PRESSRELEASE プレスリリース

第26028号

ヒューマノイドロボット市場を調査
― 2035年のヒューマノイドロボットの世界市場は3兆5,000億円と予測 ―
限定的な作業環境下では、ある程度自律作業が可能となり、
量産化や低価格化なども進み、本格導入企業が増加

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、労働力不足やAI技術の進展を背景に存在感・注目度が世界的に高まり、特に、米国や中国で製品開発が過熱しているヒューマノイドロボットの世界市場を調査した。その結果を「注目度が高まるヒューマノイドロボット市場最前線」にまとめた。

この調査では、国内外のヒューマノイドロボットメーカー各社の動向、用途展開や課題などから、市場の現状分析と将来像を予想した。また、ヒューマノイドロボットを構成する部材トレンドを把握したほか、FAロボットメーカーやマテハンメーカーなどの見解も整理した。

◆調査結果の概要

■ヒューマノイドロボットの世界市場

ヒューマノイドロボットの世界市場場

ヒューマノイドロボットの開発は、米国や中国を中心に活発で、米国では短い指示や学習で多用途に適応できる汎用AIの実用化に向けた開発・投資が進められている。中国では国家政策による後押しもあり、研究開発から部品供給、量産までを見据えたエコシステムづくりが進展している。日本では米国や中国に遅れを取りながらも試作機の開発が進展している。

市場は、2030年には6,500億円、2035年には3兆5,000億円が予測される。汎用AIの開発が進み、ロボットは2035年に向け限定的な作業環境下では、ある程度自律作業が可能となる。現場ごとの調整は必要ではあるが、シミュレーション下と現実的な作業環境下での動きのズレの補正手法が確立され、導入・学習期間が短縮される。バッテリーは、交換式(ホットスワップ式)が普及することで、ロボットの稼働時間が伸びる。複数社が量産ラインを確立、供給網が複線化され、価格的にも産業用途で投資回収ができるまでに低下する。これにより、工場・物流・商業領域を中心に実証から本格導入へ移行する企業が増加する。また、国内では医療や介護での活用も進む。タイプ別には、コスト・安定性に優れるセミヒューマノイドの導入が先行する。二足歩行型もロバスト性の向上により導入先を広げるとみられるが、2035年時点でセミヒューマノイドが優勢となる。

なお、汎用AIが実用化に入り、量産化による低価格化と運用の標準化が同時に進み、サプライチェーンと保守網の整備が加速すれば、導入先は工場・物流に加え、商業・医療介護、家庭用途へ波及し、市場は2030年に1兆5,000億円、2035年には4兆5,000億円と、高成長が予測される。タイプ別には、2035年時点でセミヒューマノイドが二足歩行型を上回るとみられる。

一方、汎用AIの実用化が限定的であり、量産化による低価格化やサプライチェーンと保守網の整備は進まず、二足歩行やロボットハンドの完成度によっては導入適用領域が閉鎖的で単純・反復作業の多い平地環境の工場や物流施設向けが中心となり、企業の本格導入は限定され、市場は2030年に4,000億円、2035年には1兆円にとどまると予測される。タイプ別には、2035年時点で転倒リスクの低いセミヒューマノイドが優位となる。

◆調査対象

ヒューマノイドロボット
※人間の形状および動作特性を模倣した二足歩行型のロボット、下半身部分は自律移動可能な駆動部で上半身部分が人型のロボットであるセミヒューマノイドロボットを対象


2026/3/25
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