MARKET マーケット情報


加飾・装飾フィルムの世界市場を調査
―2025年市場予測(2018年比)―
自動車用加飾フィルムの世界市場 7億6,350万ドル(22.3%増)
~ 自動車用インサートフィルムが市場をけん引、特に内装・外装用の割合が大きい ~
自動車用インサートフィルム 電装・パネル周り用 1億1,900万ドル(96.7%増)
~パネルサイズの大型化と曲面形状のデザイントレンドにより需要が増加~

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、自動車におけるEV化や軽量化、コックピットの電装化や自動運転用のセンサー対応により需要が増加している加飾フィルムと、表面処理による高機能化が進む装飾フィルムの世界市場を調査した。その結果を「2020年 加飾・装飾フィルム関連市場の現状と将来展望」にまとめた。

この調査では、加飾・装飾フィルム17品目、関連材料として基材・加工品フィルムなど14品目の市場動向を調査・分析し、11社のメーカー事例を捉えた。

◆注目市場

●IMR転写箔

2019年見込

2018年比

2025年予測

2018年比

2億3,650万ドル

98.7%

2億3,500万ドル

98.1%

IMR転写箔は射出成形の金型内で同時成形加飾を行う際のフィルムであり、一工程で完了することができる。これにより工程の短縮や、加飾の無人化が実現でき、省エネルギー、省スペース、省力化によるコストダウンが可能となる。用途別ではノートパソコン用の比率が一番大きく、次いで自動車用、スマートフォン・携帯電話用と続く。家電などにも採用されている。

今後は用途によって需要動向が大きく異なるとみられる。

●自動車用カバーシート(加飾済み・平板)

2019年見込

2018年比

2025年予測

2018年比

8,800万ドル

114.3%

1億3,500万ドル

175.3%

自動車用カバーシートは車載ディスプレイに採用される。従来はナビなどのタッチセンサー部での採用が中心であったが、近年はメーターなど計器類の表示部がディスプレイ化しており、タッチする必要のない箇所への採用も進んでいる。CID(Center Information Display)の各種計器類を含めたマルチインフォメーション化、エンターテイメント機能の充実に伴い今後も画面サイズの大型化が進むとみられ、市場は拡大していくとみられる。

●自動車用インサートフィルム

 

2019年見込

2018年比

2025年予測

2018年比

内装・外装用

2億9,300万ドル

96.7%

3億2,900万ドル

108.6%

電装・パネル周り用

6,550万ドル

108.3%

1億1,900万ドル

196.7%

内装・外装用は一般の内装部品用(パネル周りを除く)や外装用を対象としている。

2019年は自動車生産台数の停滞に伴い、市場の縮小が予想されるものの、地域によっては堅調に拡大している。近年はLEDと組み合わせた光演出タイプのデザインがトレンドであり、機能性を付加した高機能フィルムが市場をけん引するとみられる。

電装・パネル周り用は内装のディスプレイパネル周り(CID、ヒーコンなど)で使用される製品を対象とする。ディスプレイの大型化や機能拡充などに伴い、ヒーコンなどもフィルム化し、インサート成形で部品化するケースが増加している。

センタークラスター部の内装ディスプレイ周辺では、インサートフィルムの採用が増加しているため、急速に伸長している。

●ペイントプロテクトフィルム(PPF)

自動車などのボディに貼ることで塗装面などを汚れや傷から保護するフィルムである。自動車や船舶、航空機といった用途で用いられている。

自動車用のPPFの需要は世界的に増加している。また、基材にはボディの複雑な形状に対応できる柔軟性、傷がつきにくい追従性、ボディの意匠性、質感を損なわない透明性や耐久性などが求められている。

●PC/PMMAフィルム(基材)

加飾フィルムの基材として採用されるPC/PMMAフィルムを対象とする。PCフィルムの耐衝撃性、PMMAフィルムの硬度や耐候性、耐傷付性などの特徴を併せ持つPC/PMMAフィルムは、車載パネルのカバーシートやインサートフィルム、スマートフォン筐体などへの採用が進み、市場が急速に拡大している。

