マーケット情報


インドや東南アジアなどでの需要増加に注目
主要白物・小物家電および住宅設備の世界市場を調査

−2022年世界市場予測(2017年比)−
白物家電5品目 5億9,105万台(1.0%増)
成熟した先進国は横ばいも、各品目でインドや東南アジアなどでは堅調に需要は増加


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、参入企業におけるグローバル市場を舞台とした競争が激化する一方、IoTやAIの搭載により付加価値や新規ビジネスの創出が進んでいる主要白物・小物家電および住宅設備44品目の世界市場を調査した。その結果を「グローバル家電市場総調査 2018」にまとめた。

この調査では、衣住関連7品目、調理関連11品目、空調・給湯関連7品目、パーソナルケア関連11品目、住宅設備関連8品目の国・地域別の生産・販売動向について、現状を分析し将来を予想した。加えて、主要家電製品のインバータ化率や新興国における家電市場の分析などを整理した。

◆調査結果の概要

白物家電5品目の世界市場(販売台数)

2017年
2022年予測
2017年比
市場規模
5億8,511万台
5億9,105万台
101.0%

白物家電5品目は、ルームエアコン、冷蔵庫、洗濯機/洗濯乾燥機、電子レンジ/電気オーブンレンジ、掃除機を対象とした。2017年の市場は、中国を中心にルームエアコンが大きく伸びたことにより拡大した。今後は、各品目でインドや東南アジアをはじめとした新興国の需要増加が期待される。



ルームエアコンの2017年の市場は、前年比31.1%増の1億5,725万台と大幅に拡大した。特に、中国は歴史的な猛暑、ECによる販売促進などを背景に過剰在庫の解消が進み、前年比74.0%増と大きく伸びた。日本も6月、7月の猛暑や省エネ製品へのニーズの高まりによる買い替え需要などにより伸びた。

2018年以降、短期的には2017年の特需的な伸びの反動が懸念される。特に、中国は不動産規制の進展により住宅数が伸び悩むため、2017年と比べると縮小が予想される。中期的には、普及率の比較的高い中国や北米、日本などでは停滞するものの、普及率の低い新興国の伸びがけん引し、市場は微増推移が予想される。インドでは2022年に2017年比73.4%増の950万台の市場が予測される。

冷蔵庫の2017年の市場は、前年比0.4%増の1億2,620万台となった。中国は不動産規制による新築住宅数の伸び悩みにより、また、東南アジアは雨が多く天候不順だったことにより需要が減少したものの、好景気を背景に日本や欧州、北米が伸び、また、インドが前年比9.1%増と伸びたことで市場は拡大した。

2022年の市場は2017年比10.9%増の1億3,997万台が予測される。普及率の低いインドやインドネシアが市場拡大をけん引するとみられる。インドは2022年に2017年比54.2%増の1,850万台、インドネシアは同48.6%増の550万台が予測される。

洗濯機/洗濯乾燥機の2017年の市場は、前年比3.4%増の1億1,052万台となった。30%以上の構成比を占める中国は、国慶節や独身の日におけるECを中心とした販促キャンペーンでの販売が好調だった。日本は2009年から2011年にかけてのエコポイント導入時に購入したユーザーの買い替えや、省エネや家事の負担減など多様な需要があり、高付加価値商品への買い替えが進んだ。東南アジアはインドネシアが賃金の伸び悩みにより個人消費が鈍化したため前年比微減となったが、ベトナムやフィリピンは好調だった。

今後、成熟市場となっている先進国では大きな伸びは期待できないものの、インドや東南アジアがけん引することにより市場拡大が予想される。

電子レンジ/電気オーブンレンジの2017年の市場は、中国、日本、北米、インドが好調で前年比4.1%増の1億179万台となった。日本は家事時短ニーズの高まりにより簡単に本格的な料理ができる機種が好調だったことや、電子レンジ調理対応食品の需要が増加したことから伸びた。中国はECの拡大が販促の追い風となり伸びた。

