マーケット情報


米飯類、デザート類、めん類などの市場を調査

−国内加工食品 市場調査(3)−
2022年市場予測(2016年比)
バラタイプ冷凍米飯類(チャーハン、ピラフ、和風米飯、その他) 931億円(16.5%増)
栄養バランス食(ソリッドタイプ) 427億円(17.6%増)、冷凍パスタ 638億円(9.6%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、国内加工食品の市場調査を毎年行っており、今年で50年目を迎えた。長年積み重ねてきたフィールドリサーチのノウハウとデータをベースに今年も8月より27カテゴリー411品目の市場調査を開始している。調査は6回に分けて行い、第3回目となる今回の調査はチルドデザート、フローズンデザート、ドライデザート、米飯類、めん類、その他ステープルの6カテゴリー65品目の市場を分析した。その結果を報告書「2018年 食品マーケティング便覧 No.3」にまとめた。なお、6回の調査終了後はそれぞれの調査結果を総括して分析する。

◆注目市場

1.バラタイプ冷凍米飯類(チャーハン、ピラフ、和風米飯、その他)

IQF製法(個別に急速凍結する製法)によって製造されたチャーハン、ピラフなどの冷凍米飯を対象とする。

市場は2014年に一時的に縮小したが、2015年は「本格炒め炒飯」(ニチレイフーズ)のリニューアル、「ザ・チャーハン」(味の素冷凍食品)の発売によりチャーハンが大きく伸び、拡大した。2016年は市販用チャーハンを主体に商品投入やプロモーションが積極的に行われたことにより、チャーハンの伸びが続き、市場は前年比13.8%増となった。

2017年の市場をみると、チャーハンは、上位企業の商品開発意欲が高く、商品投入やリニューアルが活発なため、引き続き伸びが見込まれる。 ピラフは、2016年にチャーハンの伸びの影響を受けて縮小したが、2017年は参入企業が業務用、市販用ともに商品拡充を図っており、回復に向かうとみられる。 和風米飯は商品数がまだ少ないものの新商品の投入が続いており、小幅ではあるが伸びが見込まれる。

チャーハンのヒットによりバラタイプ冷凍米飯の認知が高まり、店頭での取扱商品が増加したことから需要層の裾野が広がっている。今後はトライアルユーザーの定着や、多様なターゲットに対応した商品の拡充により、今後も市場拡大が期待され、2022年の市場は931億円が予測される。また、業務用はレジャー施設や行楽施設の飲食店向けの安定した需要に加え、人手不足の影響を受けて調理の省力化を図りたい外食店向けの需要が増加している。

2.栄養バランス食(ソリッドタイプ)

2017年見込
2016年比
2022年予測
2022年予測
市場規模
377億円
103.9%
427億円
117.6%

たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルがバランスよく配合された固形状の商品で、食事代替や栄養補給を目的として設計された商品を対象とする。

市場は「カロリーメイト」(大塚製薬)に代表される食事代替や栄養補給を目的として設計されたブロックタイプの商品によって構成される。2014年から「カロリーメイト」「ソイジョイ」(大塚製薬)、「一本満足バー」(アサヒグループ食品)など主力ブランドを中心に好調で、新規ユーザーの獲得が進んだことにより、2015年の市場は前年比7.1%増となった。

2016年は、主力ブランドの好調に加え、“たんぱく質ダイエット”ブームによりプロテインを豊富に含む「ウイダーinバー」(森永製菓)が種類の拡充とともに販路を拡大したことにより伸びており、市場は前年比9.0%増となった。2017年も各商品が好調で市場は前年比3.9%増が見込まれる。

手軽な栄養補給食として男性だけでなく、女性への広がりや幅広い年齢層で認知度が高まっており、朝食や小腹満たしなどの目的で需要獲得が進むことにより、今後も市場拡大が予想される。また、2016年頃から続くたんぱく質ダイエットブームにより、プロテインを豊富に含む商品の需要増加も予想される。 上位企業の中には、ソリッドタイプ以外にゼリー飲料(ここでは調査対象外)をラインアップし、ブランドトータルでの訴求力を高めることにより1人当りの購入個数アップを図っている例もみられる。

3.冷凍パスタ

2017年見込
2016年比
2022年予測
2022年予測
市場規模
595億円
102.2%
638億円
109.6%

パスタを冷凍した商品を対象とし、素材タイプと具材・ソース入りの双方を含む。

2016年は、市販用での冷凍炒飯や他の冷凍食品に売り場を侵食され需要は停滞したが、秋以降は市販用の上位企業がリニューアルや高価格品など新タイプ商品の拡充を図ったことにより需要は回復し、市場は前年比2.6%増となった。

2017年は、市販用は冷凍食品売場で他品目と競合しているが、上位企業は価格帯別の商品強化だけでなく、生パスタや大盛タイプの投入などによる主要ブランド全般の強化により、店頭での訴求力回復につなげている。また、業務用は人手不足を背景に需要が増加している。

市販用では一食完結型の調理済み食品として需要開拓が進み、生パスタや専門店並のソースを採用するなどのメニュー提案が需要増加に寄与している。業務用では人手不足を背景に調理の省力化に対するニーズが今後も高まるため、新規需要を開拓すると期待される。

