MARKET マーケット情報


拡大する畜肉系たれやホール・ダイス・クラッシュトマトなどの市場を調査
−業務用食品市場調査シリーズ(1)−
畜肉系たれ293億円(10.6%増)、ホール・ダイス・クラッシュトマト90億円(9.8%増)

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、人手不足対応・調理オペレーション簡略化に向けた取り組みが進み、簡便性の高い商品のニーズが高まっている業務用食品の国内市場を調査した。その結果を「業務用食品マーケティング便覧 2018 No.1」にまとめた。

この調査では調味料(43品目)、調味食品(10品目)、スープ(5品目)の3カテゴリー58品目について市場動向を捉えるとともに、上位メーカー動向、商品開発キーワード、ユーザー業態別の使用状況の変化などを調査・分析した。

◆注目業務用食品市場



1.畜肉系たれ

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
市場規模
274億円
103.4%
293億円
110.6%

焼き肉のたれや焼き鳥のたれ、生姜焼きのたれなど、肉用のたれを対象とする。また、漬け込み用たれや炒め用たれ、漬けだれを対象とし、煮込み料理用のたれ類は含まない。

2017年は、CVSではファミリーマートが大串タイプの新製品を投入してTVCMを行うなど販促を強化し、量販店惣菜ではメニューのブラッシュアップが図られ、焼き鳥の販売実績が伸びたことから需要は増加した。また、焼き鳥以外の肉メニューも好調で市場は拡大した。2018年は、たれを含めた原材料の見直しといったブラッシュアップで定番品の売り上げアップを図る動きが強まっていることで需要の増加が予想され、市場は拡大が見込まれる。また、魚介類や野菜の価格高騰などが影響し、比較的価格が安定している肉メニューの需要が増加していることも拡大に寄与している。今後は、シニア層を含めた全世代で肉の需要が高まっていることから拡大していくと予想される。

2.ホール・ダイス・クラッシュトマト

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
市場規模
85億円
103.7%
90億円
109.8%

トマトの皮をむいて芯やヘタを取り、全形(ホール)、またはサイコロ状(ダイス)、またはつぶした(クラッシュ)状態のものに充填液を加えて加熱殺菌したものを対象とする。

2017年は、ホールトマトが本格志向のユーザー需要を獲得し、ダイス・クラッシュトマトがカットする手間が省けることや、ペーストでは出せない素材感で支持を集め需要が増加し、市場は拡大した。2018年はホールトマトが、価格競争の激化によって低価格アイテムへの需要シフトがみられるものの有機などの付加価値アイテムの需要も増加しており伸びている。ダイス・クラッシュトマトが簡便需要を獲得して伸びを続けており、市場は拡大が見込まれる。今後は素材感や具材感を出すことを目的に、トマトペーストからの需要シフトが続くとみられる。また、トマトの持つ健康に良いイメージやトマトを使用したメニューの広がりなどが寄与し、市場は拡大すると予想される。

3.レトルトスープ

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
市場規模
15億円
107.1%
16億円
114.3%

レトルトパウチ包装の調理済みスープ(濃縮タイプ、ストレートタイプ)を対象とする。

2017年は、キユーピーやエム・シーシー食品などの上位メーカーが好調だったほか、希釈する手間がかからないことや包装材の廃棄に手間がかからないことから缶詰スープや粉末スープから切り替えが進み市場は拡大した。2018年は、ホテルやレストラン、ファストフード、喫茶店などで需要が増加しており、市場の拡大が見込まれる。今後は、常温保存が可能なことや簡便需要の高まりから業態を問わず採用されるとみられ、市場は拡大すると予想される。

4.レトルトカレー

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
市場規模
191億円
101.1%
193億円
102.1%

パッケージにレトルトパウチを採用している調理済みカレーを対象とする。

2017年は、高品質商品の需要増加による単価アップやエスニックカレーなどの新メニューが新規開拓を果たしたことでハウス食品やエスビー食品などの上位メーカーが好調で市場は拡大した。2018年は安定した需要があることに加え、調理現場からの省力化ニーズが高まる中でレトルトカレーの活用提案がさらに強化されており、市場の拡大が見込まれる。今後も人手不足による省力化ニーズは高まっていくとみられ、レトルトカレーの活用機会は増加し、市場拡大が予想される。

5.ぽん酢

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
市場規模
65億円
103.2%
68億円
107.9%

かんきつ類の果汁から作られる調味料を対象とし、ジュレタイプも含む。

2017年は、外食店のハンバーグなどの肉料理でおろしぽん酢などの和風ソースの需要が増加しており、参入メーカーが肉、魚など多様なメニューへ積極的に提案していることも奏功し、市場は拡大した。2018年は上位メーカーの多くがおろし、玉ねぎなどの具入り商品を投入してメニュー応用範囲を広げ新規開拓を続けており、市場の拡大が見込まれる。今後は、健康志向の高まりから肉料理の和風味の需要開拓が進んでいくとみられる。また、上位メーカーが焼肉やカルパッチョなどの和風以外の多様なメニューへの提案を強化しており、外食や中食での需要増加が予想されることから市場は拡大するとみられる。

◆調査結果の概要

2018年見込
2017年比
2020年予測
2017年比
調味料
9,051億円
100.4%
9,138億円
101.4%
調味食品
611億円
100.2%
612億円
100.3%
スープ
149億円
102.1%
155億円
106.2%

調味料は、基礎調味料から簡便性の高い専用調味料や汎用性の高いたれ・つゆへ需要のシフトが進んでいる。また本格感、素材感により支持を集めているホール・ダイス・クラッシュトマトやシーズニングスパイスが好調なホール・粉末スパイス類も伸びている。

調味食品は、各メーカーが強みを持つ素材や提案力をベースとしたレシピ提案による需要開拓が進んでいる。パスタソースは品質の高い冷凍パスタソースが好調で、手作りのこだわりが強いホテルやレストランへの採用拡大に向けた取り組みが活発化している。ふりかけは弁当・惣菜店でコストカットの必要性が高まっていることから、おかずの代替としての添付が増え伸びている。

スープは、ホテルで朝食ビュッフェの実施の増加や、インバウンドを含めた宿泊客数の増加などで食数が伸び拡大している。

◆調査対象

調味料 しょうゆ、うすくちしょうゆ、味噌、食酢、風味調味料、食用油、オリーブ油、ごま油、フォン・ブイヨン(洋風だし)、ホール・粉末スパイス類、ペーストスパイス類、マスタード、豆板醤、オイスターソース、ガラスープ、本みりん、みりん風調味料、エキス調味料(天然調味料)、ソース類、つゆの素、白だし、鍋つゆ、ぽん酢、畜肉系たれ、鮮魚系たれ、オイル系ソテーソース、あんかけのたれ、丼のたれ、煮物系たれ、ブラウンソース、ホワイトソース、トマトソース、バジルソース、マヨネーズ類、タルタルソース、ドレッシング類、ノンオイルドレッシング、ラーメンスープ、中華メニュー専用ソース・たれ、ディップ専用ソース、トマトケチャップ、トマトピューレ・ペースト、ホール・ダイス・クラッシュトマト
調味食品 カレールウ・カレーフレーク、レトルトカレー、冷凍カレー、缶詰カレー、レトルトパスタソース、缶詰・びん詰パスタソース、冷凍パスタソース、ふりかけ、混ぜ込みご飯の素、炊き込みご飯の素
スープ 冷凍スープ、レトルトスープ、無菌充填スープ、缶詰スープ、粉末スープ

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/09/13
       
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