今後、先進国の伸びは期待しにくいものの、新興国の需要は堅調に増えるとみられ、2022年の市場は2017年比6.0%増の1億789万台が予測される。

掃除機(ロボット掃除機を含まない)の2017年の市場は、前年比2.7%増の8,935万台となった。合計すると構成比が50%以上となる欧州・北米は横ばいであったものの、中国が前年比15.8%増と大きく伸びた。日本は横ばいで推移しているが、タイプ別では共働き世帯や高齢者の増加を背景に、手軽に使用できるスティック型の比率の高まりがみられる。

今後も先進国は横ばい推移するが、インドネシアをはじめとした東南アジアやインドなどの新興国は伸びるとみられ、2022年の市場は9,195万台が予測される。特に、インドネシアの伸びは大きく2022年に2017年比7.1倍の50万台が予測される。

◆注目市場

1.空気清浄機

2017年
2022年予測
2017年比
全 体
2,466万台
2,992万台
121.3%
(日 本)
355万台
360万台
101.4%
(中 国)
580万台
800万台
137.9%

※日本、中国は全体の内数

2017年の市場は前年比6.6%増となった。市場規模の大きい中国や北米が好調だった。中国は、大気汚染が社会問題として深刻化してきた2012年頃から需要が高まっているものの、まだ普及率は比較的低いため、今後も伸びが期待される。近年は、参入企業が増加しており、品質の向上や価格帯の幅が広がっている。日本は、2012年にPM2.5の報道や花粉の大飛散が要因となり大きく伸びたものの、インフルエンザなどの流行にも左右されることから2017年の市場は前年比微減となった。その他の新興国でも空気質への意識が高まっているため需要は増えているものの、現状、東南アジアやインドでは購入は高所得者層に集中している。

世界生産の9割以上は中国が占めており、中国メーカーが占める構成比も大きい。今後も中国一極集中の生産体制が続くとみられる。日本メーカーや韓国メーカーも、コストメリットにより中国での生産が多いが、高級機は自国で生産を行っている。

2.ロボット掃除機

2017年
2022年予測
2017年比
全 体
977万台
1,423万台
145.6%
(日 本)
80万台
125万台
156.3%
(中 国)
630万台
820万台
130.2%

※日本、中国は全体の内数

2017年の市場は前年比32.2%増となった。中国の占める割合が大きい。様々な企業が参入しており、ECを中心とした販促により伸びている。北米や欧州、日本などでも2017年は前年比20%を超える伸びとなった。掃除機全体市場(掃除機とロボット掃除機の合計)のうち、ロボット掃除機の構成比はまだ10%未満であるが、市場拡大に伴いその比率は年々高まるとみられ、ロボット掃除機の構成比は2022年には13.5%になると予測される。

世界生産の9割は中国に集中している。OEMメーカーが多いが、近年は中国メーカーも自社ブランドでの販売力を高めている。

◆調査対象

衣住関連 洗濯機/洗濯乾燥機、アイロン、掃除機、ロボット掃除機、浄水器、アルカリイオン整水器、温水洗浄便座
調理関連 冷蔵庫、電子レンジ/電気オーブンレンジ、ワインクーラー、食器洗浄乾燥機、IHクッキングヒーター、コーヒーメーカー/エスプレッソマシーン、トースター、ジューサー/ミキサー、フードプロセッサー/フードチョッパー 、電気ケトル、炊飯器
空調・給湯関連 ルームエアコン、電気給湯器、換気扇、扇風機、空気清浄機、除湿機、加湿器
パーソナルケア関連 メンズシェーバー、レディースシェーバー/脱毛器、ヘアドライヤー、ヘアアイロン、美顔器、電動歯ブラシ、血圧計、体重計/体組成計、歩数計/活動量計、体温計、マッサージチェア
住宅設備関連 システムキッチン、トイレ、水栓金具、シーリングファン、セキュリティカメラ、火災警報器、スマートロック、AIスピーカー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/02/28
       
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