マーケット情報


2017年グミキャンディの国内市場は2016年比15.2%増の433億円
菓子やスープ類、育児用食品の市場を調査

−国内加工食品 市場調査(1)−


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、国内加工食品の市場調査を毎年行っており、今年で50年目を迎えた。長年積み重ねてきたフィールドリサーチのノウハウとデータをベースに今年も8月より27カテゴリー411品目の市場調査を開始している。

調査は6回に分けて行い、第1回目となる今回の調査は菓子やスナック菓子、スープ類、育児用食品の4カテゴリー54品目の市場を分析した。その結果を報告書「2018年 食品マーケティング便覧 No.1」にまとめた。なお、6回の調査終了後はそれぞれの調査結果を総括して分析する。

◆注目市場

1.グミキャンディ



グミキャンディは果汁などをゼラチン、寒天などで固めた独特の弾力を持つ菓子である。市場は2010年頃一時停滞していたが、その後参入各社の積極的な新フレーバー投入により堅調に推移している。

2016年は上位の明治、カンロ、味覚糖グループなどが訪日外国人の土産需要などを取り込んだ。特に、味覚糖グループの「コロロ」は大ヒットとなった。また、やわらかい商品であるという固定概念をくつがえし、"ハード""強弾力"を全面に打ち出す商品が増えたことでバリエーションが広がり、市場は拡大した。2017年も「コロロ」の好調が続いている。また、訪日外国人の土産需要などに加え、ガムからの需要シフトもあることから参入各社は新アイテムを積極的に投入して実績を伸ばしており、市場は2016年比15.2%増の433億円が見込まれる。

中高年層では食べたことのない人も多く伸びしろの大きい市場である。高単価・高付加価値商品も増えており、大人が食べるお菓子としての浸透が今後一層期待される。また、"ハード""強弾力"を打ち出す商品によるリフレッシュ効果や強い歯をつくる効果を求める男性や子供などの新たな需要層開拓が期待される。

2.フリーズドライスープ

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
186億円
105.1%
205億円
115.8%

フリーズドライスープは素材の色味や食感、栄養素が残り、お湯を注ぐだけという利便性から需要が拡大している。量販店ではファミリータイプが棚を占めていたが、近年は個食タイプが棚を獲得しているほか、CVSでも台頭してきている。

2016年は上位企業が量販店やドラッグストア、CVSの開拓を進め、中堅以下の企業が輸入専門店や質販店、通販などの構成を高め、棲み分けが進むとともに、各チャネルとも回転率が高まったことで市場が大幅に拡大した。2017年は新ブランドの投入が相次いでおり、喫食者が広がっている。また、エスニックなど新たなジャンルのフレーバーの投入が需要を喚起しており、市場は前年を上回ると見込まれる。

品質や利便性の良さに対する認知が進み、CVSでの販売も定着してきている。また、フレーバーの多様化、機能性商品や健康素材商品の開発・投入が進められていることから今後も市場は拡大が続くと予想される。

3.チョコレート

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
3,336億円
103.1%
3,679億円
113.7%

近年はカカオポリフェノール効果から無垢チョコ需要が増加したこと、大人向け商品やプレミアム訴求商品が投入されたことなどが市場拡大につながっている。

2016年はTV番組でカカオポリフェノールの健康性が取り上げられたことで明治「チョコレート効果」や森永製菓「カレ・ド・ショコラ」といったハイカカオ商品が好調だった。また、ロッテ「スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ」や江崎グリコの機能性表示食品「LIBERA」などの健康要素を備えた商品や、カカオ豆の品質にこだわりスペシャリティチョコレートという切り口で展開した明治「明治 ザ・チョコレート」の需要が高まり、市場をけん引した。2017年も健康要素を備えた商品と「明治 ザ・チョコレート」が好調を維持しており、市場拡大が見込まれる。

カカオ豆の需給がひっ迫する"チョコレート2020年問題"が懸念されるものの、健康志向の広がりによるチョコレートの喫食習慣化やスペシャリティチョコレートといった新たな切り口による需要喚起が期待されることから今後も市場は拡大が予想される。

4.ベビーフード

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
263億円
101.9%
282億円
109.3%

ベビーフードは家庭で作る手間が省け、栄養が偏らず、安全性が高い点が支持され需要を獲得してきた。近年市場は拡大推移していたが、2015年はレトルトパウチ商品の値崩れや一部商品の自主回収があった影響で前年割れとなった。

2016年は明治が製造を終了したものの、森永乳業が商品のラインナップを拡充したことや、単価の高い高月齢向け商品が伸長したことなどから、市場は前年を上回った。2017年は乾めんやアイスクリームなど、これまでにないカテゴリーの商品の投入が本格化しているほか、主要チャネルであるドラッグストアやベビー用品専門店以外のホームセンターや通販チャネルの開拓が進んでいることから市場は拡大が見込まれる。通販では育児用調製粉乳との買い合わせも増加している。

