MARKET マーケット情報


5G基地局関連や車載関連が新分野として注目…半導体実装関連の世界市場を調査

タイトル
MSAP混載AnyLayerタイプビルドアッププリント配線板 355万m2
フレックスリジットプリント配線板 2,580億円(2016年比3.6倍)
新型iPhone搭載で共に2017年以降急拡大

 マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町 TEL:03-3664-5839 社長:田中 一志)は、半導体パッケージやプリント配線板とそれらの材料、実装関連装置の市場について調査した。その結果を報告書「2017 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧」にまとめた。
 この報告書では半導体パッケージ4品目、主要半導体デバイス4品目、半導体パッケージ関連材料8品目、プリント配線板8品目、プリント配線板関連材料10品目、熱/ノイズ対策材料5品目、実装関連装置9品目、計48品目の市場について現状を調査し、将来を予想した。

調査結果の概要
2017 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧:半導体実装関連市場規模推移グラフ
 2017年の半導体実装関連市場は、白物家電、ハイエンドスマートフォンや中国メーカー製スマートフォンの生産が好調で、プリント配線板、プリント配線板関連材料、実装関連装置、熱/ノイズ対策材料は拡大が見込まれる。半導体パッケージ関連材料は数量ベースでは伸びる品目が多いものの、高い構成比を占めるボンディングワイヤで高価な金ワイヤから安価なCuワイヤやAg/Alワイヤへの移行もあり、縮小が見込まれる。
 これまで実装関連市場に大きく貢献したスマートフォンの生産拡大は、2018年以降拡大ペースの鈍化が予想されるが、実装関連市場をけん引するアプリケーションであることは変わらないとみられる。ハイエンドスマートフォンでは継続的な高密度実装化ニーズの高まりにより、FO-WLPやメイン基板へのMSAP混載Any Layerタイプのビルドアッププリント配線板の採用が進むなど、ハイエンド製品で新規材料や新部材が採用されることで、技術が進展している。
 一方、ローエンド製品向けも堅調で、電解銅箔はリチウムイオン電池向けが旺盛な一方でプリント配線板向けの需給がタイトになっている。メーカーの生産能力増強の予定もあり2018年頃から徐々に解消されるとみられるが、現時点では電解銅箔のみならずプリント配線板関連材料全体も値上がりしており、金額ベースの市場が伸長している。
注目市場
ビルドアッププリント配線板(Any Layerタイプ)
 2016年2022年予測2016年比
数量510万m2690万m2135.3%
金額3,171億円3,691億円116.4%
 Any Layerタイプのビルドアッププリント配線板は、ベースタイプと比較し高密度実装や配線の微細化が可能であり、ハイエンドスマートフォンで採用されている。
 2017年にはさらなる薄型、ファインピッチ配線対応として、従来パッケージ基板で採用されていたMSAP工法を一部配線層に導入したMSAP混載Any Layerタイプビルドアッププリント配線板の量産が開始された。「iPhone」の2017年モデルで採用が予想され、以降ハイエンドスマートフォンでMSAP混載Any Layerタイプの採用が広がり、2022年にはスマートフォン全体の35%程度がMSAP混載Any Layerタイプになるとみられる。
 なお、MSAP混載Any Layerタイプの市場は2022年には数量ベースで355万m2となり、Any Layerタイプのビルドアッププリント配線板の半数を占めると予想される。
フレックスリジットプリント配線板
2016年2022年予測2016年比
708億円2,580億円3.6倍
 リジット基板とフレキシブルプリント配線板を一体化させたもので、フレキシブルプリント配線板コネクターを使用しないため、薄型化、軽量化、低背化が可能となる。また、フレキシブルプリント配線板の多層基板よりもコストを抑えられ、6層以上ではフレックスリジッドプリント配線板の方が低価格である。
 2012年に「iPad」での採用により市場が拡大し、以降タブレット端末、ミドルレンジやローエンドのスマートフォン、産業機器や医療機器で採用されている。2016年はタブレット端末の需要が全盛期と比較し減少しており、前年比で縮小となったが、2017年は「iPhone」のOLEDモデルで採用が予想され、前年比2.4倍の1,715億円が見込まれる。
 フレックスリジットプリント配線板は、応答速度の速いOLEDでフレキシブルプリント配線板コネクターよりも伝送ロスが少ないというメリットもあり、2018年も採用拡大が期待される一方、歩留まりが低い点も指摘されており、改善が必要とされている。
注目半導体パッケージ
FO-WLP(Fan-OUT Wafer Level Package)
2017 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧:FO-WLP市場規模推移グラフ
 WLPは小型、チップと基板間のロス低損失などが特徴である。Fan-OUTタイプは多ピン化が可能となるためFC-CSPからの置き換えが進んでいる。
 2015年まではベースバンドプロセッサーでの採用が中心であったが、2016年から「iPhone」のアプリケーションプロセッサーで採用が開始され、市場が大きく拡大した。2017年は「iPad」での採用に加え、他メーカーでは電源ICなどで採用も進んでおり、市場は前年比61.5%増の4.2億個が見込まれる。
 現時点では歩留まりが低いという課題もあることから、採用はAppleが先行しているが、薄型化やより微細配線が必要になった際の配線自由度、将来的なコストなどの観点から、改良が進めば他のスマートフォンメーカーなどのFC-CSPからの切替えも想定され、2019年以降さらなる急拡大が予想される。
 また、将来的には複数のチップを載せたSiPとなるFO-WLPモジュールの登場も期待され、スマートフォンだけでなく、車載なども含めたIoT機器への展開が予想される。
内容の詳細につきましては『2017 エレクトロニクス実装ニューマテリアル便覧』をご覧ください。
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