PRESSRELEASE プレスリリース

第15014号

一般用医薬品の国内市場調査
スイッチOTC2014年見込感冒関連用薬が引き続き好調2005年比17.8%増の1,620億円

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、スイッチOTCについて各薬効の10年間の市場推移と共に、今後の拡大可能性を探り、スイッチOTCの18の品目の事例研究を行った。また、今後活性化が期待される一般用医薬品(市販薬・OTC)の漢方※1、生薬製剤※2、国内でも販売を開始したハーブ医薬品の市場を調査・分析した。その結果を報告書「漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品&スイッチOTC市場の徹底解明」にまとめた。

※1漢方処方製剤:一般用医薬品で承認基準が設けられている294処方を対象とする
※2一般用医薬品で薬効分類上の生薬製剤のみではなく、各薬効カテゴリーで生薬や動植物成分を配合している全ての製品を対象とする

◆スイッチOTC市場


一般用医薬品の低調な推移が続く中、スイッチOTCは多くの薬効で堅調に拡大している。近年、スイッチOTC市場をけん引しているのは感冒関連用薬や鼻炎治療剤、解熱鎮痛剤などの好調で、解熱鎮痛剤「ロキソニン」は有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物のスイッチOTC化が火付け役となった。今後も一般用医薬品におけるスイッチOTC構成比は拡大すると予測される。

◆漢方処方製剤市場

2013年
2014年見込
2013年比
漢方処方製剤
457億円
458億円
100.2%
(循環器・血液用薬)
141億円
141億円
100.0%
(泌尿器官・肛門用薬)
42億円
43億円
102.4%

※循環器・血液用薬、泌尿器官・肛門用薬は漢方処方製剤の内数

漢方処方製剤市場は近年微増を続けており、2014年は前年比0.2%増の458億円が見込まれる。市場が大きいのは循環器・血液用薬、感冒関連用薬などであり、堅調に拡大しているのは泌尿器官・肛門用薬である。またその他では、小林製薬の皮膚治療薬「アピトベール」やこむらがえりに効果効能のある「コムレケア」といったブランド漢方※3が実績を伸ばしており、全体市場の拡大要因となっている。

※3漢方処方製剤の中で、一般的な漢方処方エキス製剤とは異なり西洋薬のようなネーミング、プロモーション展開が行われている製品を対象とする

1.循環器・血液用薬

2013年
2014年見込
2013年比
循環器・血液用薬
141億円
141億円
100.0%
(肥満防止剤)
99億円
97億円
98.0%

※肥満防止剤は循環器・血液用薬の内数

循環器・血液用薬における漢方処方製剤は肥満防止剤と漢方処方エキス製剤である。特に、肥満症に用いる漢方処方として防風通聖散の浸透が進んでいる。肥満防止剤は「コッコアポ」シリーズ(クラシエ薬品)や「ナイシトール」シリーズ(小林製薬)など、各社における代表的なブランド漢方が高い実績を誇っているが、メタボブームの勢いがなくなり、近年では市場が縮小している。しかし、食生活の欧米化やストレス社会における生活スタイルの乱れ、女性を中心とした美意識の高まりを受けた痩身願望から肥満防止剤の需要は今後も増加すると予想される。そのため、参入企業によるプロモーションや新製品の投入が生活者のニーズに合致すれば、市場拡大に繋がるとみられる。

2.泌尿器官・肛門用薬

2013年
2014年見込
2013年比
泌尿器官・肛門用薬
42億円
43億円
102.4%
(頻尿・尿もれ改善薬)
14億円
15億円
107.1%

※頻尿・尿もれ改善薬は泌尿器官・肛門用薬の内数

泌尿器官・肛門用薬における漢方処方製剤は頻尿・尿もれ改善薬、痔疾用薬などである。頻尿・尿もれ改善薬は20〜40代の女性をターゲットとする「ボーコレン」(小林製薬)の好調により、市場が底上げされ、2014年は前年比7.1%増の15億円が見込まれる。

