マーケット情報


インバウンド需要で盛り上がった市場の行方が注目される
メイクアップ、ボディケアの国内市場を調査

−2016年見込(2015年比)−
メイクアップ 5,163億円(2.3%増)、ボディケア 1,824億円(3.7%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2016年1月から6分野44品目の化粧品国内市場について、3回に分けて調査を行っている。その第3回目調査結果を報告書「化粧品マーケティング要覧 2016 No.3」にまとめた。なお、「(同)No.1」で対象としたスキンケアとフレグランスについては5月11日に、「(同)No.2」で対象としたヘアケア・ヘアメイクとメンズコスメティックスの市場調査結果については、6月30日に発表している

◆調査結果の概要

1.メイクアップ

2015年
2016年見込
2015年比
ベースメイク
2,858億円
2,905億円
101.6%
ポイントメイク
2,189億円
2,258億円
103.2%
合 計
5,047億円
5,163億円
102.3%

2015年のメイクアップ市場はカウンセリング/セルフブランド共にインバウンド需要を取り込み好調で、2014年比3.5%増の5,047億円となった。2016年も続伸が見込まれる。

2015年のベースメイク市場はインバウンド需要の増加により各品目が好調だった。国内需要はBB(CC)訴求品の使用からステップを踏んだベースメイクへ回帰する動きが加速し、各メーカーがメイクトレンドである透明感や艶感のある仕上がりを実現する高機能なリキッドファンデーションの拡販に努めたことにより、ファンデーションが伸びた。それに伴い自然な肌質に見せるフェイスパウダーの需要も連動して増加した。また、外資系メーカーから新規剤型であるクッションファンデーションが発売され、自然な仕上がりがユーザーに受け入れられ需要を獲得した。

2016年は透明感を持った自然な仕上がりのメイクトレンドが続いているため、薄付きながらカバー力があり、高いキープ力を持った機能性商品の需要が高まっている。特にカウンセリングブランドは、百貨店における集客力の高まりに加え、インバウンド需要の増加により、高単価な機能性商品が好調である。また、セルフブランドはBB(CC)訴求品の需要に落ち着きがみられ、時短ニーズは高いものの、コンパクトパウダーやリキッドファンデーションへの需要回帰が予想される。また、新規剤型のクッションファンデーションが国内メーカーからも発売され、市場の活性化が期待される。

2015年のポイントメイク市場は口もとに重点を置いたメイクがトレンドとなったことで、外資系プレステージブランドのリップカラーが、百貨店で若年層を含む幅広い層の需要を取り込み好調だった。アイメイクは、若年層でカラーマスカラやカラーアイライナーなどカラフルな色味を取り入れたメイクがトレンドとなり、使用アイテム数が増加したため伸びた。インバウンド需要を取り込む動きが本格化したこともあり、ポイントメイク市場は大きく拡大した。

2016年はリップカラーがクッション型アプリケーターやティントタイプなど新規性の高い剤型の発売により好調である。アイブロウ、アイライナー、マスカラは単品訴求のアイメイクブランドのアイテムが引き続き伸びている。TPOに応じて複数の色味を使い分ける動きが加速しており、一人当たりの使用本数が増加している。ネイルカラー・ネイルケアは、セルフネイルへの需要回帰が進んでおり市場が活性化している。ケア意識の高まりやSNSを活用しネイルアートへの興味関心を喚起する動きもみられる。

リップカラー [メイクアップ]

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
793億円
817億円
103.0%

2015年は前年に続いて口元に重点を置いたメイクがトレンドとなったことで、各メーカーが積極的に新商品を投入し市場が活性化した。特に外資系プレステージブランドが、百貨店で若年層を含め幅広い世代から支持されて好調だった。また、唇を染料によって染め上げることで色持ちを良くするティントタイプや、口紅の上から重ねて使用しカラートーンを変える黒や紫のリップカラーなど話題性のある商品が発売され、トレンドに合わせて色味や質感にこだわり複数のアイテムを所持するユーザーが増加したため、市場は大きく伸びた。

