マーケット情報


希釈飲料、緑茶ティーバッグ、健康茶など飲料の市場を調査

−国内加工食品 市場調査(6)−


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、本格感を訴求しつつ簡単に淹れられる商品や加工用途が好調な嗜好品、RTDの手軽さから拡大する清涼飲料の市場を調査し、その結果を「2019年 食品マーケティング便覧 No.6」にまとめた。

この調査では、嗜好品18品目、清涼飲料6カテゴリー54品目(果実飲料8品目、炭酸飲料8品目、乳性飲料10品目、嗜好飲料11品目、健康飲料11品目、その他飲料6品目)、合計7カテゴリー72品目の市場を分析し、将来を予想した。

◆注目市場

1.希釈飲料



シロップ状の原液を水や牛乳などで希釈して飲用する商品を対象とする。殺菌乳製品乳酸菌飲料のアサヒ飲料「カルピス」、健康性を訴求するビネガードリンクが市場をけん引してきた。しかし、これまでポーションタイプが主流だったコーヒー、紅茶、ココア、抹茶ラテなど嗜好系の商品で2016年から2018年にかけてPETボトルタイプの新商品投入が相次ぎ、急速に市場が拡大している。2019年は「カルピス」が発売100周年を迎えることから積極的なプロモーション展開が予想され、拡大が続くとみられる。

2.健康茶・市販用

2018年見込
2017年比
2023年予測
2017年比
市場規模
136億円
119.3%
162億円
142.1%

リーフ・ティーバッグ・粉末タイプのハトムギ茶、そば茶、黒豆茶、ごぼう茶、コーン茶、マテ茶、ルイボスティー、どくだみ茶、桑茶、アロエ茶、ハブ茶、ウコン茶など、中国茶を除く茶外茶を対象とする。TV番組で健康や美容によい側面が取り上げられたことで話題性が高まり、2013年頃から大きく拡大している。ごぼう茶やルイボスティーを中心にハトムギ茶などが需要を取り込んでいる。今後も拡大が期待される一方で、リキッドタイプへの需要シフトも懸念される。

3.緑茶ティーバッグ

2018年見込
2017年比
2023年予測
2017年比
市場規模
257億円
104.9%
280億円
114.3%

茶殻の後片付けが簡単な点が支持され、高齢者から若年層まで幅広いユーザーの需要を獲得している。水出しタイプが夏季だけにとどまらず通年での需要を獲得しており、今後も市場拡大が予想される。煎茶は抹茶入りの商品が好調で、ほうじ茶や玄米茶なども伸びている。煎茶以外の需要開拓によりすそ野の広がりが期待される一方で、多種多様な素材で展開する健康茶(対象外)との競合も懸念される。

◆カテゴリー別動向

2018年見込
2017年比
2023年予測
2017年比
果実飲料
4,788億円
96.9%
4,679億円
94.7%
炭酸飲料
5,531億円
101.0%
5,363億円
97.9%
乳性飲料
1兆1,637億円
99.4%
1兆1,526億円
98.5%
嗜好飲料
1兆9,346億円
100.8%
1兆9,424億円
101.2%
健康飲料
8,114億円
103.1%
8,311億円
105.6%
その他飲料
3,777億円
102.7%
3,792億円
103.1%
嗜好品
9,125億円
99.4%
9,016億円
98.2%

◆2018年拡大が見込まれるカテゴリー

1.炭酸飲料

無糖炭酸飲料が健康を意識するユーザーから支持を受けて好調だが、規模の大きな有糖系炭酸飲料は甘さを敬遠するユーザーの離脱により苦戦している。2018年は透明炭酸飲料の主要ブランドでの周年記念プロモーションの展開もあり拡大するものの、長期的には縮小が予想される。

2.嗜好飲料

パーソナルタイプのPETボトルコーヒーで新商品が数多く投入され好調なほか、猛暑などから日本茶や麦茶(共にリキッドタイプ)も伸びている。

3.健康飲料

規模の大きい機能性清涼飲料やスポーツドリンクは止渇・水分補給などの需要が他カテゴリーに流出し苦戦しているものの、パウチゼリー飲料や豆乳類、エナジードリンクといった健康性や栄養面を訴求した商品が好調で拡大している。

4.その他飲料

国産ミネラルウォーター類はフレーバーウォーターの需要に一服感がみられるが、プレーンタイプが猛暑や震災の発生による備蓄需要の高まりなどにより拡大している。

◆2018年縮小が見込まれるカテゴリー

1.果実飲料

トマト飲料がトマトの健康性の認知が進んだことで安定した需要を獲得し堅調だが、100%果汁飲料などは原料価格高騰を背景に収益悪化による販促施策の抑制がみられ、縮小している。

2.乳性飲料

市場をけん引してきたドリンクヨーグルトの伸びの鈍化と、猛暑や震災による飲用牛乳や乳飲料の供給一時停止などが影響し、縮小している。

3.嗜好品

レギュラーコーヒーは本格的で簡便に飲用できる簡易抽出型コーヒーの伸長が継続する一方で、インスタントコーヒーはスティックタイプコーヒーの伸びが鈍化し苦戦している。緑茶は簡便性が支持されティーバッグが伸びているものの、リーフの落ち込みは続いている。

◆調査対象

果実飲料 100%果汁飲料、果汁飲料、低果汁入清涼飲料、果肉飲料、果粒含有果実飲料、トマト飲料、野菜飲料、野菜入混合果汁飲料
炭酸飲料 コーラフレーバー飲料、.透明炭酸飲料、シャンパン風炭酸飲料、果実着色炭酸飲料、ジンジャーエール、乳類入炭酸飲料、果汁入炭酸飲料、無糖炭酸飲料
乳性飲料 飲用牛乳、低温殺菌牛乳、乳飲料、ローファット飲料、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルト、殺菌乳製品乳酸菌飲料(コンク)、殺菌乳製品乳酸菌飲料(ストレート)、乳類入清涼飲料
嗜好飲料 缶コーヒー、リキッドコーヒー、紅茶(リキッドタイプ)、ウーロン茶(リキッドタイプ)、日本茶(リキッドタイプ) 、麦茶(リキッドタイプ)、ブレンドティ、その他ティードリンク、ゼリー飲料、ココアドリンク、缶入しるこ
健康飲料 食系ドリンク、薬系ドリンク(医薬部外品)、健康サポート飲料、パウチゼリー飲料、機能性清涼飲料 、スポーツドリンク、粉末機能性清涼飲料・スポーツドリンク、豆乳類、ビネガードリンク(ストレート)、ビネガードリンク(コンク・市販用)、麦芽ドリンク
その他飲料 国産ミネラルウォーター類、輸入ミネラルウォーター類、サワードリンク、トニックウォーター、希釈飲料、乳幼児向け飲料
嗜好品 レギュラーコーヒー、簡易抽出型コーヒー、ポーションコーヒー、インスタントコーヒー、スティックタイプコーヒー、インスタントティー、ココア、スティックタイププレミックス飲料、紅茶(ティーバッグ・リーフ)、緑茶、緑茶ティーバッグ、粉末緑茶・市販用、麦茶、その他茶、健康茶・市販用、甘酒、粉末飲料、青汁

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/05/23
       
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