マーケット情報


アンチエイジング、敏感肌、ホワイトニングなどの
機能を訴求する化粧品の市場を調査

−2017年見込(2016年比)−
アンチエイジング 7,080億円(4.4%増)、敏感肌 892億円(3.6%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、機能コンセプトが複合化する機能性化粧品の国内市場を調査した。その結果を報告書「機能性化粧品マーケティング要覧 2017-2018」にまとめた。

この報告書では、スキンケア(5機能)、ベースメイク(6機能)、ボディケア(5機能)、ヘアケア(5機能)において何らかの機能を訴求するものを"機能性化粧品"と定義し、カテゴリー別機能動向と注目商品動向を分析した。

機能性化粧品市場は、化粧品が外国人旅行者などに対し免税対象となった2014年10月以降、スキンケアを中心にインバウンド需要の取り込みが進み拡大を続けている。2017年は、"シワ改善"の成分を配合した商品が投入されたことからアンチエイジング機能がけん引し、2兆378億円(前年比102.5%)と拡大する見込であり、2018年には2兆738億円(同101.8%)と予測される。

◆注目機能の動向

1.アンチエイジング 【対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
アンチエイジング
7,080億円
104.4%
7,340億円
103.7%
(スキンケア)
5,244億円
105.5%
5,482億円
104.5%
(ヘアケア)
882億円
100.2%
890億円
100.9%

※スキンケア、ヘアケアはアンチエイジングの内数

アンチエイジング市場は、加齢による肌や頭皮の悩みを持つ人口の増加を背景に、これらのケアを訴求した新ブランド/新商品投入が積極的に行われていることから、拡大を続けている。

スキンケアは2016年、"更年期"の女性をターゲットにした新ブランドが投入されたことや、制度系プレステージブランドが引き続きインバウンド需要を取り込んだことにより拡大した。2017年は、シワ改善効果を持つ医薬部外品成分として初めて認められたニールワンを配合した「リンクルショット メディカルセラム」(ポーラ)、純レチノール配合の「エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS」(資生堂)が投入されたことによって拡大が見込まれる。

ヘアケアは2016年、男性だけでなく女性でも日常的なスカルプケアの習慣が定着したことや、インバスヘアケアにおいてボリュームアップを訴求した新商品が投入され拡大した。また、「アジエンス」(花王)、「ダヴ」(ユニリーバ・ジャパン)がリニューアル時にモイスチャーからアンチエイジングに機能訴求が変更されたことで、この市場に加わったことも拡大に寄与した。2017年は、インバスヘアケアについて"ふんわり感"や"ふっくら感"の需要の高まりにより、ライトなボリュームアップを求める層の取り込みが進んだことや、新興通販ブランドの台頭、業務用における店販品の提案強化などにより拡大が見込まれる。

2.敏感肌 【スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア】

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
敏感肌
892億円
103.6%
910億円
102.0%
(スキンケア)
659億円
102.5%
665億円
100.9%
(ボディケア)
148億円
111.3%
159億円
107.4%

※スキンケア、ボディケアは敏感肌の内数

敏感肌市場は、2014年秋以降、敏感肌対応の上位ブランドからBB訴求商品やオールインワンゲル、プレフォームタイプのボディシャンプーなどトレンドに合致した商品の投入が相次いだことやインバウンド需要を取り込んだことで拡大を続けている。

スキンケアは、2015年以降インバウンド需要の取り込みや、オールインワンタイプやアンチエイジング機能を付加した商品の追加によって拡大が続いている。2017年は、「カルテクリニティ」(コーセー)、「キュレル エイジングケア」(花王)などが投入されたことによって拡大する見込みである。

ボディケアは2016年、ベビー用ブランドのサンスクリーンやボディクリーム・ローションが好調だったほか、上位ブランドが積極的なマスプロモーションと知名度の高さから安心感のあるブランドとして敏感肌層以外の需要も取り込み拡大した。2017年は、敏感肌用サンスクリーンの投入が活発化しているほか、ベビー用紙おむつの大手ブランド「メリーズ」(花王)よりボディケアシリーズが発売され、大きく伸びる見込みである。

3.ホワイトニング 【スキンケア、ベースメイク、ボディケア】

2017年見込
前年比
2018年予測
前年比
ホワイトニング
2,641億円
100.9%
2,668億円
101.0%
(スキンケア)
2,220億円
101.2%
2,247億円
101.2%
(ボディケア)
13億円
118.2%
15億円
115.4%

