マーケット情報


インドや東南アジアが市場をけん引
白物・小物家電および業務用機器の世界市場を調査

−2021年世界市場予測(2016年比)−
白物家電5品目 5億8,693万台(9.2%増)、ルームエアコン 1億3,355万台(11.3%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、インドや東南アジアで需要が増加している主要白物・小物家電および業務機器計39品目の世界市場を調査し、その結果を報告書「グローバル家電市場総調査 2017」にまとめた。

この報告書では「衣住関連」7品目、「調理関連」10品目、「空調・給湯関連」5品目、「パーソナルケア関連」11品目、「業務機器関連」6品目の国・地域別の各社生産動向や需要動向を捉えた。また、近年の家電業界の構造再編状況、主要家電メーカーの事業戦略やスマートホームとIoT家電の現状についても分析し、今後の展開状況をまとめた。

◆注目市場

白物家電5品目

2016年
2021年予測
2016年比
市場規模
5億3,738万台
5億8,693万台
109.2%

ルームエアコン、洗濯機/洗濯乾燥機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ/電気オーブンレンジを対象とした。2016年の市場は前年比0.2%減とわずかに縮小し、5億3,738万台となった。今後はインドネシアやその他東南アジア、インド、中東、アフリカなどの需要増により年率で2%程度拡大し、2021年に5億8,693万台が予測される。

1.ルームエアコン(空調・給湯関連)

2016年
2021年予測
2016年比
市場規模
1億1,998万台
1億3,355万台
111.3%
インバータ化率
51.8%
74.8%

2016年は中国の内需低迷もあり、市場は縮小したが、インドや東南アジアは好調であった。東南アジアでは特にベトナムの成長が著しく、日系メーカーが台頭している。今後はインドや東南アジアが市場をけん引し、緩やかに拡大していくとみられる。世界的な省エネ規制の加速によりインバータ化率も堅調に高まっていくとみられる。特にインドは省エネ規制の取り組みに積極的であり、2018年から規制が厳しくなるため、その後はインバータ化製品の需要がさらに高まるとみられる。

2.洗濯機/洗濯乾燥機(衣住関連)

2016年
2021年予測
2016年比
市場規模
1億0,686万台
1億1,908万台
111.4%
インバータ化率
18.6%
45.8%

2016年、インドやインドネシア、ベトナムを中心とした東南アジアは好調だったものの、中国需要が縮小したため2015年に引き続き市場は微減した。今後も中国の低調が続くものの、インドや東南アジアが市場をけん引していくとみられ、緩やかに拡大していくとみられる。インバータ化製品の需要は今後中国などで上昇するとみられる。ただしインバータ洗濯機の普及は国によって格差があり、安価な製品が求められるアジアや南米では、日本や欧米に比べて低い普及率にとどまるとみられる。

3.冷蔵庫(調理関連)

2016年
2021年予測
2016年比
市場規模
1億2,574万台
1億3,974万台
111.1%
インバータ化率
18.1%
31.7%

2016年、中国の需要は低迷しているものの、インドやインドネシア、ベトナム、フィリピンなど東南アジアが好調となり、市場は微増となった。今後もインドや東南アジアが市場をけん引し、緩やかに拡大していくとみられる。インバータ化率も今後緩やかに上昇していくとみられるが、新興国では小型の冷蔵庫が多く流通しており、インバータ化製品の需要が低くなっている。

【スマートホームとIoT家電の現状と今後】

長年に渡り、一般家庭へのIoTの導入は足踏み状態であったが、近年AmazonやGoogleといった大手IT企業がスマートホームの核となるプラットホームの開発に取りかかるなど、市場に動きがみられる。今までのスマートホーム製品はユーザーがスマートフォンアプリなどで操作していたが、次世代スマートホームではユーザーが普段通り生活しているだけで、製品が先回りし、特別な操作をすることなくユーザーの求める生活環境を作り上げる。

2017年1月に米国で開催された家電見本市・CESでは、Amazonの音声認識ホームアシスタント「Alexa(アレクサ)」との連携を発表する企業が相次いだ。LG Electoronicsが「Alexa」を通じて音声で食材などをネット注文できるスマート冷蔵庫を発表するなどIoT家電への注目が集まっている。連携は家電だけにとどまらず、自動車メーカーのFord Motor Companyは車に「Alexa」を搭載することを発表、今後は車内から自宅の設備を遠隔監視/操作などができるソリューションを構想するなど、各社次世代スマートホームへの取り組みも活発になっている。

◆調査結果の概要

1.白物・小物家電33品目

2016年
2021年予測
2016年比
衣住関連
4億4,166万台
4億8,555万台
109.9%
調理関連
7億7,242万台
8億5,650万台
110.9%
空調・給湯関連
4億4,377万台
4億8,545万台
109.4%
パーソナルケア関連
7億3,233万台
8億0,716万台
110.2%

2015年から2016年にかけては、米国の利上げが各国経済に与える影響と家電市場への波及が懸念されたものの、2016年の主要白物・小物家電世界市場はインドや東南アジアの需要がけん引し、拡大した。中国の内需低迷、テロや政治情勢など世界的不安があるものの、今後もインドや東南アジアがけん引する形で、堅調に拡大していくとみられる。

衣住関連は、普及率の高い洗濯機/洗濯乾燥機、アイロン、掃除機で若干の増減がみられるが、安定しており、今後人口の多い新興国の需要が喚起されることでさらなる拡大が期待される。浄水器、ロボット掃除機、アルカリイオン整水器、温水洗浄便座などは、先進国でも伸びしろが大きく、今後も堅調に拡大していくとみられる。

調理関連は普及が進み、需要が比較的落ち着いており、伸びしろのある炊飯器の成長が期待される以外は、買い替え需要が中心とみられる。

空調・給湯関連ではルームエアコン、扇風機、換気扇などについては、国や地域によって必要とされるタイプなどが異なる面もあるが、今後も微増とみられる。また中国を中心とした産業発展が進む国で空気清浄機の需要が増加しており、アジアを中心に堅調に拡大するとみられる。

パーソナルケア関連は中国とアジア新興国を中心に需要が増加しており、生活水準の向上および健康志向の高まりにより、美容関連製品が伸長し、市場は堅調に拡大していくとみられる。

2.業務用機器関連

2016年
2021年予測
2016年比
業務機器関連
1億1,264万台
1億2,293万台
109.1%

業務機器関連では業務用エアコンや業務用冷蔵庫が外食産業の拡大や店舗・宿泊施設の増加を背景に、中国、東南アジア、インドなどの新興国が市場をけん引し拡大していくとみられる。

◆調査対象

衣住関連 洗濯機/洗濯乾燥機、アイロン、掃除機、ロボット掃除機、浄水器、アルカリイオン整水器、温水洗浄便座(シート型)
調理関連 冷蔵庫、電子レンジ/電気オーブンレンジ、 IHクッキングヒーター、食器洗浄乾燥機、トースター、ジューサー/ミキサー、コーヒーメーカー/エスプレッソマシーン、フードプロセッサー/フードチョッパー、電気ケトル、 炊飯器
空調・給湯関連 ルームエアコン、電気給湯器、換気扇、扇風機、空気清浄機
パーソナルケア関連 メンズシェーバー、レディースシェーバー/脱毛器、 ヘアドライヤー、ヘアアイロン、美顔器、電動歯ブラシ、血圧計、体重計/体組成計、歩数計/活動量計、体温計、マッサージチェア
業務機器関連 業務用洗濯機、 業務用乾燥機、業務用冷蔵庫、 業務用エアコン、シーリングファン、 ワインクーラー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/04/13
       
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