マーケット情報


27カテゴリー412品目の加工食品市場 2016年を総括、分析

−国内加工食品 市場調査(7)−
2016年(見込)の市場は2015年比1.2%増の22兆3,006億円
「健康性」「時短・簡便」「個食対応」「メニューバリエーション」といった訴求ポイントが
消費者ニーズを刺激


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2016年8月より6回に分けて行ってきた27カテゴリー412品目の加工食品市場の調査結果を総括・分析した。その結果を報告書「2017年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめた。

◆調査結果概要

加工食品総市場規模推移(27カテゴリー412品目)

※2016年は見込、2017年以降は予測

2011年は、東日本大震災が発生したことで市場規模は前年割れとなったが、以降は消費者の内食需要の拡大などを背景にプラスで推移した。2014年は消費税率が8%に引き上げられたことによる消費低迷によって横ばいとなったが、2015年は前年比1.2%増となった。

2016年の加工食品総市場は、前年比1.2%増の22兆3,006億円となる見込みである。簡便性や個食需要に対応した冷凍米飯類(バラタイプ)や、健康効果がTV番組で取り上げられた雑穀が伸長した。また、バリエーションの広がりがみられた国産ミネラルウォーター類や、「健康性」をキーワードに日本茶(リキッド)、麦茶(リキッド)、ブレンドティ(リキッド)などの無糖茶、そして甘酒(ストレート)も好調である。また、全体としては「時短・簡便」「個食対応」「メニューバリエーション」といった訴求ポイントが消費者ニーズを刺激している。

2017年以降は、米国やEUの経済状況など今後の動向が不明瞭な中、消費マインドの冷え込みが懸念される。

◆「健康性」「こだわり」「安心・安全」「夏季需要」などをキーワードとした2016年の注目市場※

1.国産クラフトビール 2016年(見込):42億円 2015年比120.0%

原料や製法に"こだわり"を求める気運が高まるなか、大手ビールメーカーが相次いで参入したことにより市場は拡大している。2016年も大手メーカーが実績を伸ばして市場の拡大をけん引した。

2.一口タイプゼリー 2016年(見込):159億円 2015年比119.6%

子供から高齢者まで幅広いユーザー層の需要を獲得し、市場成長を続けている。2016年は、オリヒロが"安心・安全"を訴求した個包装パウチを提案し他社との差別化につなげ、市場をけん引した。メインユーザーである子供とその親をターゲットとした需要開拓が続いている。

3.ココア 2016年(見込):213億円 2015年比114.2%

TV番組で生姜ココアの"健康性"が取り上げられたことをきっかけに伸びた。売場では、ミルクココアに加え、ピュアココアやハイカカオ商品も需要を獲得した。

4.麦茶(リキッド) 2016年(見込):988億円 2015年比112.4%

最も需要がある夏場には、熱中症予防対策としても飲用されており、安定した需要を維持している。伊藤園「健康ミネラルむぎ茶」やサントリー食品インターナショナル「グリーンダカラ やさしい麦茶」といった上位ブランド商品が好調で市場をけん引した。

5.トマト飲料 2016年(見込):274億円 2015年比115.4%

2016年2月にカゴメが「カゴメトマトジュース」の4アイテムを機能性表示食品へとリニューアルし、話題を集めた。これにより市場全体にも注目が集まったことで需要は増加し、市場も拡大した。

6.簡易型粉末調味料・市販用 2016年(見込):10億円 2015年比115.5%

2014年に味の素「トスサラ」、キユーピー「彩りプラス+」が発売されたことで、市場が形成された。"いつもと違うサラダ"、"簡単に手の込んだサラダ"に仕上げることのできる新奇性が支持されており市場は拡大した。

※2017年食品マーケティング便覧No.1-6についての当マーケット情報では紹介しなかった品目

◆品目別伸長率ランキング(上位5品目)

順位
品目名
17年予測/08年
1
ノンアルコールビール
8.6倍
2
無糖炭酸飲料
4.5倍
3
水割り洋酒・ハイボール
3.7倍
4
韓国メニュー専用合せ調味食品
3.6倍
5
麦茶(リキッド)
3.4倍

2008年と比べた2017年予測伸長率は、8.6倍でノンアルコールビールが1位となっている。ノンアルコールビールは、2012年にビールメーカー4社が参入したことで盛り上がりを見せた。2位にランクインしている無糖炭酸飲料は、2008年にハイボールの割り材用途として拡大した。また、2010年代にはアサヒ飲料「ウィルキンソン タンサン」の発売による直飲み需要の獲得が伸長につながった。3位には、ハイボールブームで需要を拡大させた水割り洋酒・ハイボールがランクインした。4位には、2000年代半ばに起きた"韓流ブーム"や2010年、2011年に上位企業が大々的にTVCMを投下したことで伸長した韓国メニュー専用合せ調味食品がランクインした。5位には、経済性の高さや夏場の熱中症対策といった需要により伸長を続けている麦茶(リキッド)がランクインした。

◆調査対象

調査対象品目
2017年 食品マーケティング便覧 No.1 菓子(32)、スナック菓子(9)、スープ類(12)、育児用食品(3)
2017年 食品マーケティング便覧 No.2 冷凍調理済食品(24)、チルド調理済食品(6)、その他調理済食品(5)、アルコール飲料(33)
2017年 食品マーケティング便覧 No.3 チルドデザート(12)、フローズンデザート(7)、ドライデザート(6)、米飯類(10)、めん類(15)、その他ステープル(14)
2017年 食品マーケティング便覧 No.4 調味料(54)、調味食品(24)
2017年 食品マーケティング便覧 No.5 農産加工品(26)、畜産加工品(13)、水産加工品(20)、乳油製品(15)
2017年 食品マーケティング便覧 No.6 果実飲料(8)、炭酸飲料(7)、乳性飲料(10)、嗜好飲料(12) 、健康飲料(10)、その他飲料(7)、嗜好品(18)

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/06/02
       
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