MARKET マーケット情報


メディカル・ライフサイエンス分野向けに展開される素材市場にフォーカス…メディカル・ライフサイエンス用ポリマー市場を調査

2020年市場予測(2016年比)
COP・COC(樹脂):40億円(21.2%増)プレフィルドシリンジで需要増加
PA系熱可塑性エラストマー(エラストマー):9.2億円(15.0%増)カテーテルを中心に需要増加

マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、メディカル・ライフサイエンス分野向けに展開される素材市場にフォーカスし、樹脂・エラストマー・生物由来を対象としたポリマー市場を調査した。
その結果を報告書「2017年 メディカル・ライフサイエンス用ポリマー市場の現状と将来展望」にまとめた。
この報告書では、メディカル・ライフサイエンス用ポリマーとして樹脂21品目、エラストマー8品目、生物由来3品目の計3カテゴリー32品目を抽出し分析、将来を予測した。

調査結果の概要
メディカル・ライフサイエンス用ポリマーの国内市場
2017年 メディカル・ライフサイエンス用ポリマー市場の現状と将来展望:メディカル・ライフサイエンス用ポリマーの国内市場規模推移グラフ
2017年は見込、2018年以降は予測
市場は2016年、17万トン(前年比100.0%)、753億円(前年比99.1%)となった。医療器具などの用途製品は成熟市場が多いことから、各ポリマー市場は品目間で成長性に多少の差があるものの、全体では、ほぼ横ばいとなっている。
注目市場
COP・COC(樹脂)
2017年見込2016年比2020年予測2016年比
35億円106.1%40億円121.2%
2016年の市場は、33億円(前年比103.1%)であった。あらかじめ薬剤が充填されたプレフィルドシリンジにおいて高価な薬剤向けで、ガラスからCOP・COCへの需要シフトがみられ採用が増加している。プレフィルドシリンジは、調剤にかかる時間の短縮化や異物混入の防止、災害や緊急時に医療現場の負担を軽減し、医療従事者の安全を確保するメリットが支持されており今後の需要増加が予想され、それに伴いプレフィルドシリンジ向けが中長期的に伸長するとみられる。PTPシート(錠剤やカプセルをプラスチックとアルミで挟んだシート状のもの)としての採用は横ばいとなっているものの、OD錠(口腔内崩壊錠)の開発により高防湿の包装材ニーズが高まっているため、バリア層として中長期的に安定して需要が増加し、COP・COCの市場は、堅調に拡大していくとみられる。
PA系熱可塑性エラストマー(エラストマー)
2017年見込2016年比2020年予測2016年比
8.3億円103.8%9.2億円115.0%
2016年の市場は、8.0億円(前年比103.9%)であった。当該品は、柔軟性に対するバリエーションが豊富でチューブ、バルーン、繊維など選択の幅が広く、生体適合性、抗血栓性に加え、材料の接着性も高いことからカテーテルなどに採用されている。カテーテル市場の拡大に伴い、PA系熱可塑性エラストマーも堅調に伸びるとみられる。
PU系熱可塑性エラストマー(エラストマー)
2017年見込2016年比2020年予測2016年比
2.0億円105.3%2.1億円110.5%
2016年の市場は、1.9億円(前年比100.0%)であった。当該品は、フィルムドレッシング、カテーテル、絆創膏などに採用されている。フィルムドレッシングは、在宅医療や介護現場での採用増加や、感染症の防止を目的に医療機関でも需要が増加している。また、カテーテルでは血管用などで採用されており、今後の需要増加が期待される。
セルロース(生物由来)
2017年見込2016年比2020年予測2016年比
191億円100.5%194億円102.1%
セルロースは、セルロース誘導体、セロハンを対象としている。
2016年の市場は、190億円(前年比100.5%)となった。市場は近年横ばいとなっている。医薬品補助材向けでは、セルロース誘導体の物性に応じて用途ごとで使い分けが行われ、需要は安定している。医薬品包装向けは、セロハンからPETフィルムにシフトしていることから需要は微減している。今後もこの傾向は続くとみられるが、一定の実績をあげていることから、長期的に市場をみた場合下げ止まると予想される。
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