マーケット情報


感冒関連用薬、花粉症関連、胃腸・消化器官用薬など8カテゴリー38品目の市場動向
一般用医薬品の国内市場を調査

−2017年市場見込(2016年比)−
一般用医薬品(OTC) 6,715億円(2.6%増)、スイッチOTC 1,745億円(4.3%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、2017年3月から8月にかけて、一般用医薬品(OTC) 17カテゴリー73品目の市場を2回に分けて調査した。第2回目となる今回は感冒関連用薬、花粉症関連、生活習慣病関連、生活改善薬、胃腸・消化器官用薬、オーラルケア、感覚器官用薬、漢方薬の8カテゴリー38品目の市場を調査し、第1回目の調査結果と共に一般用医薬品の国内市場を総合分析した。その結果を報告書「一般用医薬品データブック 2017 No.2」にまとめた。

なお、第1回目の調査ではドリンク剤・ミニドリンク剤、疲労対策、女性関連、フットケア、美容関連用薬、肩こり・関節痛関連、小児用薬、その他外用薬、環境衛生用薬の9カテゴリー35品目について取り上げている。

2017年1月にセルフメディケーション税制がスタートすると共に、スイッチ化について新スキームの下での審議が薬事・食品衛生審議会で進められており2017年中には一定の結論が出される方向である。それら関係制度の改定やインバウンド需要の動向により、一般用医薬品の市場環境は大きく変化する可能性があり、参入メーカーには変化への迅速かつ適切な対応が求められる。

◆調査結果の概要

1.一般用医薬品の国内市場

2016年の市場は、前年比1.4%増の6,548億円となった。2015年にインバウンド需要の恩恵を受け大きく伸張した、しみ改善薬、鎮咳去痰剤(トローチ・のど飴タイプ)、目薬などは伸びが落ち着いた。一方、継続的なプロモーションやきめ細かな展開が図られてきた感冒関連用薬、花粉症関連、オーラルケア、感覚器官用薬などの領域の品目は好調で、特に解熱鎮痛剤、鼻炎治療剤(内服)、口内炎治療剤、皮膚治療薬、ビタミンB2主薬製剤、強肝解毒栄養剤などは高い伸びを示した。

2017年の市場は、インバウンド需要により急激に拡大した2015年の市場の伸び率には届かないものの、前年比2.6%増が予測される。

2.スイッチOTCの国内市場

2016年
2017年見込
スイッチOTCの国内市場
1,673億円
1,745億円
一般用医薬品市場に占める割合
25.5%
26.0%

セルフメディケーション税制対象製品をスイッチOTCとして捉えた。

市場は2011年に解熱鎮痛剤や鼻炎治療剤(内服)で大型スイッチOTCが相次いで発売されて以降、拡大が続いている。2017年の市場は前年比4.3%増が見込まれる。また、スイッチOTCが一般用医薬品市場に占める割合は徐々に拡大している。 総合感冒薬、解熱鎮痛剤、外用消炎鎮痛剤、育毛剤などが市場拡大をけん引している。

3.リスク分類別の一般用医薬品の国内市場

1)要指導医薬品
2014年6月施行の改正薬事法で新設された分類である。薬剤師の指導無しでは購入できず、ネットでの販売も不可となっている。足のむくみ改善薬や外用消炎鎮痛剤などが中心であるが、リスク分類による規制のため販売機会の損失などもあり、市場は小規模である。

2)第1類
育毛剤や解熱鎮痛剤 、鼻炎治療剤 (内服)などが中心であるが、第2類への引き下げとなる製品もあるため、2017年の市場は微減が見込まれる。特に鼻炎治療剤(内服)は大型製品が2016年11月に第2類に引き下げられたため大幅な減少が見込まれる。

3)第2類
市場の60%以上を占める。総合感冒薬、解熱鎮痛剤、目薬、ミニドリンク剤、外用消炎鎮痛剤、総合胃腸薬など幅広い品目で市場は構成されている。特に目薬は高付加価値製品が好調である。2017年は前年比3.0%増が見込まれる。

4)第3類
市場の30%以上を占める。外用消炎鎮痛剤、ビタミンB1B6B12主薬製剤、目薬、しみ改善薬、関節痛治療薬などが市場の中心である。

◆注目市場

1.目薬

目新しさや価格、大きさの面で訪日外国人の土産好適品としてインバウンド需要の恩恵を特に大きく受け、2015年の市場は前年比12.3%増と大きく伸びた。2016年は、インバウンド需要を取り込む好調な製品もあったものの、全体では伸びは落ち着いた。参入メーカーは国内需要の獲得を重視した製品開発やプロモーションを積極的に進めており2017年も伸びが見込まれる。

2.解熱鎮痛剤

上位メーカーを中心に新製品の投入やプロモーション強化が図られたことにより、2016年の市場は前年比5.5%増となった。一方、下位メーカーの存在感が低下しており2極化が進んでいる。なお、解熱鎮痛剤はスイッチOTCの占める割合が大きく75%以上となっている。

3.鼻炎治療剤(内服)

花粉症患者の需要が大きいため、市場は花粉飛散量や飛散期間によって変動するが、2015年に「アレジオン10」(エスエス製薬)、2016年に「アレグラFX」(久光製薬)のリスク区分が第2類へ引き下げられたことで、市場は拡大を続けている。スイッチOTCが売上を伸ばしており、2017年にはスイッチOTCの占める割合は50%を超えると見込まれる。

4.鎮咳去痰剤(トローチ・のど飴タイプ)

上位メーカーによる新規ユーザーやインバウンド需要の獲得により、2013年以降市場は拡大している。特に2015年は、上位メーカーが積極的なプローション展開により国内需要の掘り起こしに注力したことや、インバンド需要の取り込みが更に進んだことにより、市場は前年比64.2%増となった。2016年は前年と比べると伸びは落ち着いたが、今後も堅調な市場拡大が予想される。

◆調査対象

感冒関連用薬 総合感冒薬、風邪滋養内服液、葛根湯液、解熱鎮痛剤、鎮咳去痰剤(トローチ・のど飴タイプ)、鎮咳去痰剤(経口服用タイプ)、含嗽剤、殺菌塗布剤
花粉症関連 鼻炎治療剤(内服)、点鼻薬、抗ヒスタミン剤
生活習慣病関連 総合胃腸薬、健胃・消化薬、制酸薬、鎮痛鎮痙胃腸薬、過敏性腸症候群改善薬、胃腸内服液、整腸薬、止瀉薬、便秘薬、駆虫薬、痔疾用薬
オーラルケア 歯槽膿漏治療剤、外用歯痛剤、むし歯予防薬、口内炎治療剤
感覚器官用薬 目薬、ビタミンA、D主薬製剤
漢方薬 漢方処方エキス製剤

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/09/29
       
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