マーケット情報


通販市場は2017年に10兆円突破
EC市場は2020年にも10兆円突破の予測

−商品カテゴリー別EC市場(2018年見込)−
EC市場規模 1位.アパレル(1.7兆円)、2位.家電製品・パソコン(1.6兆円)、3位.書籍・ソフト(1.4兆円)
EC構成比 1位.書籍・ソフト(98.9%)、2位.家電製品・パソコン(92.3%)、3位.生活雑貨(88.0%)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、中高年やシニア層にもスマートフォンが普及し利用者層が広がるECをはじめとした通販の市場を調査し、その結果を「通販・e-コマースビジネスの実態と今後 2019」にまとめた。この調査では、通販市場を形態別、商品カテゴリー別に調査し、主要企業の事例分析などを行い、市場のトレンドを明らかにした。

◆調査結果の概要

1.通販(物販)市場(小売りベース) ※ECは受注形態別に分類



通販市場(物販)は、2000年頃から本格的にサービスが開始された仮想ショッピングモールにおいて取扱品目の拡充、利便性の向上、サービスの充実化などが進められたことでECが拡大をけん引し、2017年に10兆円を突破した。通販形態別では、PCやスマートフォンなどで発注するECの構成比が高まっており、2017年には80%を超えた。テレビ通販は微増、カタログ通販は縮小しているが、一定の需要を獲得しており、それぞれの通販形態に応じた展開とそれを併用したメディアミックス戦略の高度化が進んでいる。

2017年、2018年と物流業界の要請を受け、送料改定の動きが相次いでいる。特にECでは価格を比較しやすいため、送料改定による需要押し下げが懸念されたが、物流業界の問題に対する消費者の理解が広がったこともあり、需要減退の影響は軽微であったとみられる。しかし、従来送料無料で差別化を図っていた企業などは新たな差別化ポイントを打ち出す必要に迫られている。

EC市場においては、幅広いカテゴリーの商品をワンストップで購入できる仮想ショッピングモールがユーザーの支持を集め市場をけん引している。販路拡大を目的として出店する企業も増加している一方、サービス統合など市場再編が進んでおり、上位企業への集約が進んでいる。また、「Yahoo!ショッピング」ではソフトバンクユーザー、「Wowma!」ではauユーザー、といったグループの携帯キャリア事業のユーザーの取り込み、「Amazon.co.jp」では「Amazon プライム会員」獲得に向けたコンテンツ強化を進めるなど、独自の顧客囲い込み策が展開されている。楽天の携帯キャリアへの新規参入により、顧客獲得・維持に向けた競争は激化するとみられる。

ECの受注形態別では、フィーチャーフォンを除いて拡大しており、その中でもスマートフォンが市場をけん引している。EC機能を搭載したスマートフォンアプリの登場、店頭で商品を確認した後ECで注文する“ショールーミング”や外出中や移動中の発注の定着などにより、今後もスマートフォンへの集約が進むと予想される。スマートフォンを経由したEC市場は2020年に4兆1,471億円が予測され、EC市場全体では10兆円を突破するとみられる。

2.通販(物販)市場におけるECの構成比(2018年見込)



ECの構成比が最も高いのは書籍・ソフトである。ECは新刊を含めて幅広いタイトルの取扱いが可能なことから親和性が高く、構成比は98.9%にのぼる。電子書籍や音楽/映像配信への需要シフトにより書籍・ソフト市場自体が縮小しつつあるものの、書店の閉店などによるECサイトへの需要流入もみられる。

ECの市場規模が最も大きいのは、アパレルである。試着ニーズが高いものの、近年は試着・返品サービスの展開による需要の取り込みが進んでおり、構成比も高まっている。

食品・産直品は、ネットスーパーの普及によりEC化が急速に進んでいる。買い物、調理の時短需要が高い共働き世帯、最寄り店舗での買物が困難な高齢者世帯など、ネットスーパーを必要とする世帯は今後も増加していくとみられ、EC化が進んでいくとみられる。

一方で、ECの構成比が低いのは、健康食品・医薬品である。健康食品は中高年〜シニア層による新聞広告や折り込みチラシ経由、カタログ通販での定期購入が多いため、構成比は43.6%と低い。

◆調査対象

1.通販形態別

通販形態
分  類
EC 仮想ショッピングモール、総合・百貨店系通販、専門通販(自社サイトでの運営)、GMS・量販店宅配(ネットスーパー)
カタログ通販 総合通販、百貨店系通販、専門通販
テレビ通販 テレビ通販専門局、番組型ホームショッピング、インフォマーシャル、スポット広告型テレビ通販
ラジオ通販 ラジオ通販(ラジオ放送局運営型、番組枠買取型)
その他 各社の通販事業に含まれる頒布会、催事販売などを含む

2.商品カテゴリー別(物販)

分 類
品 目
食品・産直品 加工食品、菓子類、酒類、飲料、自然食、水産物、農産物など
健康食品・医薬品 健康食品、シリーズサプリメント、医薬品など
ビューティ他 化粧品、美容器具、健康器具など
生活雑貨 家庭用品、トイレタリー(化粧品を除く)、食器、台所用品など
アパレル 婦人服、紳士服、子供服、ベビー服、服飾雑貨、宝飾品、スポーツウェアなど
家電製品・パソコン パソコン本体、パソコン周辺機器、パソコンソフト、家電類など
書籍・ソフト 書籍、雑誌、音楽・映像ソフトなど
その他 家具・収納、インテリア、寝具、ホビー関連グッズ、玩具、スポーツ用品、文具、カー用品、ペット関連グッズなど

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2019/06/20
       
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