共働き世帯の増加などライフスタイルの変化から時短調理が求められており、ベビーフードは需要を獲得しているが、更に離乳食の開始から終了までの期間が広がっており、高月齢向け商品の需要が更に高まるとみられる。また、ベビーフード菓子では手作りできるケーキなどがハレの日に家族で同じメニューが食べられる点で支持されており、一年に複数回お祝い事を行う家庭ではリピート購入に繋がっていることなどもあり、今後も市場は拡大が予想される。

5.ポテトチップス

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
1,031億円
95.9%
1,094億円
101.8%

2013年はカルビー「堅あげポテト」や山芳製菓の「わさビーフ」の好調、2014年は湖池屋「頑固あげポテト」のヒットと、上位企業がPB商品の開発に積極的に取り組んだことが奏功し、2015年はカルビー「カルビーポテトチップス」がリニューアルや増量、販促強化などにより高成長したことから、市場は拡大した。

2016年は春の馬鈴薯の供給不足から生産・販売の調整を余儀なくされたことにより、市場は縮小した。8月には馬鈴薯の主要生産地である北海道が台風被害に遭い、参入企業の中には生産委託工場が被災したところもあった。2017年は北海道が前年に台風被害を受けたことで原料不足となり、大手3社が一時、一部商品を休売、終売した。秋以降は新商品の投入や販促を強化したものの、市場は前年に引き続き縮小が見込まれる。

今後も台風など自然災害による影響を受ける可能性があるものの、製法や産地にこだわったプレミアム商品の強化が進んでいることや食事メニューへの利用提案も進められていることから今後も市場は堅調に推移すると予想される。

◆調査結果の概要

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
菓子
1兆2,766億円
102.3%
1兆3,331億円
106.8%
スナック菓子
3,161億円
100.3%
3,275億円
103.9%
スープ類
1,933億円
103.4%
2,153億円
115.1%
育児用食品
752億円
100.8%
781億円
104.7%

1.菓子

チョコレートはハイカカオ商品をはじめ、乳酸菌配合商品や機能性表示食品など、様々な切り口で健康嗜好需要の取り込みが進んでいるほか、チョコレートの品質自体を楽しむスペシャリティチョコレートという新たな切り口が需要を喚起しており伸びている。ビスケット・クッキーは苦戦しているが、小分け需要に対応した商品は堅調である。キャンディ類は口中清涼菓子、グミキャンディが好調を維持している。特に、グミキャンディでは訪日外国人客の土産需要を取り込んだヒット商品も見られる。長らく需要が減少していたハードキャンディは、のど飴が冬場中心から通年で需要を獲得しており、実績が回復に向かっている。

2.スナック菓子

ポテトチップスは2016年の台風被害による原料不足が影響し商品供給が不足したことから2016年に続き、2017年も前年比マイナスが見込まれる。

3.スープ類

即席みそ汁で機能強化やプレミアムなどの商品が好調であるほか、フリーズドライスープが品質や利便性の良さから需要が増加している。また、簡便調理に対応したレンジ対応のスープが堅調であるほか、冷製スープで通年需要を獲得しており、市場は底堅く推移している。

4.育児用食品

育児用調製粉乳はフォローアップミルクの訴求により使用期間を延ばす動きが見られる。また、ベビーフード、ベビーフード菓子は家庭調理の負担が軽減されることから需要が高まっており、特にベビーフードは高月齢向けの商品が伸びている。

◆調査対象

菓子 米菓、豆菓子、ミックス菓子、.ナッツ類(テーブルナッツ)、.かりんとう、甘納豆、ゼリー菓子、スナック梅、素材菓子、ドライフルーツ、ビスケット・クッキー、クラッカー、プレッツェル、ウエハース菓子、マシュマロ、菓子パイ、半生ケーキ、チョコレート、チョコレート菓子、ガム、機能ガム、キャンディ類、ハードキャンディ、のど飴、ソフトキャンディ、グミキャンディ、キャラメル、口中清涼菓子、玩具・雑貨菓子、手作り菓子
スナック菓子 ポテトチップス、ファブリケートポテト、ポテトシューストリング、小麦系スナック、コーン系スナック、ポップコーン、ライス系スナック、野菜・その他スナック、カップ入りスナック菓子
スープ類 粉末クッキングスープ、インスタントスープ、カップ入りスープ、フリーズドライスープ、わかめスープ、レトルトスープ、中華スープ、缶詰スープ、缶入りスープ、チルドスープ、冷凍スープ、即席みそ汁
育児用食品 育児用調製粉乳、ベビーフード、ベビーフード菓子

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/10/19
       
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