MARKET マーケット情報


白物家電など家電製品32品目の世界市場を調査
−2018年予測−
空気清浄機 2013年にPM2.5で急拡大。拡大続き中国は北米に次ぐ市場に
ルームエアコン 2014年以降年率3%増、インバータ搭載比率も69%に
インド販売台数 ルームエアコン590万台、冷蔵庫1,100万台、洗濯機/洗濯乾燥機870万台

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋)は、2013年11月から2014年1月にかけて、計32品目の家電市場をエリア別に調査し、生産・販売動向を分析した。その結果を報告書「グローバル家電市場総調査 2014」にまとめた。

なおエリアは、日本、中国、東南アジア、インド、他アジア・オセアニア、北米、中南米、欧州・ロシア、中東・アフリカを基本区分とし、その中でも生産では韓国、販売(需要)ではインドネシア、ブラジル、トルコ、ロシアといった注目国の動向をより詳細に取り上げた。

◆注目市場の動向

1.空気清浄機

2013年
2018年予測
2013年比
販売台数
1,894万台
2,409万台
127.2%
(中国販売台数)
250万台
550万台
2.2倍

呼吸器系の疾患を引き起こす微小粒子物質「PM2.5」による大気汚染が中国を中心に社会問題化しており、2013年の世界市場は前年比7.5%増の1,894万台となった。今後も中国で需要拡大が続くとみられることや、中国のローカルメーカーの参入が相次いでいることから、市場は拡大を続け2014年には2,000万台を突破すると見込まれる。 生産は中国が9割以上を占める。需要は北米、日本、欧州、中国の順に多く、これらの地域が中心である。中国は普及率も低いことから2017年には500万台に達し、北米に次ぐ規模になるとみられる。なお、インドや東南アジアでもPM2.5の問題を受け空気浄化に対する関心は高まっているものの、本格的な拡大には至っていない。

2.炊飯器

2013年
2018年予測
2013年比
販売台数
1億8,631万台
2億3,652万台
126.9%

生産は中国が9割以上を占める。中国メーカーの自社ブランドによる展開の他、OEMも多い。日系メーカー品はハイエンドが日本、ボリューム・ローエンドが東南アジアで生産されている。 需要は米食文化の関係によりアジア圏に集中している。中国では機械式など単純で廉価な製品が主流であったが、マイコン式やIH式など炊き上げ品質を重視した製品に人気が集まっている。この他のアジア圏ではインドネシア、タイ、インドで需要が拡大している。

◆調査結果の概要

2013年の家電市場は、前年の欧州経済の低迷や、日本や米国など先進国の景気回復の遅れ、中国経済の減速による需要の鈍化から回復した。しかし、2014年も緩やかな拡大にとどまるとみられる。 需要は中国、欧州、北米が大きい。中国では、2012年の落ち込みから回復したものの伸びは鈍化しており、以前のような二桁成長ではなく今後は微増が予想される。一方で成熟市場である欧州、北米は微減となった。今後の市場をけん引する新興国については、インドネシアでは個人消費を中心に拡大しており、東南アジアの中でも有望とみられる。インドやブラジル、トルコは金融市場の不安定さなどが指摘されるものの、人口の多さと家電普及率の低さから今後の拡大が期待される。

生産については、小物家電は中国での生産が主体であるが、洗濯機/洗濯乾燥機、冷蔵庫、ルームエアコンといった主要白物家電は生産地が分散している。新興国での需要が拡大するにつれて現地生産もさらに増加するとみられる。中国の他、東南アジアが輸出のハブ拠点として位置づけられており、インドネシアを中心に日系、韓国系メーカーがいち早く投資を行っている。また、トルコは内需向けと共に中東・北アフリカ向けの拠点として欧州メーカーなどが生産拠点を設けている。

なお、インドやブラジルでは税制の障壁などから内需向けの生産が多い。インドは現地財閥系メーカーが強いが、韓国系、欧米系、日系メーカーが数多く参入しており、競争は激化している。ブラジルでは景気の不透明さからメーカーは大型投資に慎重な姿勢を見せており、延期や再検討なども行われている。

主要白物家電市場

2013年
2018年予測
2013年比
ルームエアコン
1億2,562万台
1億4,595万台
116.2%
冷蔵庫
1億3,231万台
1億4,738万台
111.4%
洗濯機/洗濯乾燥機
1億0,872万台
1億2,240万台
112.6%

1.ルームエアコン

生産は中国が8割弱を占める。2012年は消費の鈍化や流通在庫の問題により各社生産調整を行ったが、2013年にはやや持ち直し微増となった。2014年以降は年率3%の拡大が予測される。 需要は5割近くを中国が占める。インドは成長が鈍化しているが、拡大は続き2013年の370万台から2018年には590万台が予測される。また、東南アジアや中東でも省エネ規制が施行され世界的にもインバータ搭載機が拡大しており、搭載率は2013年の45%から2018年には69%に上昇すると予測される。ルームエアコンのインバータ化は白物家電の中で最も進んでおり、日本での搭載率は既に100%に達している。

2.冷蔵庫

生産は中国が5割を占める。東南アジアや中南米でも構成比がそれぞれ1割を超えている。 需要は中国が3割以上を占める。インドネシアは冷蔵庫の普及率も低く、人口も多いため今後の拡大が期待され、2018年に2013年比63.6%増の720万台が予測される。また、インドでは2016年に1,000万台に達すると予測される。

3.洗濯機/洗濯乾燥機

生産は中国が5割強を占める。インドネシアやフィリピンがけん引し東南アジアの構成比が2013年に1割を超えた。韓国メーカーがローエンド品からの撤退を進めており、2013年時点で12%にとどまるインバータ搭載率は2018年に24%に高まると予測される。 需要は中国が2012年の落ち込みから回復したものの今後は買い替えが中心になるとみられる。インド、インドネシア共に現在は二槽式が主力で、2018年はインドで870万台、インドネシアで530万台が予測される。

◆調査対象

衣住関連 洗濯機/洗濯乾燥機、アイロン、掃除機、浄水器、アルカリイオン整水器、温水洗浄便座(6品目)
調理関連 冷蔵庫、電子レンジ/電気オーブンレンジ、IHクッキングヒーター、食器洗浄乾燥機、トースター、ジューサー・ ミキサー、コーヒーメーカー/エスプレッソマシーン、フードプロセッサー、電気ケトル、炊飯器、ホームベーカリー(11品目)
空調・給湯関連 ルームエアコン、電気給湯器、換気扇、扇風機、空気清浄機(5品目)
パーソナルケア関連 メンズシェーバー、レディースシェーバー/脱毛器、ヘアドライヤー、ヘアアイロン、電動歯ブラシ、血圧計、体重計/体組成計、歩数計/活動量計、体温計、マッサージチェア(10品目)

 


2014/03/19
       
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