マーケット情報


プレミアム果汁飲料、スムージー、無糖飲料などの伸びが注目される
清涼飲料市場の調査結果

−2019年予測(2017年比)−
プレミアム果汁飲料 69億円(38.0%増)、スムージー 410億円(39.5%増)、
無糖飲料 1兆5,150億円(4.4%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、野菜系飲料、ドリンクヨーグルト、無糖飲料、豆乳類などが拡大をけん引している、清涼飲料の国内市場を調査した。その結果を「清涼飲料市場における将来性および成長要因分析調査 2018」にまとめた。

この調査では、清涼飲料16分野49品目の市場の現状を分析し、将来を予想した。また、横断的に清涼飲料市場を俯瞰し、今後有望とみられる市場や話題性が高く注目を集める市場について取り上げるなど、清涼飲料市場を多方面から分析した。

◆注目市場

1.プレミアム果汁飲料

2018年見込
2017年比
2019年予測
2017年比
市場規模
66億円
132.0%
69億円
138.0%

1mlあたりの価格が0.9円以上の高価格な果実飲料を対象とする。素材の産地や品質、製法、美容や健康に特定の効果が期待されるなど、付加価値を高めた商品が主体となっている。

2012年に「フルッタアサイー」(フルッタフルッタ)が発売され、スーパーフードを手軽に摂れる飲料としてヒットしたのを受けて、健康素材を使用した高単価な商品などが一時市場を賑わしたものの、2014年にはブームが沈静化し市場は縮小した。しかし、2015年にストレート果汁ジュース「Shine&Shine」(日上商事)が発売され、新奇性や味の濃厚さが受け入れられヒットしたことから市場は再び拡大した。

2016年は前年の急拡大の反動があり縮小したものの、2017年はストレート果汁やフレッシュ感を訴求した商品がCVSを中心に多数発売され、フレッシュ感からイメージされる健康への期待や小腹満たしといったニーズにマッチして需要が増加し、メーカーの参入も相次いだことで市場は再び拡大しており、2018年以降も堅調な伸びが期待される。

市場はまだ小規模であるものの、フレッシュ感や果実の濃厚さがダイレクトに味わえることで美容や健康に感度の高い女性などから注目を集めている。また、参入メーカーによる既存ブランドの育成や拡販のほか、海外ブランド商品の投入により新規参入するメーカーもみられ、本格的なストレート果汁飲料の認知拡大とヘビーユーザーの育成、新規ユーザーの開拓につながると期待される。

2.スムージー

2018年見込
2017年比
2019年予測
2017年比
市場規模
360億円
122.4%
410億円
139.5%

商品名に“スムージー”を含むリキッド飲料を対象とする。粉末タイプや外食専門店などで販売される商品は含まない。消費者の健康への意識が高まっていることや、手軽なパーソナル飲料の需要増加によるニーズの取り込み、上位メーカーの積極的な展開により市場拡大が続いている。

国内では健康食品のイメージが強く、味よりも機能性が求められる傾向が強かったが、外食産業において専門店やジューススタンドで飲みやすい商品が登場すると、野菜や果実の栄養が手軽に摂れる飲料として知られるようになり需要が増加した。2015年に「NL グリーンスムージー」(ローソン)が発売され、飲みやすさと手軽さがネットで話題となりヒットしたことで、他メーカーからも商品が発売され、市場が急拡大した。

果肉や繊維が残っているため食べ応えがあるとして朝食時に飲用するユーザーもみられ、フレーバーに加えて、日常的に飲用するヘビーユーザー向けにサイズのラインアップも拡充され、利用シーンが家庭内にも広がったことでユーザー層が拡大し、市場が伸びている。また、本格志向のユーザーをターゲットにした海外ブランド商品なども発売されている。

2018年は需要が一巡し注力するメーカーが限られてきたものの、間食にスムージーを飲用するユーザーが増え第二次スムージーブームと呼ばれる状況になっていることから、今後も安定した市場拡大が期待される。

3.「無糖」飲料

2018年見込
2017年比
2019年予測
2017年比
市場規模
1兆5,000億円
103.3%
1兆5,150億円
104.4%

糖分や甘味料を加えていない清涼飲料を対象とする。ただし、飲用牛乳や豆乳などは無糖であっても含めない。 市場は日本茶を含む無糖茶飲料や無糖ブラックが底堅い支持を得ているコーヒー飲料、ミネラルウォーター類、無糖炭酸飲料などが中心であり、近年は健康志向の高いユーザーの支持により拡大が続いている。また、甘さ離れから有糖飲料を敬遠する層が増えていることも拡大の要因となっている。

2010年代にメーカー各社が日本茶への投資を積極的に行ったことで市場は活性化した。その後は、2011年に発生した東日本大震災を受けて災害備蓄需要が高まりミネラルウォーター類の売上が大幅に伸びたことで、各メーカーが国産ミネラルウォーターへの注力を高めたことも市場拡大を後押しすることになった。

また、消費者の健康志向の高まりによって、日常的に飲用するヘビーユーザーに支持されていることや、止渇時や食事の際のテーブルドリンクなどといった飲用シーンの幅広さにより有糖飲料からの需要シフトもみられる。そのため、無糖飲料内での需要の流出入といった変化はあるものの、今後も堅調な市場拡大が予想される。