カバーシート用は、2019年に自動車生産台数が停滞したにも関わらず、市場が拡大している。また、スマートフォンの前面板用としての引き合いも増加しており、ゲーム機用などもある。

インサートフィルム用は、自動車用カバーシートからの切り替えが進んでいる。CIDやヒーコン、コンソールなどを一体化する際に2.5Dや3D形状のデザインがトレンドとなっていることから需要が増加し、今後も伸長するとみられる。

スマートフォンバックカバー用はガラス筐体の代替として中国で大きな需要がある。スマートフォンの5G対応やワイヤレス充電化に伴い今後も需要が増加するとみられる。

◆調査結果の概要

■加飾・装飾フィルムの世界市場

 

2019年見込

2018年比

2025年予測

2018年比

加飾フィルム

9億 750万ドル

100.3%

10億5,530万ドル

116.6%

装飾フィルム

24億3,140万ドル

102.9%

27億6,470万ドル

117.0%

加飾フィルムは、IMR転写箔、自動車用インサートフィルム(内装・外装)、自動車用インサートフィルム(電装・パネル周り)、自動車用カバーシート(加飾済み・平板)、インサートフィルム(電気電子・その他用)、OMDフィルム、水圧転写フィルム、スマートフォン筐体用フィルムを対象とした。

自動車用のインサートフィルムとIMR転写箔で市場の半数を占めている。成長率では自動車用インサートフィルム(電装・パネル回り)とカバーシート(加飾済み・平板)が高い。

装飾フィルムは、ウインドウフィルム(自動車用)、ウインドウフィルム(建築用)、化粧フィルム、ペイントプロテクトフィルム(PPF)、ラッピングフィルム、再帰反射シートを対象とした。

ウインドウフィルムの市場規模が大きく、70%以上を占める。次いでペイントプロテクトフィルム(PPF)、化粧フィルムの市場規模が大きい。

■自動車用加飾フィルムの世界市場

2019年見込

2018年比

2025年予測

2018年比

6億2,530万ドル

100.2%

7億6,350万ドル

122.3%

※自動車用加飾フィルムは、加飾・装飾フィルムの内数

IMR転写箔、自動車用インサートフィルム、自動車用カバーシート(加飾済み・平板)、OMDフィルム、水圧転写フィルムを対象とした。

自動車用インサートフィルムの市場規模が最も大きく、特に内装・外装用の割合が多い。自動車用カバーシート(加飾済み・平板)は、表面処理の高機能化が進んでいるため単価が上昇している。

◆調査対象

加飾・装飾フィルム

 

 

・IMR転写箔

・インサートフィルム

・化粧フィルム

・自動車用インサート

(電気電子・その他用)

・ペイントプロテクトフィルム

フィルム(内装・外装)

・OMDフィルム

(PPF)

・自動車用インサート

・水圧転写フィルム

・ラッピングフィルム

フィルム(電装・パネル周り)

・金属調フィルム

・ソフトフィールフィルム

・自動車用カバーシート

・スマートフォン筐体用フィルム

・再帰反射シート

(加飾済み・平板)

・ウインドウフィルム(自動車用)

 

・自動車外装用フィルム(手貼り)

・ウインドウフィルム(建築用)

 

関連材料

 

 

・PET(ポリエチレンテレフタラート)

・PCフィルム(加工品)

・飛散防止フィルム用

フィルム(加飾フィルム用)

・PC/PMMAフィルム (基材)

粘着フィルム

・PETフィルム

・PC/PMMA フィルム

・加飾フィルム用

(ウインドウフィルム用)

(加工品)

スクリーンインキ

・ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン

・PVA(ポリビニルアルコール)フィルム

 

共重合樹脂)フィルム

・PO(ポリオレフィン)フィルム

 

・PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)

・TPU(熱可塑性ポリウレタン)

 

フィルム

フィルム(PPF用)

 

・PC(ポリカーボネート)フィルム

・フッ素フィルム

 

(基材)

 

 


2020/04/20
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。