◆生薬製剤市場

2013年
2014年見込
2013年比
生薬製剤
1,835億円
1,844億円
100.5%
(保健薬)
399億円
409億円
102.5%

※保健薬は生薬製剤の内数

生薬製剤は保健薬や感冒関連用薬などの好調により、2014年は前年比0.5%増の1,844億円が見込まれる。市場が大きい薬効はドリンク剤(医薬部外品を含む)、胃腸薬などである。また、その他薬効領域では外用消炎鎮痛剤や歯槽膿漏治療剤の実績が大きく、市場が拡大している。

1.保健薬

2013年
2014年見込
2013年比
保健薬
399億円
409億円
102.5%
(薬用酒)
115億円
119億円
103.5%
(女性保健薬)
36億円
37億円
102.8%

※薬用酒、女性保健薬は保健薬の内数

保健薬における生薬製剤は滋養強壮剤、薬用酒、総合ビタミン剤、女性保健薬、強肝解毒栄養剤、ビタミンB1主薬製剤、ビタミンB2主薬製剤、カルシウム剤、ビタミンE主薬製剤、ビタミンA・D主薬製剤である。薬用酒はメインターゲットの年齢層が高く、新規ユーザーの開拓が進まない状況が続いたが、養命酒製造による販促が奏功したことや、2011年より佐藤製薬が参入したことで市場は活性化し、2014年は前年比3.5%増の119億円が見込まれる。女性保健薬は更年期障害対策の「女性保健薬 命の母A」(小林製薬)が販促の強化や少量から手軽に始められるパウチタイプでのトライアルユーザーの獲得などにより実績を拡大させ、2014年は前年比2.8%増の37億円が見込まれる。

◆ハーブ医薬品市場

現在、展開されているハーブ医薬品は2013年に投入された「アンチスタックス」(エスエス製薬)と2014年に投入された「プレフェミン」(ゼリア新薬工業)の2品であり、どちらも要指導医薬品に分類されており、再審査期間は8年間である。「アンチスタックス」の効果効能である足のむくみ改善や、「プレフェミン」の効果効能である月経前症候群は大きな潜在需要が存在するとみられる。顕在化が進むことで市場の拡大が予想され、2017年には20億円が予測される。今後投入される可能性があるのは、前立腺肥大に効果効能のあるノコギリヤシ、うつ病などの精神疾患に効果効能のあるセントジョーンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)、免疫改善に効果効能のあるエキナセアなど配合のハーブ医薬品である。

◆調査対象

1.スイッチOTC編

スイッチOTC 消化器官用薬、外用消炎鎮痛剤、水虫薬、育毛剤、その他外皮用薬、感冒関連用薬、鼻炎治療剤、泌尿器官用薬、ビタミン保健薬、目薬、その他
スイッチOTCの事例研究 ロキソニンS、アレグラFX、ボルタレン、アレジオン10、ガスター10、ブテナロック、ニコチネル、パブロンエースAX、リアップ、トランシーノ、パニオンコーワ錠、ストナリニZ、エパデールT、アンチスタックス、アルガードプレテクト、アフタッチA、メンソレータム フレディ、アクチビア
医療用医薬品市場への影響度分析 ロキソプロフェンナトリウム水和物「ロキソニン」、フェキソフェナジン塩酸塩「アレグラ」、ジクロフェナクナトリウム「ボルタレン」、エピナスチン塩酸塩「アレジオン」、ファモチジン「ガスター」、テルビナフィン塩酸塩「ラミシール」、アンブロキソール塩酸塩「ムコソルバン/ムコサール」、ビダラビン「アラセナ-A」、トラニラスト「リザベン」、イコサペント酸エチル「エパデール」

2.漢方・生薬製剤・ハーブ医薬品編

漢方処方製剤 感冒関連用薬、保健薬、胃腸薬、その他消化器官用薬、精神神経用薬、泌尿器官・肛門用薬、循環器・血液用薬、その他薬効領域
生薬製剤 感冒関連用薬、ドリンク剤、保健薬、胃腸薬、その他消化器官用薬、精神神経用薬、泌尿器官・肛門用薬、循環器・血液用薬、その他薬効領域
ハーブ医薬品 足のむくみ改善薬、月経前症候群治療薬

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。

 


2015/02/16
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。