品目別にみると、無糖茶飲料が60%弱を占める。メーカー各社の注力度も高く、健康意識の高まりや甘さ離れを受けてボリュームゾーンである緑茶、ほうじ茶や麦茶などが好調である。ミネラルウォーター類は日常飲用が定番化したことで高い構成比を有しているほか、2018年は防災備蓄需要も上乗せされ大幅増が見込まれる。コーヒー飲料では缶コーヒーからリキッドコーヒーへの需要シフトがみられるものの、無糖商品の需要は底堅い支持を得ている。最も伸びが大きいのは炭酸飲料である。健康志向や甘さ離れを背景に他飲料からの需要も取り込んで伸びており、市場拡大に貢献している。

◆調査結果の概要

1.清涼飲料の国内市場

2017年の市場は前半に天候に恵まれ好調だったものの、需要期の8月以降は天候不順に見舞われたことで失速し、わずかに前年を上回ることとなった。

2018年は上期に前年の反動を受けたことや、西日本を中心とした豪雨災害による物流面での混乱、また、乳製品の原料となる生乳の生産量減少と原料価格高騰に加えて北海道の震災による乳性飲料への影響も懸念されていた。しかし、最需要期である夏場に記録的な猛暑となったことにより多くの品目が好調で、清涼飲料全体では前年を上回る見込みである。

好調なカテゴリーとしては、野菜系飲料、ドリンクヨーグルト、無糖茶飲料、豆乳類などがあげられる。

野菜系飲料は、CVSのPBスムージーがヒットしたことを受けて、各メーカーから多数の商品が投入されたため市場が活性化したほか、2016年に機能性表示食品のトマトジュースが発売され需要を獲得したことにより大きく伸びた。2017年はスムージーが食事代替や小腹満たしなど幅広いニーズを受けて好調を維持し、また、小型サイズの商品が様々なチャネルで発売され実績を伸ばし好調だった。2018年は小型サイズの商品が価格面や飲み切りできる手軽さが受けて引き続き需要を獲得しており、野菜系飲料市場の伸びが期待される。健康志向の高まりから“野菜”や“トマト”などの健康をイメージさせる商品はデイリーユース、ヘビーユースの顧客層が定着しているのに加え、新規ユーザーの開拓や新商品の発売により実績が上乗せされ伸びが続くとみられる。

ドリンクヨーグルトは、2017年の市場はメディアでヨーグルトの健康性が取り上げられ消費者の高い関心を維持したほか、通年商材として定着したことにより堅調に伸びた。2018年は近年の伸びをけん引してきた機能性タイプの商品に加え、大容量の紙パックタイプがライトな健康志向ユーザーからの需要を獲得するなど、ユーザー層の広がりにより伸びが継続するとみられる。乳酸菌ブームが続いていることで消費者の注目度も高まっており、今後も堅調な伸びが期待される。

豆乳類の2017年の市場は、調理用途やコーヒーに混ぜて飲用するなど乳代替飲料として豆乳を使用するシーンが増えたことにより、調整豆乳や無調整豆乳が好調だった。豆乳飲料は上位メーカーがフレーバーラインアップを揃えて若年層の取り込みに成功し伸びた。2018年は健康志向を背景に無調整豆乳が好調なほか、フレーバー付きの豆乳飲料を凍らせて食べる“豆乳アイス”が夏季に流行したことも市場拡大を後押ししている。また、豆乳の美容・健康イメージを活用して朝食シーンへの取り込みも広まってきており今後の伸びが予想される。

◆調査対象

果実飲料 100%果汁飲料、果汁入飲料、低果汁入清涼飲料、果粒含有果実飲料、果肉飲料
野菜系飲料 トマト飲料、野菜飲料、果実野菜混合飲料
炭酸飲料 コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、果汁系炭酸飲料、乳類入炭酸飲料、ジンジャーエール、無糖炭酸飲料、その他炭酸飲料
飲用牛乳  
乳飲料 白物乳飲料、プラカップ入乳飲料、コーヒー系乳飲料、色物乳飲料
ドリンクヨーグルト  
乳酸菌飲料類 乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料
乳性タイプ飲料 乳類入清涼飲料、殺菌乳製品乳酸菌飲料
コーヒー飲料 缶コーヒー、リキッドコーヒー
紅茶飲料  
無糖茶飲料 日本茶、ウーロン茶、麦茶、ブレンドティ、その他ティードリンク
ミネラルウォーター類 国産ミネラルウォーター類、輸入ミネラルウォーター類
機能性飲料 食系ドリンク、健康サポート飲料、機能性清涼飲料、パウチゼリー飲料、スポーツドリンク、エナジードリンク
豆乳類 豆乳、大豆飲料
ビネガードリンク  
バラエティドリンク ココアドリンク、ゼリー飲料(PET、缶、紙)、スープ、甘酒、おしる
将来性分 特定保健用食品、機能性表示食品、無糖、微糖・低糖、ノンカフェイン・デカフェ、乳酸菌、熱中症対策飲料、アクティブドリンク、リフレッシュドリンク、スパウト付パウチ、リキャップ式(缶・びん・PET・紙・パウチ)、ワンショット、特殊PET(冷凍・電子レンジ対応)
注目キーワード分析 食事代替、植物性ミルク、常温保存紙容器飲料、茶系(無糖)飲料、プレミアム果汁飲料、強炭酸飲料、微炭酸飲料 、フレーバーウォーター、透明飲料 、スムージー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/03/18
       
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