PRESSRELEASE プレスリリース
■成膜装置 4,826億円(6.9倍) ■レーザー加工機 1,056億円(4.5倍)
ペロブスカイト太陽電池の商用化・量産化を見据えた導入に伴い急拡大し、高い需要が続く
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、実証での導入から商用化・量産化を見据えた導入にシフトしつつあるペロブスカイト太陽電池の製造装置市場を調査した。その結果を「ペロブスカイト太陽電池の製造装置市場と製造方法別主要企業分析」にまとめた。
この調査では、ペロブスカイト太陽電池向け成膜装置、レーザー加工機の市場を明らかにするとともに、開発・採用動向をまとめ、今後の市場の方向性を展望した。
◆調査結果の概要
■ペロブスカイト太陽電池(PSC)の製造装置の世界市場

ペロブスカイト太陽電池(PSC)の製造フローはサブモジュール製造と封止に大別される。サブモジュール製造では、成膜装置で透明導電膜(TCO)、発電層(電子輸送層/ペロブスカイト層/正孔輸送層の3層)、背面電極を成膜し、それぞれ形成された膜に対してレーザー加工機などでパターニングが施される。
現状、研究機関での実証やPSCメーカーの試作・パイロットラインへの導入から、商用化・量産化を見据えた生産ライン構築を目的とした導入にシフトしつつあり、成膜装置、レーザー加工機ともに市場が大きく伸びている。長期的に数量ベースでは拡大が続くものの、製品単価の下落や成膜装置におけるドライコーティングから低コストなウェットコーティングへのシフトにより、金額ベースでは伸びの鈍化や一時的な縮小などが予想される。
■成膜装置■
TCO基板、発電層(電子輸送層/ペロブスカイト層/正孔輸送層)、背面電極、封止工程の成膜装置を対象とした。また、コーティング手法別にはドライコーティングとウェットコーティングに分けられ、現状TCO基板と背面電極の成膜はドライコーティングが主である。
2025年の市場は前年比3.0倍の2,130億円が見込まれる。生産ラインでは、工程ごとに成膜装置が設置され、発電層向けの成膜装置が市場の中心である。2040年は2024年比6.9倍の4,826億円が予測される。
なお、コーティング手法別では、真空蒸着装置やスパッタリング装置の単価の高さもあり、ドライコーティング向けが2025年時点で市場の6割強を占めている。しかし、長期的には、ドライコーティングと比べて低コストで生産ラインの構築が可能、かつ、低温・大気圧環境下での連続生産が容易なウェットコーティングが中心的な手法になっていくとみられ、フィルム基板型PSCの市場拡大も追い風となり、ウェットコーティング向け成膜装置の比率が高まるとみられる。
■レーザー加工機■
2025年の市場は前年比3.7倍の876億円が見込まれる。単接合PSC向け、タンデム型(+結晶シリコン)PSC向けに分けられ、前年までは単接合が市場をけん引していたが、タンデム型PSCの開発が進んでおり、2025年の市場は数量、金額ともにタンデム型が単接合を上回るとみられる。今後は、タンデム型PSCが量産本格化を迎えることで市場拡大し、2040年は2024年比4.5倍の1,056億円が予測され、市場の三分の二をタンデム型が占めるとみられる。
◆調査対象
ペロブスカイト太陽電池(PSC)製造装置
成膜装置
・ドライコーティング:
真空蒸着装置、スパッタリング装置、イオンプレーティング装置、反応性プラズマ蒸着装置(RPD)、原子層堆積装置(ALD)、熱CVD装置、プラズマCVD装置
・ウェットコーティング:
ダイコーター、インクジェット装置(インクジェットプリンター)、スプレー塗布装置、ブレードコーター、グラビアコーター、バーコーター、ディップコーター(ディップコーティング装置)、スピンコーター(スピナー)、メニスカスコーター
レーザー加工機
・単接合PSC向け
・タンデム型PSC向け
