マーケット情報


AI・ディープラーニングなどの技術革新に注目
画像処理システムの世界市場を調査

−2021年予測(2017年比)−
画像処理システム世界市場 1兆6,175億円(32.0%増)
ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェア世界市場 212億円(35.3倍)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、世界的に広がる省人化ニーズや、高品質要求への対応などから注目が集まる画像処理システムの世界市場を調査した。その結果を「2018 画像処理システム市場の現状と将来展望」にまとめた。

この調査では、単体機器13品目、検査アプリケーション12品目、観察・測定関連機器5品目、AI・ディープラーニング応用製品2品目の市場を分析した。また、AI・ディープラーニングなどの技術革新が市場にどのような影響を与えるかを把握することで、将来を展望した。

◆調査結果の概要

1.画像処理システム世界市場

画像処理システム市場は2016年頃から急速に拡大している。2017年はスマートフォン関連などの設備投資が活発であったことから、中国などアジアを中心に大幅に伸長した。2018年も引き続き市場の拡大が見込まれる。2019年以降は米中間の貿易摩擦の影響が懸念されるものの、ユーザーの省人化推進、品質向上を目的として、成長が期待される。

物流業界をはじめとしたFA業界以外への用途展開も進んでいる。Amazonの配送センターで大量に2Dコードリーダーが採用されるなど、FAと並ぶ用途として注目されている。AI・ディープラーニングの活用も広がっており、今後も画像処理システム市場は、好調に拡大するとみられる。

2.エリア別画像処理システム市場

エリア別でみるとすべての地域で市場は拡大していくが、特に製造業の自動化が著しい中国、その他アジア(韓国・台湾・東南アジアなど)での伸びが大きく、構成比が拡大している。日本、欧州、米州では自動車関連を中心に需要が増加しており、装置向けが好調なことから堅調に拡大するとみられる。

日本では省人化対策と高品質要求により、今後も装置向けを中心に伸長するとみられる。中国はスマートフォン関連など大型の設備投資にけん引され、市場が拡大している。2019年は米中貿易摩擦の影響により伸びが鈍化するとみられるが、2020年以降は成長率が高まるとみられる。その他アジアでは韓国、台湾におけるスマートフォン、半導体、液晶などエレクトロニクス関連の設備投資が好調である。東南アジアでは一般フィルム、印刷向け検査ニーズが増加しており、中国と同様、画像処理システム市場の拡大をけん引する。

◆注目市場

1.FA用エリアスキャンカメラ

2018年見込
2017年比
2021年予測
2017年比
市場規模
620億円
109.3%
800億円
141.1%

2017年は半導体、電子部品(スマートフォン、車載用)関連の設備投資が盛んであったことから、市場は大きく拡大した。なかでも、中国、韓国、台湾を中心としたアジアの伸びが大きく、市場をけん引した。2018年は後半から生じた米中貿易摩擦の影響から市場の伸びは鈍化するものの、前年比9.3%増が見込まれる。2019年も引き続き米中貿易摩擦の影響が懸念されるものの、世界的な省人化、自動化ニーズの高まりから市場拡大は続くとみられる。中国、韓国、台湾などのアジアが市場の中心となり、エレクトロニクス分野で需要が増加するとみられる。日本や欧州は半導体、電子部品関連の装置向けに加え、食品・化粧品・医薬品・ライフサイエンス関連や物流など幅広い分野で需要増加が期待される。

2.画像処理用レンズ

2018年見込
2017年比
2021年予測
2017年比
市場規模
360億円
106.8%
446億円
132.3%

2017年は中国、韓国、日本を中心としたアジアにおいて需要が増加した。半導体、スマートフォン、車載用電子部品、液晶関連の設備投資が活発化し、市場は大幅に拡大した。2018年も引き続き中国を始めとするアジアにおいて半導体、電子部品関連の需要が好調なことから、市場は伸長が見込まれる。2019年以降も2018年後半から生じている日中貿易摩擦の影響などによる不確定要素はあるものの、世界的な省人化、自動化ニーズや幅広い業種においての品質要求の高まりが追い風となり、市場は拡大するとみられる。

3.自動車部品外観検査装置

2018年見込
2017年比
2021年予測
2017年比
市場規模
11億円
157.1%
31億円
4.4倍

自動車部品専用の検査装置として日系メーカーが展開し、2015年より市場が立ち上がった。参入メーカーの増加・拡販により市場は拡大を続けている。自動車業界においても目視代替、省人化ニーズの高まりから成長が期待される。日本を中心とした展開であったが、2019年頃から北米や東南アジアなど海外でも需要が増加するとみられる。

4.ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェア

2018年見込
2017年比
2021年予測
2017年比
市場規模
31億円
5.2倍
212億円
35.3倍

2017年に市場が立ち上がり、2018年は前年比5.2倍の31億円が見込まれる。PoC(Proof Of Concept)案件が中心であり、製造ラインへの本格導入は始まったばかりであるが、製造の現場では省人化が最大の課題であり、ディープラーニングを活用した目視検査員の削減を模索している。様々な業種で今後も世界的に需要が増加し、2021年には200億円市場に到達するとみられる。

◆調査対象

単体機器 処理装置 画像処理装置(筐体型)、画像処理装置(ボード型)、画像センサー、三次元デジタイザ、3Dロボットビジョンシステム
カメラ FA用エリアスキャンカメラ、FA用ラインスキャンカメラ、赤外線サーモグラフィ、ハイパースペクトルカメラ、4K監視カメラ(工場監視用)
キーコンポーネンツ 画像処理用LED照明、画像処理用レンズ、産業用イメージセンサー
検査アプリケーション デバイス関連 FPD検査装置、ウェーハ外観検査装置
基板実装関連 クリームはんだ印刷、インライン実装検査装置(リフロー前後)、AXI、外観検査装置、PWB用AOI
自動車 自動車部品外観検査装置
製紙・印刷 Web外観検査装置、印刷面外観検査装置
食品・薬品関連 飲料容器外観検査装置、文字検査装置、錠剤・顆粒剤検査装置
観察・測定関連機器 CNC画像測定器、デジタルマイクロスコープ、共焦点レーザー顕微鏡、工業用X線検査装置、非接触三次元測定器
AI・ディープラーニング応用製品 ディープラーニング活用型画像処理ソフトウェア、アクセラレータボード

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/03/14
       
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