2016年もクッション型アプリケーターなど注目を集める新剤型のアイテムが多数発売されており、こうした目新しい商品の投入が続くことにより今後も市場拡大が期待される。一方、リップカラーとしても使用可能なチークカラーが増えており、コストパフォーマンスの高さや統一感のあるメイクができる利点により若年層を中心に需要を獲得しているため、リップカラー市場への影響が予想される。

2.ボディケア

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
1,759億円
1,824億円
103.7%

2015年は市場規模の大きいボディシャンプーでパーソナルユース化が加速し、プレフォームタイプや高保湿訴求など明確な機能を持つ商品や、ボディスクラブなどスペシャルケアに位置付けられる商品の需要が高まった。前年同様、夏季・冬季共に季節商材が苦戦を強いる天候ではあったが、サンスクリーンは複数商品の併用や使い分けによる需要増加や一部ブランドがインバウンド需要を取り込んだことで伸び、ボディクリーム・ローションはライフスタイル提案型ブランドが愛用者に支えられて好調だった。

2016年に入り、ボディシャンプーではファミリーユースブランドでも、香りやパッケージデザインなどでパーソナルケアを意識した要素を取り入れて単価上昇が図られている。他の品目でもパーソナルケア訴求商品の需要増加や、プレミアム商品の投入が増えていることから、高単価の付加価値品がけん引しボディケア市場の拡大が期待される。また、ボディクリーム・ローションでエイジングケアや部位を限定した肌悩みのケアなど美容効果を訴求する商品の投入により、天候に影響されない需要喚起が進んでいることも、市場拡大に寄与するとみられる。

販売チャネル別ではドラッグストアがトイレタリー系メーカーの主要チャネルであることから、市場の30%以上を占めている。また、ライフスタイル提案型ブランドの直営店の構成比も大きく、2015年は上位ブランドで既存店のリニューアル、新興ブランドの新規出店の強化、コスメセレクトショップがボディケアを重点カテゴリーとして展開したことなどにより好調だった。

◆注目市場

サンタン・サンスクリーン [ボディケア]

2015年
2016年見込
2015年比
サンタン
17億円
16億円
94.1%
サンスクリーン
340億円
378億円
111.2%
合 計
356億円
393億円
110.4%

ゴールデンウィークから夏季に向けて需要が高まる季節商材であり、近年は紫外線が肌に与える悪影響の認知が広がり、通年で使用するユーザーの増加や、子供や男性などへ需要の裾野の広がりもみられる。

サンタンは近年紫外線が肌に強いダメージを招くとの認識が広まっていることや、白い肌を好むユーザー層が主流となっていることから需要が減少している。

2015年のサンスクリーンの市場は、西日本を中心に冷夏となり苦戦を強いられたが、ミルクタイプやジェルタイプとスプレータイプの併用、天気や外出シーンに応じて商品を使い分けるユーザーの増加、加えて上位ブランドがインバウンド需要を取り込み好調だったことにより大幅に伸びた。

市場は依然として需要期の天候に影響されるが、紫外線対策意識の高まり、剤型の多様化による複数商品の併用や使い分け、通年使用の増加により、一人当たりの使用量や購買金額は上昇しており、今後も伸びが期待される。ただし、2015年の市場拡大を後押ししたインバウンド需要は先行き不透明である。

2015年以降ロングUV-A波をカットする商品や、赤外線やパソコンなどのブルーライトが肌に悪影響を与えるとして室内での使用を提案する商品も発売されており、今後は紫外線防止効果表示とは異なる機能性訴求が進むことにより市場の活性化が図られると予想される。

◆調査対象

メイクアップ 【ベースメイク】
メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー
【ポイントメイク】
アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、マスカラ、チークカラー、リップカラー、ネイルカラー・ネイルケア
ボディケア リップクリーム、サンタン・サンスクリーン、除毛・脱毛料、ボディシャンプー、ボディクリーム・ローション、ボディマッサージケアクリーム、バスプロダクツ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/07/05
       
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