PRESSRELEASE プレスリリース
■タンパク補給食品の国内市場 2,763億円(2.8%増)
急成長期から安定成長期へ、プロテインや常温加工食品などは引き続き需要増加
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、タンパク補給ブームが一段落する中でも、一部品目では引き続き好調なタンパク補給食品12品目の国内市場を調査した。加えて、タンパク補給食品市場に参入する企業100社の傾向を分析した。その結果を「タンパク補給食品市場 2024 カテゴリー間格差要因と参入企業100社分析」にまとめた。
◆調査結果の概要
■タンパク補給食品の国内市場
市場は、2015年からのタンパク補給ブームで新規ユーザーの獲得が進み急拡大し、2022年以降はプロテイン補給食品のリピーター増加で安定した拡大を続けている。
2015年に各種メディアからタンパク質の重要性が発信され、タンパク補給ブームが発生した。また、筋トレ流行や、インフルエンサーによるプロテインの紹介が増加したことも、新規ユーザーを取り込むきっかけとなった。ほとんどの品目で売り上げが伸び、2021年まで市場は10%を超える伸びが続いた。
2022年以降は、タンパク補給ブームが一段落し、メディアの露出減少やライトユーザーの離脱がみられる。しかし、プロテインはヘビーユーザーを中心に引き続き需要が増加しているほか、生活に取り入れやすいめんやスープ類、ソーセージなどの食事メニューや、栄養素をバランスよく含むシニア向けの経口栄養流動食などが伸長している。以前ほどの伸びはみられないものの、堅調な需要を獲得し、2023年の市場は前年比4.3%増の2,687億円となった。
2024年は、プロテインや常温加工食品などはタンパク補給意識の高い消費者を中心に需要増加が続き、市場は前年比2.8%増の2,763億円が見込まれる。
◆注目市場
●プロテイン
2015年からのタンパク補給ブームで市場は急拡大した。加えて、2020年のコロナ太り解消需要増加や、2021年のテレビ番組でのプロテイン特集を背景に、ダイエット目的の女性を始めとする新規ユーザーを獲得し、2021年に市場は1,000億円を突破した。
2022年以降は、ブームで獲得したライトユーザーの離脱がみられるものの、ライトユーザーがタンパク補給の重要性を感じてリピーターとなるケースや、プロテインバーやパウチプロテインゼリーなどのユーザーが、タンパク質を多く含みコスパも高くフレーバーなどの選択肢も広いプロテインにシフトするケースなどがみられる。需要は堅調に増えており、2023年の市場は前年比7.6%増となった。
2024年も、需要増加を受けて新規参入が続き、新商品の発売やプロモーションが強化されることにより、市場は2023年比8.6%増の1,292億円が見込まれる。
調査対象・プロテイン
・食事代替ダイエット食品
・MRP(ミートリプレイスメントパウダー)
・チルド・冷凍加工食品
・常温加工食品
・プロテインドリンク
・パウチプロテインゼリー
・プロテインデザート
・プロテインバー
・その他菓子・シリアル
・経口栄養流動食
・大人向け粉ミルク