マーケット情報


多種多様な志向に対応した商品の育成が進む
嗜好飲料や乳性飲料など72品目を調査

−国内加工食品 市場調査(6)−
甘酒(ストレート) 105億円(45.8%増) 夏場の需要開拓や健康効果への期待から市場は拡大
レギュラーコーヒー 3,780億円(4.0%増) 依然としてコーヒーの飲用需要は高水準を維持


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2016年8月より6回に分けて27カテゴリー412品目の加工食品国内市場について調査を行っている。その第6回目の結果を報告書「2017年 食品マーケティング便覧 No.6」にまとめた。この報告書では、果実飲料8品目、炭酸飲料8品目、乳性飲料10品目、嗜好飲料12品目、健康飲料10品目、その他飲料6品目、嗜好品18品目、計72品目の市場を調査・分析した。なお第7回目はこれまで調査・分析した各市場を総括分析する。

◆注目市場

1.甘酒(ストレート)(嗜好飲料)、パック甘酒(嗜好品)


2015年
2016年見込
2017年予測
甘酒(ストレート)
72億円
105億円
110億円
パック甘酒
36億円
55億円
57億円

甘酒は、冬場商材の位置づけであったが、夏場商材として“冷やし甘酒”の認知度が向上し、夏場の需要開拓が進んだことや、健康効果などの情報発信で新規ユーザーを獲得したことにより拡大を続けている。2015年は、甘酒の健康性について複数のTV番組が取り上げたことで、消費者の認知度が高まり、需要増につながったことから市場は拡大した。2016年は、前年よりもTV番組で甘酒の健康性が多く取り上げられたため、高まる需要に供給が追いつかないほどの好調で、市場の伸びは甘酒(ストレート)では前年比40%強、パック甘酒は同50%強が予想される。

2.レギュラーコーヒー(嗜好品)

2015年
2016年見込
2017年予測
レギュラーコーヒー
3,635億円
3,780億円
3,840億円

市場は、近年CVSのカウンターコーヒー導入と需要が急増したことで特に業務用の実績が拡大している。また、市販用は簡易抽出型コーヒーが伸びている。2015年は、コーヒー豆の価格高騰によって値上げを実施する企業が相次いだが、消費者のコーヒー飲用頻度は衰えをみせなかったため市場は大幅に拡大した。2016年は、依然としてコーヒー自体への需要は高水準を維持し安定しているが、CVSカウンターコーヒーの普及はある程度普及しきったため、市場は前年に比べると緩やかな伸長になるとみられる。

3.ドリンクヨーグルト(乳性飲料)

2015年
2016年見込
2017年予測
ドリンクヨーグルト
1,469億円
1,605億円
1,701億円

市場は、メディア報道の影響や、消費者の健康意識の高まりから近年拡大を続けている。2015年は、各社が商品の健康性・機能性を訴求する傾向が例年以上に強まり、上位企業の明治がけん引したほか、雪印メグミルクの「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト ドリンクタイプ」が機能性表示食品としてリニューアルしたことをきっかけに大幅に実績を伸ばすなど市場は拡大した。2016年は、健康志向の高まりによりプロバイオティクス商品群が続伸しているほか、上位企業の二桁伸長が寄与し、市場は拡大するとみられる。

◆調査結果の概要

2015年
2016年見込
2017年予測
果実飲料
4,800億円
4,774億円
4,759億円
炭酸飲料
5,546億円
5,541億円
5,531億円
乳性飲料
1兆1,619億円
1兆1,676億円
1兆1,644億円
嗜好飲料
1兆9,228億円
1兆9,881億円
2兆0,235億円
健康飲料
7,010億円
6,997億円
6,982億円
その他飲料
3,523億円
3,753億円
3,855億円
嗜好品
8,898億円
9,034億円
9,129億円

1.果実飲料
市場は縮小しているが、健康志向の強い消費者をターゲットに機能性を強化した商品の投入が進んでいる。

2.炭酸飲料
微減が続いているが、市販用で無糖炭酸飲料の直飲み需要が増加している。

3.乳性飲料
ドリンクヨーグルトが堅調に市場を拡大させている。一時期と比べると伸びは鈍化しているが、機能性の多様化や機能軸以外の訴求など商品のバラエティ化が進んでおり、今後も市場は堅調に拡大していくとみられる。

4.嗜好飲料
無糖茶カテゴリーにおいて注力ブランドの多い日本茶、夏場の熱中症対策と冬場のヒートショック対策として需要を取り込む麦茶の好調に加え、2016年はトクホ商品の寄与によってブレンドティも伸びており市場は拡大するとみられる。

5.健康飲料
エナジードリンクが好調を維持しているが、機能性清涼飲料やスポーツドリンクの需要は停滞しており、市場は縮小している。

6.その他飲料
国産ミネラルウォーター類が続伸しており、プレーンタイプの需要増加だけでなく、フレーバータイプ、炭酸入り商品もそれぞれ好調なため、市場は拡大するとみられる。

7.嗜好品
コーヒーの需要が増加するなか、簡易抽出型コーヒーが簡便性とドリップによる本格感から好調である。嗜好性の強いユーザーに向けた高付加価値商品に加え、アソートパックなどエントリーユーザー向けの商品も好調で、今後もコーヒー市場全体の活性化が期待される。緑茶市場は、トータルでは縮小が続いているものの、緑茶ティーバックや粉末緑茶の実績は伸長している。パック甘酒は、メディアへの露出が増加したことにより伸びている。

◆調査対象

果実飲料 100%果汁飲料、果汁飲料、低果汁入清涼飲料、果肉飲料、果粒含有果実飲料、トマト飲料、野菜飲料、野菜入混合果汁飲料
炭酸飲料 コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、シャンパン風炭酸飲料、果実着色炭酸飲料、ジンジャーエール、乳類入炭酸飲料、果汁入炭酸飲料、無糖炭酸飲料
乳性飲料 飲用牛乳、低温殺菌牛乳、乳飲料、ローファット飲料、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルト、殺菌乳製品乳酸菌飲料(コンク)、殺菌乳製品乳酸菌飲料(ストレート)、乳類入清涼飲料
嗜好飲料 缶コーヒー、リキッドコーヒー、紅茶(リキッド)、ウーロン茶(リキッド)、日本茶(リキッド)、麦茶(リキッド)、ブレンドティ、その他ティードリンク、ゼリー飲料、ココアドリンク、甘酒(ストレート)、缶入しるこ
健康飲料 食系ドリンク、薬系ドリンク(医薬部外品)、健康サポート飲料、機能性清涼飲料、スポーツドリンク、粉末機能性清涼飲料・スポーツドリンク、豆乳類、ビネガードリンク(ストレート)、ビネガードリンク(コンク・市販用)、麦芽ドリンク
その他飲料 国産ミネラルウォーター類、輸入ミネラルウォーター類、サワードリンク、トニックウォーター、希釈飲料、乳幼児向け飲料
嗜好品 レギュラーコーヒー、簡易抽出型コーヒー、ポーションコーヒー、インスタントコーヒー、スティックタイプコーヒー、インスタントティー、ココア、スティックタイププレミックス飲料、紅茶(ティーバッグ・リーフ)、緑茶、緑茶ティーバッグ、粉末緑茶・市販用、麦茶、その他茶、健康茶・市販用、パック甘酒、粉末飲料

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/05/02
       
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