカリーのフィリング向けで使用されていたが、 近年は厚切りタイプが見た目のボリューム感、値頃感、見栄えなどの要因により量販店惣菜向けで好調である。惣菜売場ではボリューム感、値頃感がキーワードとなっており、冷凍ハムカツもこのトレンドに乗ったことで市場が伸びている。

需要は量販店惣菜向けが中心である。2015年に CVSカウンターのファストフードメニューでも使用されたため、市場は大きく伸びた。2016年は 引き続き厚切りタイプがけん引し、市場拡大が見込まれる。

◆調査結果の概要

業務用食品8カテゴリー115品目の国内市場合計

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
2兆4,122億円
2兆4,313億円
100.8%

調味料や冷凍食品の市場が大きい。調味料は、調理経験のばらつきや人手不足解消にマッチした商品の需要が増加している。冷凍食品は量販店惣菜向けに"厚切り・極厚""値頃感""ボリューム感"をキーワードとした商品が伸びている。2016年は冷凍食品やデザート、スープで好調な品目が多い。 デザートはプレミアム商品などが好調である。乳油製品は、チーズ味のメニューの広がりで人気が高まっている。スープ市場は無菌充填スープ、冷凍スープなどが伸びるとみられる。

※今回の調査対象に第1回目の調査対象(詳細は6月3日発表のプレスリリースを参照)を加え市場を算出した。

◆調査対象

分野
品目
乳油製品 バター、マーガリン・ファットスプレッド、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、チーズフード類、生クリーム類、冷凍ホイップ済みクリーム
デザート アイスクリーム類、ソフトクリーム・シェイクミックス、冷凍ケーキ、冷凍プリン 、冷凍ゼリー、冷凍和菓子
冷凍食品 冷凍ハンバーグ、冷凍肉だんご・ミートボール、冷凍鶏の唐揚げ類、冷凍やきとり、ソーセージ類、冷凍チキンカツ、冷凍トンカツ、冷凍メンチカツ、冷凍ササミカツ、冷凍ハムカツ類、凍串揚げ、冷凍水産カツ、冷凍水産唐揚げ、冷凍切り身魚(骨なし、骨ごと)、凍焼き魚、冷凍煮魚、冷凍エビフライ、冷凍イカフライ、冷凍カキフライ、冷凍白身魚・その他水産フライ、冷凍餃子、冷凍焼売、冷凍春巻、冷凍グラタン類、冷凍ポテトコロッケ、冷凍クリームコロッケ、冷凍天ぷら、冷凍野菜、冷凍たこ焼、冷凍お好み焼
ステープル 冷凍うどん、冷凍そば、冷凍ラーメン、冷凍焼きそば類、凍パスタ、燥パスタ、冷凍米飯、プレミックスパウダー(加糖)、プレミックスパウダー(無糖)
その他食品 サラダ類、惣菜フィリング、ジャム類、ツナ加工品、卵焼き類、どんぶりの具、豆加工品、山芋加工品

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/06/27
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。