PRESSRELEASE プレスリリース
予冷装置:移動式や小型化などによる新たな需要獲得で好調2014年比40.0%増の14億円
レンタルコンテナサービス:個別管理システムの導入が進むことで拡大同30.8%増の85億円
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、青果物の加工・流通・販売など各シーンにおいて使用される関連機器およびシステム12品目の市場動向の分析と注目のビジネス24事例を報告書「フードシステムイノベーションの現状と将来展望 2015」にまとめた。なお、弊社では植物工場などの栽培関連機器/システム市場や栽培ビジネス事例など主に生産シーンに着目した報告書「アグリビジネスの現状と将来展望」を発刊しており、本書は生産から先の加工、流通、販売などの各シーンに着目したものである。
◆調査結果の概要
農業分野は日本の成長戦略の一つの柱と位置付けられ、国際的な競争力の強化に向けて6次産業化や、輸出倍増戦略、農地の集積・集約化、農協改革など様々な取り組みが進められている。特に生産においては植物工場やロボット、ICTを用いた先端製品/システムの導入、企業の栽培事業参入に対する規制緩和など様々な改革が進められており、新たなビジネスチャンスが期待できる分野として、高い関心を集めている。だが、生産者が「生産」した青果物が消費者の元に届くまでには「選別/検査」「保存/貯蔵」「加工」「包装」「輸送」「販売」などの様々なシーンがあり、農業の強化には生産を強化すると共に消費に至るまでのフードシステムも一体となった強化が求められる。
農業加工・流通・販売関連機器/システム市場 (対象12品目)
2014年 |
2020年予測 |
2014年比 |
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市場規模 |
400億円 |
495億円 |
123.8% |
農業加工・流通・販売関連機器/システムはJAなどの集出荷団体、卸売業者や加工業者などの中間業者、小売や外食などの事業者に対するビジネスが中心となるが、企業による農業参入や6次産業化の取り組みの推進、フードバリューチェーンとして各事業者の連携強化などにより、需要の拡大が期待される。また近年では青果物の付加価値向上や海外輸出の推進、消費者の食の安全に対する意識の高まりを受けて、農業加工・流通・販売関連機器/システムにおいても、品質評価技術や鮮度保持技術、加工技術の高度化やIT技術の導入が進んでおり、市場は堅調に拡大していくとみられる。
◆注目市場
1.青果物品質評価装置 【選別/検査シーン】
2014年 |
2020年予測 |
2014年比 |
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市場規模 |
32億円 |
34億円 |
106.3% |
青果物の品質均一化へのニーズにより、内部品質評価の必要性が高まったことや、等級や階級の判別、形状、サイズなどを自動で選別する必要性から市場が形成された。主な測定対象品目である柑橘類やリンゴの産地ではすでに90%以上で導入され需要は一巡しており、現在はリプレース中心の市場となっている。しかし、特に内部品質評価装置は、柑橘類以外にもタマネギや馬鈴薯などで、内部の腐敗などを検査する内部障害検査でも導入され、今後は測定対象品目の拡大による新規需要の獲得が進む。またJAだけでなく、青果物のブランド化や高付加価値化を目指す企業の栽培ビジネスなどでの採用も期待される。
2.予冷装置 【保存/貯蔵シーン】
2014年 |
2020年予測 |
2014年比 |
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市場規模 |
10億円 |
14億円 |
140.0% |
青果物の鮮度を維持するため、収穫直後に5度程度まで青果物を冷却する予冷装置は、主にJAなどの集荷場に設置されるが、需要は一巡しており、リプレースが中心となる。JAの統廃合によって、今後リプレースも減少が懸念されるが、複数のJAが統合する際に新たな集荷場を建設したり、統合によって増加する青果物の取扱量に対応するため、大規模な予冷装置を新たに設置するケースも想定される。また主に青果物を入れる庫内を真空状態にし、水分を蒸発させ、その気化熱によって冷却する真空予冷装置において移動式や小型化した製品の開発が進むことでJA以外の新規需要の獲得が期待される。
3.高機能貯蔵システム 【保存/貯蔵シーン】
2014年 |
2020年予測 |
2014年比 |
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市場規模 |
8億円 |
13億円 |
162.5% |
貯蔵には低温貯蔵や常温貯蔵など様々な方法があるが、青果物の貯蔵保存の環境を低酸素・高二酸化炭素にすることで鮮度を保持するCA(Controlled Atmosphere)貯蔵システムと、10度以下に冷却しつつ、青果物の貯蔵に最適とされる湿度を安定的に維持することで鮮度を保持する低温高湿貯蔵システムを対象とする。近年は青果物の品質や鮮度に対する意識の高まりから、いかにして収穫直後と同等の品質を維持できるかが求められており、高機能貯蔵システムのニーズが高まっている。また出荷調整目的だけではなく、長距離輸送時の鮮度保持目的で使用する例も増加しており、船便による青果物の輸送の際に、より高い品質を維持するためにコンテナ型のCA貯蔵システムや低温高湿貯蔵システムが開発されている。今後は国産青果物の海外輸出の伸びに伴う市場の拡大が期待される。
4.レンタルコンテナサービス 【輸送・販売シーン】
2014年 |
2020年予測 |
2014年比 |
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市場規模 |
65億円 |
85億円 |
130.8% |
卸売市場や小売業者などに青果物を出荷する際に使用するプラスチック製コンテナを生産業者や加工業者に貸し出すサービスである。国内の青果物の流通には一般的にダンボール容器が使われており、レンタルコンテナの採用率は5%程度とみられる。コンテナの強度や簡便性、省エネ性などから評価が高まっており、新規導入や導入規模が拡大している。しかし現状のサービスでは、コンテナの流通量を増加させるほど、回収コストや回収できないコンテナの増加するといった課題もある。コンテナの回収率を高める方策として、個々のコンテナにRFIDやQRコードによる管理システムの導入が検討されている。導入が進むとトレーサビリティやコンテナ回収率の向上につながり、市場は拡大していくとみられる。
◆調査対象
| フードシステム関連注目機器/システム市場編 (12品目) | 選果システム、青果物品質評価装置、青果物光殺菌装置、残留農薬測定装置、予冷装置、高機能貯蔵システム、野菜洗浄機、スライサー、鮮度保持フィルム、野菜包装機、流通加工管理システム、レンタルコンテナサービス |
| フードシステム関連注目ビジネス編 (24事例) | デリカフーズ、倉敷青果荷受組合、グリーンメッセージ、サンライズ西条加工センター、日本通運、ヤマト運輸、センコン物流、横浜丸中青果、まつの、日本アクセス、国分、アイリスオーヤマ、ドール、えひめ愛フード推進機構、福岡大同青果、ファームドゥ、農業総合研究所、内子フレッシュパークからり、JA全農いばらき、エムスクエア・ラボ、オイシックス、大和コンピューター、九州物流構築協議会、トワード |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
