マーケット情報


高齢者・要介護者へのオーラルケアの重要性が浸透
オーラルケア関連製品の国内市場を調査

オーラルケア関連製品国内市場 2017年 3,973億円予測
介護用オーラルケア製品 2025年 99億円予測(15年比2.7倍)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、口腔内のトータルケアが浸透し、新たなケアスタイルの提案が市場拡大の鍵を握るオーラルケア関連市場として、口腔ケア用品7品目、口腔ケア用具・機器8品目、口腔ケア食品4品目、医薬品・医薬部外品7品目の計26品目の市場動向を調査した。その結果を報告書「オーラルケア関連市場マーケティング総覧 2016」にまとめた。

歯磨や食品を中心にオーラルケア機能素材を訴求ポイントとして展開する製品が増加していることから、一部の品目では機能性素材の研究開発動向を捉えた。また20歳以上の男女10,000名を対象にしたインターネット調査を実施、消費者のオーラルケアに関する実態を把握・分析し、オーラルケアの今後の方向性について総括的に分析した。

◆オーラルケア関連製品国内市場

 

2015年
2016年見込
2015年比
口腔ケア用品
1,265億円
1,305億円
103.2%
口腔ケア用具・機器
592億円
620億円
104.7%
口腔ケア食品
1,483億円
1,503億円
101.3%
医薬品・医薬部外品
454億円
463億円
102.0%

オーラルケア関連製品市場は消費者のオーラルケアに対する意識の高まりを背景に、高機能・高付加価値製品がけん引する形で拡大している。

2015年は最大規模を形成する歯磨市場で、歯周病予防をコンセプトにした製品や、「シュミテクト」をはじめとする知覚過敏ケア製品が好調だった。口腔ケア食品では、機能性ガムが特定保健用食品の認定や日本歯科医師会の推薦を獲得し、歯周病予防や口臭予防を訴求する製品が好調となり、市場は拡大した。医薬品・医薬部外品では口内炎治療剤が、内服用の錠剤や患部に貼り付けるパッチなど、製品ラインアップを拡大して多様化する消費者ニーズに対応できるようになったことで大きく伸長した。

◆注目市場

1.歯磨

2015年
2016年見込
2015年比
歯  磨
783億円
808億円
103.2%
(歯周病予防)
295億円
316億円
107.1%
(美  白)
132億円
137億円
103.8%

※歯周病予防と美白は歯磨の内数

歯磨は、歯の汚れを落として白くすること(美白)や口臭ケア、虫歯予防などのニーズに対応した製品が主体となっていたが、近年は歯周病予防や知覚過敏ケアなど、より具体的な口腔内の症状に対応した製品が登場し、人それぞれ異なるオーラルケアニーズを取り込み市場は拡大を続けている。

歯周病予防は医学的観点からその重要性に関する啓発が行われており、継続的な取り組みによって認知度が向上し、市場は拡大を続けている。サンスターの「GUM」や花王の「ディープグリーン」など数多くのブランドが展開される中、2015年に花王の「ピュオーラ」からも歯周病対策製品が投入されるなど今後も市場拡大が期待される。

美白はかつてのブーム的な市場成長はみられないが、白い歯に対する消費者のニーズは底堅く、堅調に拡大している。中でも価格が1,000円を上回るサンギの「アパガード」や第一三共ヘルスケアの「シティースホワイトEX」などの高機能美白歯磨が好調である。

2.オーラルケアサプリメント

2015年
2016年見込
2015年比
オーラルケアサプリメント
111億円
112億円
100.9%

虫歯予防やプラークコントロール、口臭抑制、歯の美白などの口腔ケアを目的に、キシリトールやラクトフェリン、乳酸菌などの機能性素材・成分を配合したサプリメントを対象とする。オーラルケアを訴求した機能性食品は、ミントフレーバーのガムやタブレット菓子などの口臭ケアが中心であったが、近年は虫歯菌や口臭のもととなる原因菌抑制機能を有する成分を配合したサプリメントが増加しており、歯磨以外のオーラルケア習慣として、浸透している。

サプリメントメーカー、ベビー用品メーカー、食品メーカーなど多様な業界のメーカーが参入しており、日常の口臭ケアから、機能性が明確な高価格帯の製品まで、幅広く展開されている。中でも乳幼児向けの虫歯予防に対する関心は高く、複数のベビー用品メーカーが乳歯ケア訴求の機能性タブレットを発売しており、安定した需要を維持している。

3.介護用オーラルケア製品

2015年
2016年見込
2015年比
介護用オーラルケア製品
37億円
99億円
2.7倍
(介助用スポンジブラシ)
13億円
31億円
2.4倍

※介助用スポンジブラシは介護用オーラルケア製品の内数

オーラルケア関連製品の歯磨きシート、介助用スポンジブラシ、舌クリーナー、口腔保湿剤を対象とする。

介護者へのオーラルケアは、歯磨きだけではなく、口腔内の洗浄や保湿なども含めたトータルケアを行うことで誤嚥性肺炎の予防やQOLの向上に繋がるとして、近年医療機関や関連製品メーカーが啓発活動を活発化しており、参入メーカーや製品のバリエーションが増加している。今後も高齢化による要支援、要介護者の増加と共に、市場は拡大するとみられる。2018年に介護報酬・診療報酬改定が予定されており、介護用オーラルケア製品の業務用需要が増加するとみられ、また在宅介護の増加による個人需要の増加で、市場は継続的に拡大し、2025年には2015年比2.7倍の99億円が予測される。

介護用スポンジブラシは口や粘膜、舌などの汚れを拭き取るための製品で、先端がスポンジで出来ている棒状のブラシを対象とする。高齢者の増加だけではなく、誤嚥性肺炎の予防として口腔ケアの認知度が向上したことで市場は拡大している。スポンジブラシは病院や介護施設などでの利用が大半を占めるが、近年自宅でケアを行う個人需要も増加している。今後も高齢者の増加やメーカーの啓発活動によって口腔ケアの重要性が浸透し、拡大していくとみられる。

◆調査対象

口腔ケア用品 1.歯磨(歯周病予防/虫歯予防/美白/知覚過敏ケア/口臭予防/子供用)、2..洗口剤(洗口液/液体歯磨)、3.口中清涼剤、4.義歯洗浄剤、5.義歯安定剤、6.口腔保湿剤、7.ホワイトニング関連用品
口腔ケア用具・機器 1.歯ブラシ、2.電動歯ブラシ、3.口腔洗浄器、4.デンタルフロス、5.歯間ブラシ(ワイヤータイプ/ラバータイプ)、6.舌クリーナー、7.歯磨きシート、8.介助用スポンジブラシ
口腔ケア食品 1.機能性ガム(虫歯予防、口臭ケア、その他)、2.機能性キャンディ(のど保護、その他)、3.口中清涼菓子、4.オーラルケアサプリメント
医薬品・医薬部外品 1.歯周病治療剤、2.外用歯痛剤、3.鎮咳去痰剤、4.殺菌塗布剤、5.トローチ・薬用のど飴、6.含嗽剤、7.口内炎治療剤

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/08/25
       
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