マーケット情報


画像解析技術、AI、クラウド技術などとの融合により高度化が進む
セキュリティ関連市場を調査

−2019年国内市場予測(2015年比)−
セキュリティ関連機器・システム/サービス 5,570億円(23.7%増)
監視カメラ 496億円(25.6%増)、 バイオメトリクス(顔認証) 17億円(4.3倍)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、セキュリティ関連の主要な機器・システム/サービスの市場について調査した。その結果を報告書「2016 セキュリティ関連市場の将来展望」にまとめた。

この報告書では、監視カメラシステム分野、アクセスコントロール分野、イベント監視/通報関連機器分野、自動車分野、家庭向け機器/サービス分野、災害・防災関連機器/サービス分野30品目の市場動向をまとめている。また、画像解析、クラウド/ネットワーク、ロボットなど進化する技術とそれに伴う製品開発、サービスの変化について分析した。

◆調査結果の概要

セキュリティ関連機器・システム/サービス市場



セキュリティ関連機器・システム/サービス市場は、住宅やビルの新着工数が堅調なことから2016年は、2015年比4.4%増の4,704億円が見込まれる。機器・システム市場はリプレース需要が堅調であるが、首都圏を中心とした再開発向け需要は作業員の不足などによる工事遅延により伸び悩んでいる。2017年以降は、機器・システム市場に加え、多発する国際的なテロ事件や凶悪犯罪、大規模災害に対する安全・安心ニーズを背景にサ−ビス市場の伸長が期待される。首都圏再開発向け需要は着工のピークを迎える2018年に大きく伸長するとみられる。

1.監視カメラシステム分野

監視カメラはアナログカメラが減少する一方IPカメラが増加し、堅調に伸びている。この傾向は2020年まで続くとみられる。また、映像総合管理ソフトウェアは大型案件の取り込みが好調で、順調に伸びており、画像録画装置から映像総合管理ソフトウェアを中心とした録画システムへの移行が進んでいるとみられる。

2.アクセスコントロール分野

更新・増設需要が増加していることから市場が拡大している。入退室用途ではリプレース需要が堅調であるほか、食品工場をはじめ新たな需要が増えていることや今後首都圏再開発による需要増で伸長していくとみられる。PCアクセス管理用途はマイナンバー制度の開始に伴い官公庁・自治体や大手企業を中心に需要が急増することで市場拡大につながるとみられる。

3.イベント監視/通報関連機器分野

2015年好調だった万引き防止装置による拡大の反動により2016年の市場は前年割れが見込まれる。侵入センサー、業務用インターホンシステムは横ばいが続くとみられる。一方、2015年にセキュリティ用途で完全自律型のドローンサービスが開始されており、注目を集めていることから今後の伸長が予想される。

4.自動車分野

後付盗難防止装置は自動車盗難などの犯罪発生率低下で大きく減少しているが、ドライブレコーダはデジタルタコグラフの装着が義務づけられている車両で搭載が一般化しており、市場拡大をけん引していくとみられる。

5.家庭向け機器/サービス分野

市場構成比の大きいホームセキュリティサービスは大手警備会社の実績が好調で伸びており、市場拡大をけん引している。また、住宅情報盤、テレビドアホン、防犯ロックなどは更新需要が堅調であるほか、高齢者向けサービスが高齢者世帯の増加で伸びている。さらに、登下校見守りサービス、位置情報検索サービスは新規ユーザー層の開拓で伸びている。

6.災害・防災関連機器/サービス分野

火災報知関連機器の新設需要が一巡しているが更新需要は安定しており、住宅用火災警報が2016年以降東京五輪開催に伴う都市再開発に加え、義務化により設置された機器の更新時期を迎えることから大きな伸長が期待される。また、緊急地震速報対応端末や被災者安否確認サービスはマンション向けなどユーザー層が拡大している。

