マーケット情報


インバウンド需要で引き続き市場拡大
国内の化粧品全体市場を総括

−2016年見込(2015年比)−
化粧品全体市場 各社細分化する消費者ニーズに合致した新ブランドや商品の投入などで
国内需要の活性化への取り組みが進む 2兆5,077億円(2.5%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2014年に化粧品が消費税免税対象となったことで訪日外国人観光客のインバウンド需要が底上げされた国内の化粧品市場について、総括分析を行った。その結果を報告書「化粧品マーケティング要覧 2016 総括編」にまとめた。

この報告書では2016年1月から6月にかけて調査を行った6分野44品目の化粧品市場を、価格帯別に分析、またインターネットによる消費者調査を実施することで、市場動向と消費者意識の両面から国内の化粧品全体市場の将来動向を予想した。

◆化粧品全体市場

 

2015年
2016年見込
2015年比
市場規模
2兆4,475億円
2兆5,077億円
102.5%

2015年の化粧品全体市場(スキンケア、メイクアップ、ヘアケア・ヘアメイク、ボディケア、フレグランス、メンズコスメティックスの6分野44品目)は、全ての分野で拡大した。中でも特に伸長したのがスキンケアで、訪日観光客を意識した売り場作りやカウンセリングでの多言語対応を強化したことで、百貨店やドラッグストアにおいてインバウンド需要の取り込みが進み、2014年比5.4%増となった。2016年は円高が進んだことでインバウンド需要は徐々に落ち着きがみられるものの、参入企業が細分化する消費者ニーズに合致した新ブランドや商品の投入など国内需要の活性化に注力していることから、市場の拡大が見込まれる。

◆価格帯別動向

2015年
2016年見込
2015年比
低価格帯
5,913億円
6,095億円
103.1%
中価格帯
9,648億円
9,791億円
101.5%
高価格帯
7,116億円
7,343億円
103.2%

1.高価格帯

大都市圏の百貨店やドラッグストアを中心にインバウンド需要の取り込みが進んでおり、2015年はスキンケアを中心に制度品系最高級ブランドや一部の外資系プレステージブランドが大幅に伸長し、市場拡大をけん引した。2016年はインバウンド需要が落ち着きを見せ始めているが、百貨店では制度品メーカーを中心に、より相談しやすい店舗レイアウトに改装するなど、国内需要の掘り起こしが進められている。

2.中価格帯

2015年はスキンケアやポイントメイク、インバスヘアケア、ヘアカラー、サンスクリーンなど多くの分野がインバウンド需要を取り込み、前年を上回ったことから市場が拡大した。しかしベースメイクはツヤ感のある仕上がりがトレンドとなったことで国内系カウンセリングブランドの主力剤型であるコンパクトパウダーファンデーションが低迷し前年を下回った。

3.低価格帯

2015年は特に洗顔料・シートパックなどのスキンケアやポイントメイクといった分野がインバウンド需要を取り込み好調だった。その他の分野もセルフブランドやトイレタリー系ブランドが、中・高価格帯でヒットした機能・訴求・剤型トレンドをいち早く取り入れた商品を投入し、需要を取り込んだことから、市場が拡大した。

◆分野別価格帯別動向

1.スキンケア

2015年
2016年見込
2015年比
低価格帯
2,038億円
2,124億円
104.2%
中価格帯
4,547億円
4,638億円
102.0%
高価格帯
4,188億円
4,306億円
102.8%

2015年のスキンケアは全ての価格帯でインバウンド需要を取り込み、市場が拡大した。高価格帯では制度系最高級ブランドが、中価格帯では「雪肌精」(コーセー)などのマス向けカウンセリングブランドや「薬用スキンコンディショナー」「エクサージュ」(アルビオン)など一部ブランドが訪日観光客の「爆買い」対象となったことで実績が拡大した。低価格帯では洗顔料、クレンジングにおけるトイレタリー系ブランドの安定した国内需要に加え、一部ブランドの洗顔料やシートパックなどがインバウンド需要を取り込み、伸長した。

2.ボディケア

2015年
2016年見込
2015年比
低価格帯
1,013億円
1,026億円
101.3%
中価格帯
474億円
516億円
108.9%
高価格帯
273億円
282億円
103.3%

2015年のボディケアは夏季、冬季ともに季節商材が天候の影響で苦戦を強いられたものの、全ての価格帯で拡大した。中でも中価格帯は2014年比8.5%増となった。低価格帯はサンスクリーンが複数アイテムをTPOに合わせて使用する消費者が増加したことや、使い心地の良さを訴求した商品の投入により需要を取り込んだ。リップクリームは保湿効果だけではなくメイクアップ効果のあるカラーリップが投入されたことで通年使用化が進んだため好調となった。中価格帯では「アネッサ」(資生堂フィティット)がインバウンド需要を取り込んだことに加え、「ミノン」(第一三共ヘルスケア)などが敏感肌ケアブランドとしては比較的手頃な価格帯だったことから実績を拡大させ、大幅に伸長した。高価格帯では「サボン」(サボンジャパン)など新興ライフスタイル提案型ブランドの配荷拡大が継続しているほか、サンスクリーンがスキンケア効果などの機能性を訴求することで紫外線対策意識の高い層を取り込んだ。

◆調査対象

1.調査品目

スキンケア、メイクアップ、ヘアケア・ヘアメイク、ボディケア、フレグランス、メンズコスメティックスの6分野44品目
※各分野の価格帯別区分は以下となる。

低価格帯
中価格帯
高価格帯
スキンケア
2,000円未満
2,000円〜6,000円未満
6,000円以上
ベースメイク
3,000円未満
3,000円〜4,500円未満
4,500円以上
ポイントメイク
2,000円未満
2,000円〜3,500円未満
3,500円以上
ヘアケア・ヘアメイク
650円未満
650円〜1,000円未満
1,000円以上
ボディケア
1,000円未満
1,000円〜3,000円未満
3,000円以上
フレグランス
2,000円未満
2,000円〜5,000円未満
5,000円以上
メンズコスメティックス
750円未満
750円〜2,000円未満
2,000円以上

2.調査項目

市場環境動向  
市場分析  
価格帯別動向 高価格帯動向 ・中価格帯動向 ・低価格帯動向
市場展望  
市場ニーズ動向
(消費者調査)
日常的に化粧品(スキンケア/メイクアップ)を使用している20〜59歳女性 640人を対象

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2016/10/28
       
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