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伸び緩やかも2018年、2019年と拡大が続く健康志向食品市場を調査

−2018年市場見込−
生活習慣病予防訴求健康志向食品 2,534億円
うち明らか食品 291億円(前年比13.7%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、トクホ飲料、機能系ヨーグルト・ドリンクヨーグルト、エナジードリンク、機能性表示食品の新商品投入などにより2012年から拡大を続ける健康志向食品※の国内市場を調査した。

この調査では健康志向食品を生活習慣病予防、タンパク質・アミノ酸補給、免疫賦活作用などの訴求効能別や、成分別に分類し、市場を調査・分析した。その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2019 No.1 健康志向食品編」にまとめた。なお「(同) No.2 機能志向食品編」では、サプリメントなどの機能志向食品の市場を調査・分析する。

※健康志向食品:健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトをもった商品(H・Bフーズ)のうち、一般加工食品に健康や美容に良いという成分を添加、強化した食品と飲料(明らか食品とドリンク類)。

◆注目市場

1.生活習慣病予防 〜市場は横ばいで明らか食品が下支え〜



生活習慣病のリスク低減を訴求した飲料や食品を対象とする。市場は特定保健用食品として許可された飲料(トクホ飲料)の人気と2015年にスタートした機能性表示食品の新商品投入により2012年から2017年まで二桁増が続いた。

消費者にとって、商品に表示されている機能にあまり差が感じられないことから、ライトユーザーを中心に特定保健用食品からより低価格な機能性表示食品へ需要が移行しており、2018年は特定保健用食品が前年比6.3%減、機能性表示食品は同18.2%増が見込まれる。機能性表示食品は二桁増となるものの低価格な商品が多く市場規模が小さいことから特定保健用食品の落ち込みをカバーできず、全体市場は横ばいになるとみられる。

2018年見込
前年比
明らか食品
291億円
113.7%
ドリンク類
2,244億円
98.6%
合 計
2,534億円
100.0%

ドリンク類と明らか食品という区分では、ドリンク類が9割程度を占める。ドリンク類は、トクホ飲料が苦戦していることに加え、機能性表示食品においても難消化性デキストリンを関与成分とした商品にラインアップが集中しており飽和感がでてきている。市場規模は小さいものの、明らか食品は調味料を筆頭に、ヨーグルト、菓子、米飯類、畜肉加工品など幅広い食品カテゴリーで商品が展開されており、中高年を中心とした需要を獲得し、拡大している。

2.タンパク質・アミノ酸補給 〜チルド飲料でライトユーザーの需要を獲得〜



アミノ酸やプロテインの補給を訴求した飲料(ゼリー飲料含む)やバータイプの食品を対象とし、粉末・顆粒状のものは含まない。近年、ダイエットはしっかり食事をし、適度な運動で健康的に痩せる方が良いという考えが広がり、ダイエットに有効であるプロテインを手軽に摂取できるプロテインドリンクの需要が増加している。特にゼリー飲料が好調であり、2017年は2012年以来の二桁増となった。

2018年はゼリー飲料の好調が続いていることに加え、チルド飲料「ザバス ミルクプロテイン」(明治)がコンビニへの配荷が増え、ライトユーザーの需要を獲得したことから、2年連続二桁増が見込まれる。東京五輪に向けたスポーツ人口の増加や、健康維持や体づくりを目的としたランニングやヨガなどの軽い運動を行う人々の増加などから、エントリーユーザーやライトユーザーによる飲用が増えることで市場は拡大を続けるとみられる。

3.免疫賦活作用 〜インフルエンザの流行時期を前に、新商品投入相次ぐ〜



高機能乳酸菌やプロポリスなど免疫機能の強化を訴求した飲料や食品を対象とする。2012年にNHKの情報番組で「R-1乳酸菌」入りヨーグルトのインフルエンザ予防への効果が取り上げられたことで市場は急拡大し、2016年まで二桁増が続いた。

2017年にヨーグルトブームは沈静化したが、2018年はインフルエンザの流行時期を前に“まもり高める”“バリアする”などのキーワードを使用し、ハウスウェルネスフーズ、大塚製薬、コカ・コーラシステムが乳酸菌飲料やゼリー飲料などで相次いで新商品を発売した。「ボディメンテ ドリンク」(大塚製薬)などでは積極的なプロモーションも展開されており、市場拡大に寄与するとみられることから、前年比5.1%増の1,370億円が見込まれる。

◆調査結果の概要

健康志向食品(明らか食品・ドリンク類)市場



近年の健康志向食品市場は、主に生活習慣病予防のトクホ飲料、免疫賦活作用の機能系ヨーグルト・ドリンクヨーグルト、滋養・強壮のエナジードリンク、2015年にスタートした機能性表示食品の新商品投入などにより2012年以降拡大を続けている。

2018年は「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト ドリンクタイプ」(雪印メグミルク)、「カゴメトマトジュース」(カゴメ)、「カラダカルピス」(アサヒ飲料)などの機能性表示食品が好調なことや、エナジードリンクが販路の拡大や「南アルプス PEAKER ビターエナジー」(サントリー食品インターナショナル)など女性や中高年層の需要を獲得する食品が発売されたこと、タンパク質・アミノ酸補給、免疫賦活作用の拡大などにより、前年比2.0%増の1兆4,260億円が見込まれる。

◆調査対象

健康志向食品【明らか食品、ドリンク類】
滋養・強壮 ビタミン、オタネニンジン、マカ、ローヤルゼリー、その他
肝機能改善 ウコン、オルニチン、カキ肉エキス、その他
美肌効果 コラーゲン、プロテオグリカン、プラセンタ、セラミド、その他
整腸効果 乳酸菌類、食物繊維、アロエ、オリゴ糖、プルーン、その他
ダイエット 食事代替ダイエット(食事型カロリー調整食品<セットタイプ>)
タンパク質・アミノ酸補給(アミノ酸、プロテイン、その他)
その他(食物繊維・マンナン、新甘味料、その他)
生活習慣病予防 中性脂肪値・コレステロール値改善(難消化性デキストリン、茶カテキン、乳酸菌類、ウーロン茶重合ポリフェノール、大豆たんぱく質、DHA・EPA、植物ステロール、中鎖脂肪酸、黒酢・香醋、グロビン蛋白分解物、その他)
血糖値改善(難消化性デキストリン、グァバ葉ポリフェノール、大麦β-グルカン、その他)
高血圧予防(ゴマペプチド、GABA、ラクトトリペプチド、トマト酢、α-リノレン酸、その他)
その他(黒酢・香醋、乳酸菌類、もろみ酢、イチョウ葉、コエンザイムQ10、DHA・EPA、その他)
血行促進 生姜、モノグルコシルヘスペリジン、その他
免疫賦活作用 乳酸菌類、プロポリス、甜茶、その他
栄養バランス 栄養バランス食品
骨・関節サポート カルシウム、グルコサミン、大豆イソフラボン、その他
覚醒効果 カフェイン、その他
貧血予防・改善 ヘム鉄、非ヘム鉄
喉の不快感除去 複合、ハーブ・ミント系、メントール系、その他
虫歯予防 キシリトール、ユーカリ抽出物、リカルデント、POs-Ca、その他
エチケット クロロフィル系、ハーブ・ミント系、フラボノ系、フレグランス系、その他
アイケア ブルーベリー、ルテイン、その他
マルチバランス ビタミンC・B群、マルチビタミン、その他
ホルモンバランス ザクロ、大豆イソフラボン、その他
リラックス GABA、テアニン、その他
グリーンチャージ 青汁、ミドリムシ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/12/21
       
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