PRESSRELEASE プレスリリース
■xEV向け大出力充電器(120kW以上)のコネクタ数【ストック】 167.8万個(14.6倍)
充電時間の短縮を実現するため大出力化が加速
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、欧米や中国を中心に車載バッテリーの大容量化に伴い大出力化の需要が高まり、また、xEVの普及のため各国で補助対象となることから設置が急増する、出力120kW以上の大出力急速充電器の主要6か国(ドイツ、英国、フランス、米国、中国、日本)の市場を調査した。その結果を「EV/PHEV High Power Chargingの最新トレンドと将来展望 2024」にまとめた。
この調査では、大出力化が進むxEV向け充電器・給電システム3品目の市場を明らかにし、将来を展望した。また、大出力に対応する充電器・充電システムの関連部品として、プラグイン充電用部品6品目、ワイヤレス給電用部品1品目、共通部品1品目の市場についても現状を分析した。
◆調査結果の概要
■xEV向け大出力充電器(120kW以上)のコネクタ数【ストック】
世界的に急速充電器の大出力化が加速している。xEVの航続距離延伸に伴う車載バッテリーの大型化を背景に充電時間の短縮を実現するため設置が進んでいるほか、ドイツやフランス、米国(カリフォルニア州)では、新規設置の大出力充電器を120kW以上に推奨するなど、市場が拡大している。
2023年末までの大出力充電器のコネクタ数は、最も多い中国で10万1,920個、続く米国で3万6,340個が普及している。一方、普及が遅れている日本は360個であった。中国では、日中共同開発規格であるChaoJiのうち出力500kW弱の急速充電器の展開が始まった。また、GB/T2.0の120kWー200kWも普及が進んだ。米国では、CCS(Combo1)のうち、特に、180kWと350kWが伸びた。加えて、Superchargerの250kWも伸長した。日本では、CHAdeMOの120kWとSuperchargerの120kW、250kWが増加した。
今後も、大型バッテリーを搭載したxEVの普及で市場拡大が続くと予想される。欧米では、CCSやSuperchargerを軸に設置が増えるとみられる。中国では、ChaoJiやGB/Tが大きく伸び、2035年のコネクタ数は35万個が予測される。日本では、CHAdeMOが中心だが、一部でSuperchargerの増加も予想される。また、MCS(メガワット充電システム)として、CCSの1MW級大出力充電器をベースに新規格の策定、標準化を目指しているほか、EVトラック向けに独自で1MW級の大出力充電器を実用化する動きもみられる。
◆調査対象
充電器・給電システム (1~1,000kW)・急速充電器
・普通充電器
・ワイヤレス給電
充電器規格
・CHAdeMO
・ChaoJi
・GB/T
・Supercharger(NACS)
・CCS(Combo1/2)
プラグイン充電用部品
・コネクタユニット(ケーブル/ガン)
・インレット
・ジャンクションボックス/整流器
・車載充電器
・冷却システム
・コンタクタ/リレー
ワイヤレス給電用部品
・送電デバイス/受電デバイス
共通部品
・パワー半導体