MARKET マーケット情報


CO2利活用関連市場を調査
−CCS関連の世界市場−
2030年予測大規模CCS累計導入件数45件CO2固定化量年間80.0百万トン

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、温室効果ガス(GHG)の大半を占めるCO2の大気中への蓄積を抑制する技術の重要性が産業界を中心に認識され、成長が期待されるCO2利活用関連の世界市場について調査した。その結果を「CO2利活用ビジネスにおけるグローバル市場の現状と将来展望 2019」にまとめた。

この調査では、世界のCO2排出量をはじめ、CCSやCCUによるCO2固定化量、CO2利活用の主要関連品目であるメタノールや藻類バイオ燃料などの市場を調査・分析し、将来を予想した。また、企業・研究機関分析編では、国内外の有力企業、研究機関100社の動向についてまとめ、国・地域別動向編では、17の国と地域の動向をまとめた。

 【CO2固定化技術説明】
 ・CO2固定化技術は、「CCS」と「CCU」に大別される。
 ・「CCS」はCO2を回収・輸送し、地中・海底などに貯留する技術である。
 ・「CCU」はCO2が持つ特性に着目して、有益な形へ化学変換・生物変換・物理利用する技術である。

◆調査結果の概要

1.大規模CCS累計導入件数とCCSによるCO2固定化量(世界市場)



大規模CCSを対象とする。CCS 導入件数は、2009年以前は6件であったが、2010年以降増加し、2018年には累計導入件数18件、CO2固定化量31.8百万トンが見込まれる。今後は、世界的な気候変動対策や温室効果ガス(GHG)削減支援政策整備などを背景に導入地域の広がりが予想され、2030年には累計導入件数45件、CO2固定化量80.0百万トンと拡大が予測される。なお、現在は北米(米国・カナダ)が主なCCS導入地域となっているが、今後は、中国や韓国、オーストラリア、イギリス、オランダ、ノルウェーなどで予定されている。

2.CCUによるCO2固定化量(世界市場)

2018年見込
2017年比
2030年予測
2017年比
市場規模
33.0百万トン
110.0%
200.0百万トン
6.7倍

CO2の利活用方法の増加によりCCUによるCO2固定化量は拡大しており、2018年は33.0百万トンが見込まれる。これまでの飲料・食品関連利用(飲料炭酸ガス、ドライアイスなど)以外に高付加価値CCU用途として、ミネラル化(コンクリート、重曹など)市場の形成が進んでいる。2020年代にはバイオ燃料を作り出す微細藻類由来製品や化学・燃料関連製品でも本格的な市場形成が期待されており、2030年には200.0百万トンと拡大が予測される。

◆注目市場

藻類バイオ燃料(世界市場)

2018年見込
2017年比
2030年予測
2017年比
市場規模
僅少
6,000億円

CCUによるCO2の利活用方法で、光合成によって脂質・糖類や炭化水素を生成してバイオ燃料に転換する注目事例である。藻類バイオ燃料は、化石由来燃料の代替として潜在的市場規模の大きさが注目されており、米国やカナダ、オランダ、日本などの企業で開発が進められている。現在は、実証規模・小規模生産レベルでの取り組みが多く、本格的な量産段階に入っている企業はないとみられ、本格的な市場形成は2021年以降と予想される。

◆調査対象

対象市場 CO2固定化量、CO2排出量、CCS、CCU、メタノール、藻類バイオ燃料、カーボン・オフセット関連サービス(企業分析は海外企業を含むが、市場算出は国内を対象)
企業・研究機関分析100社 CCS系、CCU系、サービス
国・地域別動向 EU、ドイツ、イギリス、フランス、スイス、スウェーデン、ノルウェー、米国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランド、日本、中国、韓国、タイ、シンガポール

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/12/17
       
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