※スキンケア、ボディケアはホワイトニングの内数

ホワイトニング市場は、スキンケアが8割を占める。2016年は国内最高級ブランドを中心に前年に引き続きインバウンド需要を取り込んだことや、「クレ・ド・ポー ボーテ」(資生堂)を始め、ベーシックケアのリニューアル時に美白有効成分が配合されたことや、「オルビス ユー ホワイト」(オルビス)、「コスメデコルテ フィトチューン ホワイト」(コーセー)などの抗老化美白訴求の商品投入が相次いだことで拡大した。2017年は、関東以北の天候不順の影響により美白需要期が短かったことに加え、アンチエイジング市場において、シワ改善で初の有効成分が配合された新商品の投入があり、需要が流れ伸びは鈍化する見込みである。

ボディケアは2016年、春夏のボディケアアイテムの需要喚起のため美白訴求のボディローションやジェルなどの投入があったが、販売を終了した商品もあり縮小した。2017年は、「クレ・ド・ポー ボーテ」が投入されるなど明るい材料もみられ、拡大が見込まれる。

◆注目商品の動向

1.酵母・発酵スキンケア

2017年見込
前年比
市場規模
1,295億円
103.6%

酵母・発酵スキンケア市場は1970年代より立ち上がり、1990年代に入ると「ホワイトニングクリームXX」(コーセー)をはじめとするコウジ酸配合の美白アイテムがヒットした。近年では、日本酒メーカーが参入を果たすなど活性化が進み拡大を続けている。

2016年は、ホワイトニングブランド「白澄」(コーセー)や「ビューティーブーケ」(ファンケル)など新ブランドの投入が相次いだことに加え、「SK-II」(P&Gプレステージ)がインバウンド需要を取り込み、"酵母""発酵"というキーワードに対する関心が高まったことで伸長した。2017年は、引き続き新ブランドの投入が行われているほか、アイテム拡充を行うケースも多く、拡大が見込まれる。

2.クッションファンデーション

2017年見込
前年比
市場規模
74億円
134.5%

クッションファンデーションは、クッションスポンジやネットなどに液状のファンデーションを染み込ませた本体とリフィルを対象とし、別売りのスポンジについては対象外とする。

クッションファンデーション市場は、2012年に立ち上がった。手が汚れずにメイクができるといった使い勝手の良さを訴求し、需要を獲得し拡大を続けている。2016年は、ベースメイクで"艶感"のある仕上がりがトレンドとなったことでリキッドファンデーションの需要が高まり、持ち歩きや外出先でメイク直しが簡単にできるアイテムとして認知度が向上した。また、時短メイクを訴求したアイテムやアンチエイジング機能を訴求したアイテムの台頭によって顧客の年代層も広がり、市場は大幅に拡大した。2017年は、残量がわかりにくいという課題を解消するアイテムとして、クリームファンデーションを含ませたクッションにネットを被せ、ネット越しにファンデーションをパフに塗布する"テンションパクト"が一部ブランドから投入され注目を集めており、引き続き拡大が見込まれる。

◆訴求機能別調査対象

各機能の市場は、複合機能訴求商品をそれぞれ含めて算出した。

訴求機能
対象カテゴリー
ホワイトニング スキンケア、ベースメイク、ボディケア
アンチエイジング スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア
敏感肌 スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア
アクネ対応 スキンケア、ベースメイク、ボディケア

◆カテゴリー別調査対象

カテゴリー
訴求機能
対象品目
スキンケア モイスチャー、ホワイトニング、アンチエイジング、敏感肌、アクネ対応
<注目商品動向>オールインワンスキンケア、酵母・発酵スキンケア
洗顔料、クレンジング、マッサージ、モイスチャー、スポットケア、化粧水、乳液、美容液、パック
ベースメイク モイスチャー、ホワイトニング・UV、アンチエイジング、皮脂過剰抑制、敏感肌、アクネ対応
<注目商品動向>BB・CC、クッションファンデーション
メイクアップベース、ファンデーション、フェイスパウダー
ボディケア モイスチャー、UV(ホワイトニング)、スリミング/マッサージ効果、敏感肌、フレグランス
<注目商品動向> サンスクリーン
リップクリーム、サンタン・サンスクリーン、ボディシャンプー、ボディクリーム・ローション、ボディマッサージケアクリーム、バスプロダクツ
ヘアケア モイスチャー&マイルド、ダメージケア、頭皮ケア、アンチエイジング、フレグランス
<注目商品動向> 家庭用ノンシリコンヘアケア
シャンプー、リンス・コンディショナー、ヘアトリートメント、女性用スカルプケア、メンズヘアケア(シャンプー・リンス・ヘアトリートメント)、メンズスカルプケア

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2017/12/26
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。