◆注目の市場

1.監視カメラ【監視カメラシステム分野】

2016年見込
2015年比
2019年予測
2015年比
市場規模
396億円
100.3%
496億円
125.6%

監視カメラは、従来型のアナログCCTVカメラからネットワークカメラを主体とするIPカメラへのシフトが続いており、2016年もIPカメラが伸長を維持する一方でアナログカメラが大幅に減少すると見込まれる。2017年以降は、首都圏を中心とした再開発や、中・小型の商業店舗向け、工場向け、物流/倉庫向けなどが依然として堅調であり、2020年までは市場拡大が予想される。以降は、需要が一巡することで、市場の伸びは鈍化し、画像解析やAIを利用したサービスの提供など、新たな市場が本格化する可能性が高いと予想される。

2.バイオメトリクス(顔認証)【アクセスコントロール分野】

2016年見込
2015年比
2019年予測
2015年比
市場規模
8億円
2.0倍
17億円
4.3倍

入退室管理用途では、認証精度に優れる高機能製品は、機密性が要求されるエリアでの採用に留まるが、比較的に安価な製品はオフィスビルや官公庁を中心に採用が増加している。今後は、東京五輪の開催に伴い空港やホテル、商業施設などでも入退室管理の強化を目的に、顔認証とその他の認証方式の併用が進むとみられる。

PCアクセス管理用途では、マイナンバー制度の開始に伴い、自治体は総務省から情報セキュリティ強化のため業務用端末への二要素認証の導入が要求されており、認証の組み合わせとして顔認証の採用が大幅に増加している。2015年から2016年にかけて導入が増えており、2016年以降全国の自治体で本格導入が進むとみられる。また、民間企業の採用も増えており、市場は大幅に拡大すると予想される。

3.警備用ロボット/ドローン関連サービス【イベント監視/通報関連機器分野】

2016年見込
2015年比
2019年予測
2015年比
市場規模
2億円
2.0倍
3億円
3.0倍

警備用ロボットは、地上型ロボットを中心に、常駐警備による人的負担の軽減目的で工場敷地内や大型商業施設、アミューズメント施設、イベント会場などで導入されてきたが、コストの負担が大きいことや継続的な利用を希望するユーザーも少なく、これまでは本格的な市場拡大にはつながらなかった。

近年は自律型ロボットやセンサー、画像解析などの技術が飛躍的に発展しているほか、警備業界における人員不足や常駐警備の効率化が求められ、警備用ロボットの新製品や新たなサービスの展開が相次いでいる。2015年から2016年にはセキュリティ用途でドローンなどの飛行型を利用したサービスが実用化されており、今後の需要拡大が予想される。飛行型は上空からの追跡や撮影などが可能になるため、セキュリティ用途では高い効果が期待される。ドローンのみならず、飛行船なども大規模イベントで試験的に導入されており、今後は工場などの一般企業向けだけでなく、スポーツ大会、サミットなどで導入が増加するとみられる。

◆調査対象

監視カメラシステム分野 監視カメラ、画像録画装置、映像総合管理ソフトウェア、画像伝送装置、監視カメラ用レンズ
アクセスコントロール分野 入退室管理システム、共連れ検出装置、バイオメトリクス(指紋認証)、バイオメトリクス(静脈認証/ハイブリッド型)、バイオメトリクス(顔認証)、鍵管理ボックス
イベント監視/通報関連機器分野 侵入センサー、 万引き防止装置(EAS)、警備用ロボット/ドローン関連サービス、業務用インターホンシステム
自動車分野 カーセキュリティシステム
家庭向け機器/サービス分野 ホームセキュリティサービス、住宅情報盤 テレビドアホン、防犯ロック、登下校見守りサービス、緊急通報サービス、高齢者在室安否確認サービス、位置情報検索サービス
災害・防災関連機器/サービス分野 火災用受信機、ガス漏れ警報器、火災用感知器、住宅用火災警報器、緊急地震速報対応端末、被災者安否確認サービス

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/02/14
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。