マーケット情報


シリコン半導体用材料44品目の世界市場を調査

−2022年 シリコン半導体用材料 世界市場 335.6億ドル(2017年比25.4%増)−
半導体の微細化と多層化、中国半導体工場の新増設に伴い、半導体材料需要増加


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、半導体市場の成長ともに拡大する半導体材料市場を調査した。その結果を「2018年 半導体材料市場の現状と将来展望」にまとめた。

半導体は、近年、世界経済の成長により電子機器で需要が旺盛で、その市場は2018年以降も拡大が予想される。それに伴い半導体材料の市場も拡大が期待される。

これまで半導体の主要生産国・地域といえば韓国、台湾であったが、ここ数年、輸入に頼っていた中国が半導体の国産化を進めており、生産国・地域構成が変化しつつある。中国半導体メーカーはシリコンウエハーの確保や歩留まり、半導体の販売先、米中貿易摩擦など、いまだ多くの課題を抱えているが、半導体材料メーカーにとっては中国生産の拡大が大きなビジネスチャンスとなっている。

技術的にはロジックの微細化、NANDの多層化が焦点となっている。開発が進められてきたEUVリソグラフィ技術を採用した半導体が2018年後半ころから量産化され、レジスト以外にも構造変化に伴い新規材料が採用される可能性が高まっている。また、NANDは2D微細化から3D多層化へとシフトした際に新規材料が多数採用されたが、今後の3D多層化に伴い新たな材料が採用される可能性もある。

◆調査結果の概要

シリコン半導体用材料の世界市場



2017年の市場は267.6億ドルとなり、2018年には284.4億ドルが見込まれる。メモリを中心に半導体の需要が増加しており、半導体材料の需要も拡大している。特に、半導体の微細化と多層化に伴い、露光やエッチングやCMPなどで用いられる半導体材料の需要が急増している。

2022年の市場は335.6億ドルが予測される。AIやIoT、車載での半導体の需要増加とともに微細化と多層化が進み、半導体材料の需要も拡大していく。また、中国における半導体工場の新増設による、半導体材料の需要増加が期待される。

◆主要・注目の品目・カテゴリー市場

1.シリコンウエハー

2017年
2022年予測
2017年比
市場規模
87.0億ドル
107.7億ドル
123.8%

半導体分野におけるシリコンウエハーを対象とする。2016年後半からデータセンター用途や、スマートフォンの高機能化に伴うメモリ需要の増加に加え、省エネ用のパワー半導体の伸長により、市場は大幅に拡大している。 NANDとDRAMのニーズが拡大しており、現在ニーズが最も多い300mmウエハーの需給が特にタイトになっている。メーカーは随時生産能力を増強していくとみられるが、日系大手メーカーは依然大規模な設備投資には慎重である。300mmウエハーの需給がタイトになったことにより、2017年後半から200mmウエハーの需給も逼迫感が出てきている。IoTの普及で必要とされるコネクテッドデバイスが急増することにより、当面は需要増加が続くと予想される。中国での半導体工場の新増設も需要増加要因となる。

2.トリスジメチルアミノシラン(3DMAS)

2017年
2022年予測
2017年比
市場規模
0.8億ドル
1.2億ドル
150.0%

半導体成膜工程に用いられているシリコンプリカーサとしてトリスジメチルアミノシラン(3DMAS)を対象とする。半導体の微細化に伴いFEOL工程(半導体製造前工程の前半)では低温成膜材料への要望が強まっており、TEOS(テトラエトキシシラン)よりも低温プロセスかつ段差被覆性が良好な材料として採用が進んでいる。主要用途であるNANDの3D多層化とともに、使用量は増加していく。また、プロセス微細化とともに採用される用途が広がっていくため、今後も市場拡大が予想される。

3.炭化フッ素系ガス

2017年
2022年予測
2017年比
市場規模
5.6億ドル
10.4億ドル
185.7%

炭化フッ素系ガスとして四フッ化炭素(CF4)、八フッ化シクロブタン(c-C4F8)、六フッ化ブタジエン(C4F6)、三フッ化メタン(CHF3)、フッ化メチル(CH3F)を対象とする。CF系ガスはSiO膜、CHF系ガスはSiN膜をエッチングする際に用いられる。ロジックやDRAMの微細化でエッチングプロセスが増加しているほか、NANDの多層化でアスペクト比が高くなった分、ガス流量が多くなっている。また、高価格なエッチングガスを必要とするプロセスが増加しており、市場は拡大している。今後も微細化、多層化が続き、半導体の需要自体も堅調に推移していくとみられることから、市場は拡大していくと予想される。また、中国が半導体の生産能力を拡大させており、先行きに不透明感はあるが需要増加が期待される。

4.CMPスラリー

2017年
2022年予測
2017年比
市場規模
12.6億ドル
19.2億ドル
152.3%

半導体前工程のCMPプロセスで用いられている研磨液(CMPスラリー)を対象とする。半導体の微細化、多層化に伴い、ウエハー1枚当たりのCMPプロセス数が増加しており、市場が拡大している。特に、NANDの3D多層化がCMPプロセス数を急増させている。配線の薄膜化で研磨層が薄くなっているが、今後も半導体の微細化と多層化が進むことや、中国市場を中心に半導体の新増設が計画されていることからCMPプロセス数の増加が期待され、市場は拡大していくと予想される。

◆調査対象

前工程材料 シリコンウエハー、フォトマスク、フォトレジスト、アンモニア、亜酸化窒素、モノシラン、ジシラン、ジクロロシラン(DCS)、ヘキサクロロジシラン(HCDS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、トリスジメチルアミノシラン(3DMAS)、ダブルパターニング材料、Low-k材料、High-k材料、メタルプリカーサ、六フッ化タングステン(WF6)、炭化フッ素系ガス、塩素系ガス、臭化水素、硫化カルボニル、三フッ化窒素(NF3)、クリーニングガス(LPCVD)、ドーピングガス、イソプロピルアルコール、高純度薬液、ポリマー除去液、CMP後洗浄液、CMPスラリー、CMPパッド、CMPコンディショナ、ターゲット材、ダマシン配線用硫酸銅、バッファーコート膜形成材料
後工程材料 バックグラインドテープ、ダイシングテープ、ダイボンドフィルム、ダイボンドペースト、ボンディングワイヤ、ソルダーボール、IC用リードフレーム、パッケージ基板用積層材料、層間絶縁材、封止材、サポートガラス基板
デバイス モバイル端末用SoC、3D-NAND、エリアイメージセンサー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/07/31
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。