PRESSRELEASE プレスリリース

第26030号

家電42品目の世界市場を調査
― ルームエアコンの世界市場 ―
■2030年市場規模予測 2億39万台(2024年比12.5%増)
東南アジアやインドの需要、中東での普及拡大、2029年以降は中国需要も回復方向へ

■2025年見込シェア 中国/台湾系メーカーが69.7%
競争力を高めた中国系メーカーが力強く伸長

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 代表取締役 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、持続的な事業拡大に向け、参入各社が米国の関税措置に対する生産戦略、需要成長地域での競争戦略、製品開発の現地化戦略などを進める世界の家電市場を調査した。その結果を「グローバル家電市場総調査 2026」にまとめた。

この調査では、衣住関連8品目、調理関連14品目、空調/給湯関連9品目、美容/健康関連11品目の計42品目について国・地域別生産・販売動向、主要メーカーの事業展開と市場シェア、注目製品・技術トレンドなどをまとめ、将来を展望した。

◆注目市場

1.ルームエアコンの世界市場

1)市場規模推移

ルームエアコンの世界市場

2025年の市場は、前年比3.5%増の1億8,439万台と見込まれる。最大需要地は中国で、市場の58.5%を占める。次いで北米が8.7%、東南アジアが6.9%、インドが6.1%を占める。需要は冷夏の影響を受けた東南アジアやインドで伸び悩んだが、中国では不動産不況対策として家電などの耐久消費財の買い替えを促す補助金政策が打ち出されたことで大幅に増加している。

今後は、東南アジアやインドの需要回復、潜在需要の高い中東での普及拡大など、新興国における拡販により市場は拡大し、2030年には2024年比12.5%増の2億39万台が予測される。なお、中国の需要は特需後の反動で2028年まで減少するが、2029年以降増加に転じるとみられる。日本の需要は熱中症予防の呼びかけにより増加しているが、2027年にルームエアコンの省エネ基準の引き上げが予定されており、値上げなどによる需要減少が予想される。

最大生産地は中国で、2025年市場見込の71.3%を占める。次いで東南アジアが10.8%を占める。中国系メーカーは、米国の関税措置により輸出に対する制約が強まっていることから、タイに拠点を増設し近隣国や欧米へ輸出する体制に向かっている。また、インドにおける保護経済政策に対応し、現地生産体制への転換を図る企業も増加しており、今後は新興国での生産拡大が予想される。

2)メーカーシェア 2025年見込

ルームエアコンのメーカーシェア

メーカーシェアをメーカーの本社所在地によって国・地域別に集計した。

世界シェアの上位3社が中国系メーカーであることから中国/台湾系が市場の7割近くを占める。2025年は東南アジアやインドの需要が伸び悩んだ影響を受けた企業が多くみられたが、中国系メーカーは競争力を高め、力強い伸びを見せた。なお、中国系メーカーは、不動産不況を背景に、今後は中国内需の低迷が懸念されるため、海外需要の取り込みが課題となっている。

2.洗濯機/洗濯乾燥機の世界市場

1)市場規模推移

洗濯機/洗濯乾燥機の世界市場

2025年の市場は、前年比3.4%増の1億2,221万台と見込まれる。最大需要地は中国で、市場の38.9%を占める。次いで欧州・ロシアが12.3%、インドが11.0%、北米が9.8%を占める。需要は先進国で伸び悩んでいるものの、新興国では所得増加を背景に比較的安定している。また、中国では補助金政策によって増加している。

先進国では製品の普及率が高く需要の伸びが鈍化しているものの、インドや中東では潜在需要がまだ高いことから、市場は拡大推移し2030年には2024年比7.1%増の1億2,651万台が予測される。なお、中国は特需後の反動から2029年まで需要減少が予想される。

最大生産地は中国で、2025年市場見込の56.2%を占める。次いで東南アジアが12.3%、インドが10.5%、欧州・ロシアが8.6%を占める。洗濯機の最寄化生産に取り組む企業が増える中で、中東・アフリカをはじめとした構成部品の多くを輸入調達しているエリアにおいては、関税政策の影響を受けやすく、足元の生産コストは高騰しているものの、今後の潜在需要の顕在化を見据えて現地生産を進める中国系メーカーがみられる。また、経済成長著しいインドで事業拡大を進める韓国系メーカーもみられる。

2)メーカーシェア 2025年見込

洗濯機/洗濯乾燥機のメーカーシェア

世界シェア上位5社のうち、4社が中国系メーカー、もしくは韓国系のメーカーであることから中国/台湾系が44.9%、韓国系が22.1%を占める。中国系メーカーは、近年自社ブランドのほか、OEM/ODM生産の実績も高まっており、小売店のプライベートブランド製品の拡販が目立っている。

3.冷蔵庫の世界市場

1)市場規模推移

冷蔵庫の世界市場

2025年の市場は、前年比2.0%増の1億2,296万台と見込まれる。最大需要地は中国で市場の35.3%を占める。次いで欧州・ロシアが13.7%、インドが11.4%、北米が10.7%を占める。需要は先進国で伸び悩んでいるものの、新興国を中心とする国・地域では底堅い。

2030年の市場は、2024年比5.6%増の1億2,734万台が予測される。中国は、補助金政策によって2025年は一時的に需要が増加しているものの、以降、2029年まで減少すると予想される。日本の需要は、新型コロナの流行を背景に中食需要が高まり、冷凍容量の大きな冷蔵庫が伸びているが、全体的には2028年まで減少するとみられる。

最大生産地は中国で、2025年市場見込の52.0%を占める。次いで東南アジアが12.2%、インドが11.4%、欧州・ロシアが10.8%、中南米が8.1%を占める。中南米のメキシコなどでは、関税引き上げ前にメーカーが生産量を増やす動きがみられた。また、東南アジアでは中国系メーカーが輸出のハブ拠点として生産能力を高めており、新興国の需要を取り込みつつ、欧米向け生産体制の強化を図っている。

2)メーカーシェア 2025年見込

冷蔵庫のメーカーシェア

世界シェア上位5社のうち、4社が中国系メーカー、もしくは韓国系のメーカーであることから、中国/台湾系が47.3%、韓国系が18.9%を占める。東南アジアや日本で競争力を高めている中国系メーカーがみられ、それらは日本ではOEM生産のほか、自社ブランドの拡販にも注力している。

◆調査対象

衣住関連
・洗濯機/洗濯乾燥機
・衣類乾燥機
・アイロン
・掃除機
・ロボット掃除機
・浄水器
・アルカリイオン整水器
・温水洗浄便座

調理関連
・冷蔵庫
・電子レンジ/オーブンレンジ
・IHクッキングヒーター
・食器洗浄乾燥機
・トースター
・ジューサー/ミキサー
・コーヒー/エスプレッソマシーン
・フードプロセッサー/フードチョッパー
・ホットプレート
・ホームベーカリー
・電気ケトル
・炊飯器
・ワインクーラー
・自動調理鍋

空調/給湯関連
・ルームエアコン
・パッケージエアコン/ビルマルチエアコン
・電気給湯器
・換気扇
・扇風機
・空気清浄機
・除湿機
・加湿器
・シーリングファン

美容/健康関連
・メンズシェーバー
・レディースシェーバー/脱毛器
・光脱毛器
・ヘアドライヤー
・ヘアアイロン
・美顔器
・電動歯ブラシ
・血圧計
・体重計/体組成計
・体温計
・マッサージチェア


2026/3/27
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