PRESSRELEASE プレスリリース
■xEV向け大出力急速充電器(121kW以上)のコネクタ数
中国:304万口(24.5倍) ChaoJiの480kW機、900kW機が大きく伸びる
米国:40万5,700口(7.8倍) 250kW以上のNACSの設置が段階的に増加
日本:1万 300口(16.5倍) CHAdeМОが軸だが、他国と比べて動きは鈍い
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸03-3241-3470)は、急速充電ニーズの高まりに対応して各規格が大出力化を進める中、エリアによって設置規格の違いもみられ今後の動向が注目される、xEV向け大出力急速充電器(121kW以上)および関連部品の市場について調査した。その結果を「EV/PHEV High Power Chargingの最新トレンドと将来展望 2025」にまとめた。
この調査では、大出力を前提とした新規急速充電規格であるMCS(Megawatt Charging System)やNACS(North American Charging Standard)のほか、中国・日本共同で開発が進むChaoJi、既存規格として普及が進むCCS(Combo1、Combo2)、日本のみの規格となりつつあるCHAdeМОなどの大出力急速充電器(121kW以上)市場について中国、米国、ドイツ、英国、フランス、日本の現状を分析し、将来動向を展望した。また、充電器側および車載側の充電関連部品の対応動向の最新トレンドと将来方向性についても明らかにした。
◆調査結果の概要
■中国、米国、ドイツ、英国、フランス、日本のxEV向け大出力急速充電器(121kW以上)のストック市場

中国をはじめ、米国や欧州主要国などでは、普及が進むxEVの所有者からの不満に応える形で大出力急速充電器の普及が本格化しつつある。2025年は、乗用車向けでChaoJiの900kW機の設置が中国で始まり、バス・トラック向けではMCSの規格標準化が確立するとみられ、大出力急速充電器の転換点として位置づけられる。
MCSはドイツや英国、フランスなど欧州主要国を中心に普及が進むが、欧州系EVトラックメーカーが専用充電ステーション設置を進める米国などでも伸びが期待される。現状の急速充電規格の公称最大出力は、MCSの3,750kWが突出している。2030年までの規格策定・実用化を目指しており、以降の本格的な普及が期待される。
Teslaが展開するSuperchargerで仕様を公開した急速充電標準規格NACSは、CCS(Combo1)に代わる標準規格として北米で大幅な伸びが予想される。2024年および2025年上半期時点では、トランプ政権によるEV市場の先行き不透明感もあって設置拡大スピードが鈍化しているものの、今後、サードパーティの急速充電器メーカーにより250kW機や500kW機の製品化が進むと予想される。ただし、北米エリア以外での設置の動きは鈍いとみられる。
ChaoJiは、出力900kWの基本バージョンに加え、1,800kW機のUltra-ChaoJiの開発が進められている。また、460kWおよび480kWに出力を絞ったChaoJi2(GB/T2.0)は、すでに中国では設置が進んでいる。
公共用充電インフラ整備では、大出力急速充電器の新規設置・置き換えが重要事項となっている。既存のxEV所有者の満足度改善・向上を進めることで、同時に潜在ユーザー(内燃車所有者)のxEVへの乗り換えを促す環境整備につながることが期待される。中長期では、給油と同水準の短時間(5分程度)での満充電の実現が目標である。
中国では、国家規格であるGB/T規格の普及が進んでおり、すでに150kW以上の大出力充電器が10万口以上設置されている。2030年頃からはGB/T規格の後継となるChaoJiの480kW機や900kW機の普及が加速するとみられる。2040年には大出力充電器の設置は300万口を超えると予想される。
米国では、現状、CCS(Combo1)が国家標準となっているが、新たに標準化されNACSの普及が始まっている。既に250kW機が15,000口以上設置されている。ほぼ全量がTeslaの設置したSupercharger V4であるが、2030年頃からはサードパーティによる500kW機や900kW機の設置が増えるとみられる。
ドイツや英国、フランスなどの欧州主要国は、今後もCCS(Combo2)が中心であるが、中長期的にはCCS規格策定を主導したCharINが規格標準化を推進するMCSのEVトラック・バス向けの設置が進むとみられる。
日本は、充電インフラ規格としてはCHAdeМОが標準規格として確立しているが、EVやPHVの普及は鈍い。経済産業省を中心とした補助金事業により充電器の設置が急速に増えているため、インフラ整備を先行させてxEV普及につなげる方向である。大出力急速充電器については、CHAdeМОの150kW、180kWクラスの設置がみられ、すでに一部の充電サービス事業者による先行設置が進んでいるNACSのさらなる設置拡大も期待される。
◆調査対象
充電器
・急速充電器
・普通充電器
充電器規格
・CHAdeМО
・CCS(Combo1)
・CCS(Combo2)
・MCS
・ChaoJi
・GB/T
・NACS(Supercharger)
プラグイン充電用部品
・コネクタユニット(ケーブル/ガン)
・冷却システム
・インレット
・車載充電器(OBC)
・ジャンクションボックス/整流器
・コンタクタ/リレー
付帯機器・システム
・蓄電池/蓄電システム
共通部品
・パワー半導体