4.ギリシャヨーグルト

2017年見込
2016年比
2022年予測
2022年予測
市場規模
121億円
112.0%
132億円
122.2%

ギリシャヨーグルトやギリシャ風とした商品名やギリシャを想起させるコンセプトを持つ商品を対象とした。量販店やCVSでの販売が中心である。

2016年は、「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」(森永乳業)、「ダノンオイコス」(ダノンジャパン)といった上位商品が好調で、市場は前年比25.6%増となった。機能性ヨーグルトがマスメディアに取り上げられたことを受けたヨーグルト売り場の広がりが、ギリシャヨーグルトの販売にも好影響を与えた。

2017年は、ヨーグルトのマスメディア露出が減少した影響により、一部でギリシャヨーグルト離れがみられるものの、新規参入や既存商品のリニューアルなどにより需要が増えており、市場は前年比12.0%増が見込まれる。

2018年以降は、これまでのような大幅な伸びは難しいものの、参入企業が注力している品目であり積極的な展開が進むことにより、市場拡大が予想される。今後は、高タンパク質や低カロリーなどギリシャヨーグルト本来の価値訴求が顧客の取り込みに必要になるとみられる。

◆調査結果の概要

2017年見込
2016年比
2022年予測
2022年予測
チルドデザート
5,456億円
99.4%
5,459億円
99.4%
フローズンデザート
5,596億円
101.4%
6,176億円
111.9%
ドライデザート
789億円
105.3%
893億円
119.2%
米飯類
2,554億円
103.1%
2,734億円
110.3%
めん類
1兆1,207億円
100.4%
1兆1,595億円
103.9%
その他ステープル
1兆3,674億円
100.7%
1兆4,074億円
103.7%

1.チルドデザート

2017年に前年比0.6%減が見込まれる。ヨーグルトは腸内フローラへの注目を背景に2015年、2016年と拡大したが、2017年はマスメディアへの露出が減少したため苦戦しており、市場縮小の要因となっている。ギリシャヨーグルトは、2016年に100億円を突破しており、参入各社の注力度が高いこともあり今後も伸びが期待される。

2.フローズンデザート

2017年に前年比1.4%増が見込まれる。アイスクリーム類は、東日本を中心とした夏季の天候不順の影響により氷菓商品が苦戦したが、冬季需要の獲得やシニア層の購入増加により、ノベルティアイスクリームなどは伸びており、市場拡大の一因となっている。

3.ドライデザート

一口タイプゼリーが上位企業のテレビCMなどによる需要喚起や、効果的な商品の入れ替えにより、2016年に引き続き2017年も前年比20%以上の伸びが見込まれ、市場拡大をけん引している。

4.米飯類

冷凍米飯類が、パラタイプでチャーハンの好調が続いており、また、成型タイプでも焼きおにぎりのプロモーション強化で冷凍食品売場での陳列が拡大していることにより、2017年も伸びている。包装餅は、業界全体で切り餅の食べ方提案を進めているほか、鏡餅では小型商品への注力を強めるなど需要獲得の動きを展開しており、小幅ながら伸び続けている。

5.めん類

市販用、業務用ともに調理の簡便化に対応した商品が伸びており、2017年の市場は前年比0.4%増が見込まれる。袋めんが縮小する一方、より簡便性の高いカップめんの需要が増えている。冷凍めんは、市販用の具付きめんの販売や生産体制の強化により、各品目が伸びている。

6.その他ステープル

レーズンやくるみなどを使用したバラエティ食パン、テーブルパンが好調で、パン類が伸びている。また、ホームパーティーなどのイベント向けでたこ焼き粉の需要が増えている。シリアルフーズは、中国政府の持ち込み規制によってインバウンド需要が減少したことで、2017年の市場は前年比マイナスが見込まれる。

◆調査対象

チルドデザート チルドプリン、チルドゼリー、手作り風デザート 、シュー、手作り風和菓子、ヨーグルト、プレーンヨーグルト、ハードヨーグルト、ソフトヨーグルト、ギリシャヨーグルト、ヨーグルト風デザート、アジアンデザート、フルーツソース
フローズンデザート アイスクリーム類、高級アイスクリーム、マルチパックアイスクリーム、ノベルティアイスクリーム、冷凍ケーキ、冷凍プリン・ゼリー、シェイク・ソフトクリームミックス
ドライデザート 一口タイプゼリー、ドライゼリー、デザートベース(レトルト)、デザートベース(粉末・他)、和風デザート、しるこ・ぜんざい
米飯類 成型タイプ冷凍米飯類、バラタイプ冷凍米飯類、無菌包装米飯・レトルトライス、セット食品、おかゆ・雑炊・リゾット、おかゆ、包装餅、発芽玄米、雑穀、無洗米
めん類 カップめん、生タイプカップめん、ノンフライカップめん・袋めん、袋めん、チルドそば・うどん、チルド中華めん、チルドパスタ、冷凍そば、冷凍うどん、冷凍中華めん、冷凍パスタ、乾めん、国産パスタ、輸入パスタ、ビーフン・米粉めん
その他ステープル パン、食パン、菓子パン・惣菜パン、中華まんじゅう、冷凍ピザ、チルドピザ・スナック、チルドピザ、シリアルフーズ、プレミックスパウダー・無糖、お好み焼きミックス、プレミックスパウダー・加糖、栄養バランス食(ソリッドタイプ)、ホットケーキ・パンケーキ、パン粉

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/12/21
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。