PRESSRELEASE プレスリリース
2025年度は3兆7,735億円の見込
新たな疾患領域への注力シフトが活発化し、右肩上がり
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、開発品のラインアップ増強と開発スピードの強化を目的に、国内外の企業とのライセンス提携や事業提携、AI技術の導入を進め、注力疾患領域のシフトにより自社の組織体制の再編、事業の選択と集中などを図る日系製薬企業の最新動向を調査した。その結果を「2025年版 製薬企業ポートフォリオ戦略 No.2 国内企業編」にまとめた。
この調査では、日系の大手製薬企業からスタートアップ企業まで133社を対象に、国内における医療用医薬品売上、営業体制、提携状況、研究開発状況などビジネス体制をケーススタディし、各社の事業戦略の現状と今後を展望した。なお、グローバルに展開する大手企業から海外拠点企業まで、外資系製薬企業108社の調査結果の概要については、2025年8月14日に公開している。
◆調査結果の概要
1.日系製薬企業43社の医療用医薬品国内売上

調査対象133社のうち、自社販売製品のある日系製薬企業43社の医療用医薬品国内売上は、2024年度に前年度比0.8%増の3兆7,296億円となった。2025年度には前年度比1.2%増の3兆7,735億円が見込まれる。新たな疾患領域への注力シフトが活発化し、市場は上向いている。
日系製薬企業は外資系製薬企業と比較し、開発品数が限定的な企業が多く、開発品のラインアップ増強と開発スピードの強化が急務となっている。対応策として、国内外の製薬企業とライセンス提携して化合物候補や前期開発品の導入が進められている。また、創薬の短縮を図るためにAIを活用するなど、従来とは異なる候補品の探索も活発化している。
開発需要の拡大を受けて、大学発のアカデミア系創薬企業やバイオベンチャーが相次いで登場しており、こうしたスタートアップ企業との事業提携が加速している。また、ダイドーファーマやバイタルケーエスケー・ホールディングス、丸紅ファーマシューティカルズ、王子ファーマなど、異業種からの新規参入も散見される。
近年は日系の大手製薬企業において、がんや免疫系疾患関連、希少疾患関連といったスペシャリティ領域への注力シフトが顕著であり、中堅製薬企業がそれに追随している。これにより製品ラインアップの変化やスペシャリティ領域への人的リソースの転換が進んでいる。主力品のパテントクリフ対策も組織体制の再編を後押ししている。また、日系製薬企業の医薬事業からの撤退や譲渡が見られた。ライセンス提携や事業提携の進展などにより、今後は業界内がより一層複雑に絡み合うことになると予想される。
2.医療用医薬品国内売上上位10社のMR数と一人当たりの売上(2024年度)

医療用医薬品国内売上上位10社のMR数は、2024年11月時点で9,239人であった。1,000人を超える企業は4社であった。ほかは800人から900人前後であるが、特定の疾患領域特化型の企業1社については400人を下回る。
医療用医薬品国内売上上位10社の合計は、2024年度に2兆4,022億円であったことから、MR一人当たりの売上は、2.6億円となる。
◆調査対象
・日系製薬企業・創薬企業133社