PRESSRELEASE プレスリリース

第26023号

主要外食カテゴリーの2035年の市場を予測
■ファストフード店 2035年予測:5兆1,057億円
市場拡大が続くものの、個人店比率の高い業態で店舗数減少が加速、客数も減少に転じる

■居酒屋・炉端焼  2035年予測:1兆1,136億円
少人数による計画的な利用に変化。若い人の需要を取り込めるかがカギ

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、値上げなどにより市場が拡大する一方、店舗数の減少が続いている外食産業について長期予測を行った。その結果を「2035年 次世代外食産業構造及び市場将来予測」にまとめた。

この調査では、ファストフード(FF)店、ファミリーレストラン(FR)、専門料理店、料飲店、カフェ・喫茶、宿泊宴会場の6カテゴリーの外食市場を2035年まで予測するとともに、客数や客単価の分析を行い、コロナ禍や価格改定などによる市場・企業・消費者の変化と、変化に伴う課題などを展望した。

◆調査結果の概要

■ファストフード店

ファストフード店

外食市場の中では、値ごろ感のあるカテゴリーとして日常的な食事需要を獲得していることに加え、需要の裾野を広げるためにドリンクやコーヒーへ注力し、カフェ利用客の獲得を進めていることから、市場拡大が続くと予想される。インバウンド需要の恩恵を受けている業態や新規出店の余地を残す業態もあることから、当面は客数が増加していくとみられる。

かつてのようなワンコインでの提供は減っているものの、大手チェーンではDX推進やセントラルキッチン活用によるコストカット、クーポン配布などによる値ごろ感の創出は今後も続き、価格上昇に伴う極端な客数減少はないとみられる。一方で、中小規模チェーンや個人店の比率が高いラーメンなどの業態では店舗数減少が加速するとみられ、将来的には客数は減少へ転じるとみられる。

主な業態別では、ハンバーガーはイートインやテイクアウトなど提供形態や時間帯を問わず突出した集客力があり、価格優位性や競争力を武器にカフェ需要の獲得に乗り出しており、客数が増えている。

回転ずしは喫食シーンがプチハレと日常食の2軸という強みがあり、好調が続いている。しかし、ドリンクの比率が低いため、食材高騰の影響を受けやすいことが懸念点であり、コストが上昇するなかで商品開発力が高いチェーンが残るとみられる。

牛丼は複合店舗の増加により、新たな需要・ユーザー開拓に成功しているほか、コスパのよさが強みとなっている。しかし、牛丼一杯の価格に対する消費者のアンテナは敏感であり、今後も値ごろ感の維持が必要とみられる。

ラーメンは都心部におけるインバウンド需要に加え、上位チェーンが郊外・ロードサイド店で休日の家族での食事需要を獲得するなど裾野を広げており、客数増につながっている。しかし、店舗間の競争は激しく、値上げ以外でのコスト上昇への対応が難しい個人店は淘汰が進んでいき、人気店に客足が集中していくとみられる。

■居酒屋・炉端焼

居酒屋・炉端焼

市場は大打撃を受けたコロナ禍を経て、2022年以降拡大を続けている。しかし、酒離れもあり一回の来店における飲用杯数が減少している。そのため、居心地の良さといった空間価値の高いカフェや、料理の独自性の高い多国籍料理専門店、食事メニューの単価が低いファストフード店など、ほかのカテゴリーでのちょい飲みへ需要がシフトしている。

特に、若い人たちの需要が減少しており、また、利用方法も都度集まった流れで近場の店舗へという突発的なものから、少人数で事前に気になる店舗をチェックし予約した上で来店するといった計画的なものへと変化している。アルコールをフックとした販促キャンペーンは、新たな需要に結びつかないことも多く、アルコール以外で、いかに若い人たちの需要を取り込めるかがカギとなっており、ノンアルコールメニューや食事メニューの強化を進めていくとみられる。

現状、食材の高騰もあり、客単価は上昇しているものの、酒離れからアルコールによる利益を得にくくなるため、フードとドリンク双方で価格戦略が必要となっている。メニュー全般の価格を引き上げた店舗より、酒やドリンク価格のみを引き上げた店舗、もしくは料理に専門性があり差別化できている店舗は好調なケースも多く、今後は明確に何を食べにいくかという来店の動機付けが必要になっていくとみられる。

◆調査対象

ファストフード(FF)店
・ハンバーガー
・ラーメン
・回転ずし
・牛丼
・その他(チキン、ドーナツ、サンドイッチ、クレープ、アイスクリーム、カレーショップ、ステーキ、セルフ式そば、セルフ式うどん、クイックパスタ・ピザ、天丼・天ぷら、スタミナ丼、とんかつ・かつ丼、唐揚げ、定食チェーン、スープカフェ)

ファミリーレストラン(FR)
・総合FR
・イタリアFR
・和風FR
・その他(中華FR、チャンポンFR、バイキングレストラン)

専門料理店
・すし
・焼肉料理
・そば・うどん
・イタリア料理
・その他(韓国料理、高級中華料理、一般中華料理、餃子専門店、メキシコ料理、インド料理、東南アジア料理などアジア・エスニック料理。フランス料理、アメリカ料理、プレミアムハンバーガー、スペイン料理、ステーキ・ハンバーグレストラン、シーフードレストラン、オムレツ・オムライスレストラン、カフェレストランなど西洋料理。うなぎ、てんぷら、とんかつ、すきやき・しゃぶしゃぶ、料亭・割烹、もつ鍋、お好み焼き、牛タン専門店など日本料理)

料飲店
・スナック・クラブ・パブ
・居酒屋・炉端焼
・その他(ビアレストラン、ディスコ・クラブ、カフェバー・ショットバー)

カフェ・喫茶
・喫茶店・コーヒー専門店
・コーヒーショップ
・その他(紅茶専門店、フルーツパーラー、ジュース&ティースタンド・カフェ)

宿泊宴会場
・ホテル
・旅館
・結婚式場・宴会場


2026/3/5
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。