PRESSRELEASE プレスリリース
美容家電・化粧雑貨の国内市場を調査
ヘアドライヤー217億円高価格帯品が人気、市場の半数近くを占める
二重まぶた用化粧用具51億円まぶたのたるみのカバーなどで中高年層の需要を獲得
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、美容ニーズが多様化するなか、"ホームエステ"という言葉が定着し高価格帯品を中心に好調な美容家電と、メイクのハウツー動画やSNSの口コミが一般的となり消費者の関心が高まっている化粧雑貨の市場を調査・分析した。その結果を「美容家電・化粧雑貨マーケティングトレンドデータ 2018」にまとめた。
◆調査結果の概要
美容家電・化粧雑貨市場(美容家電18品目・化粧雑貨18品目合計)

美容家電・化粧雑貨市場は拡大を続けており、2018年には2,484億円が予測される。
美容家電は、ヘアドライヤーやカールドライヤーといった日常生活の必需品の需要に加え、2000年代中盤からエステティックサロンや美容室での美容施術効果を家庭でも得られることを訴求した美顔器や光脱毛/除毛/除毛機器といった新しい需要が創出された。家電量販店などで女性客増加を目的にビューティーケア売場の拡充が急速に進んだほか、業務用で展開している製品をベースとした市販品の展開によって参入するメーカーが続いたことで"ホームエステ"というキーワードが定着し、市場は拡大を続けている。
2016年は市場が1,000億円を突破した。2017年は機能性を訴求する高価格帯品の継続した好調、これに触発された既存メーカーの新商品投入や新たなメーカーの参入などにより、ヘアドライヤー、光脱毛/除毛/除毛機器、身体用EMS機器がそれぞれ200億円前後まで拡大し、市場は前年比6.2%増の1,137億円が見込まれる。
このほか、目元用リラクゼーション機器や電動洗顔ブラシ、音波振動ブラシなどが市場は小規模ながら、新たな顧客の開拓や新商品の投入により拡大している。一方、電動まつ毛カーラーやカールドライヤー/ホットカーラー、頭皮ケアマシンなどはトレンドの変化による需要減少やほかの美容家電や化粧雑貨への需要分散、美容サービスとの競合により縮小している。
化粧雑貨は、メイクアップ時に使用されるアイテムが中心であり、メイクのトレンドと連動している。
美容家電と比較すると手ごろな価格帯のものが多く購入しやすいことから、流行アイテムが定期的に登場するものの、ブームの移り変わりも速い。一方でブームに合わせた新商品の投入も活発であり、安定した拡大を続けている。
2016年から2017年にかけて、化粧パフ/スポンジやメイクブラシ、ヘアブラシなどにおいて新規性の高いアイテムが投入されたことや、SNSを通じてメイクアップのハウツー動画を投稿する動きが活発となったことで、消費者の化粧雑貨への関心が高まりつつある。動画を通して口コミが拡散された商品は需要が伸びたほか、費用対効果の高いものについては高価格帯品でも購入の心理的ハードルが下がり、単価の上昇と化粧雑貨市場の拡大に繋がっている。
なお、インバウンド需要については、美容家電では美顔器などの高価格帯アイテムが人気である。また、化粧雑貨は現地の口コミやSNSの影響が大きく、対象となる商品が次々と入れ替わっている。
2015年には温熱シート・パッドがばらまき土産として爆買いの対象となったが2016年には一段落し、現在は自分用の土産としてローラー美顔器が人気となっている。
◆注目市場
1.ヘアドライヤー市場

生活家電としても広く普及しており、買い替え需要に支えられた市場であることから数量ベースでは650万台から660万台のほぼ横ばいで推移する一方、金額ベースでは縮小が続いていた。
2016年にダイソンが参入し、高価格ながら大風量による速乾性やスタイリッシュなデザインの商品を投入して話題となったことで市場は拡大に転じ、規模も200億円を突破した。2017年は引き続きダイソンが好調だったことに加え、既存の参入メーカーも速乾性や美容効果、低騒音化など、機能を強化した新商品の投入を進め、市場は2年連続で拡大するとみられる。ダイソン参入以降、高価格帯品の増加によって単価アップが進んでおり、2017年は高価格帯(5,000円以上)の市場が100億円を突破すると見込まれる。
新たなコンセプトによる需要喚起が起こったものの、ヘアドライヤーは耐久消費財であることから買い替え頻度は低く、今後は需要が落ち着くとみられる。
2.二重まぶた用化粧用具市場
2017年見込 |
2018年予測 |
前年比 |
|
市場規模 |
49億円 |
51億円 |
104.1% |
まぶたに使用することで目元を二重にする、二重の幅を広げることを訴求した商品を対象とする。カラーコンタクトレンズの普及や目を大きく見せるアイメイクがトレンドになったこともあり、市場は拡大を続けている。
2016年は、NHKのTV番組で、二重まぶた用化粧用具で加齢によるまぶたのたるみもカバーできることや、それにより肩こりや腰痛予防への効果が期待できることが特集され、中高年層の需要獲得が進んだ。2017年は、中高年層をメインターゲットとした新商品の投入が活発となり、若年層では一般ユーザーによるSNSや動画投稿サイトなどのメイク動画で、二重まぶた用化粧用具のメイクアップ効果が広く拡散されたことによりエントリーユーザーの裾野が広がった。ネガティブな印象が薄れたことで店頭での棚割りも増えており、市場は拡大するとみられる。
二重まぶた用化粧用具の市場はメイクのトレンドに左右されないことから、若年層・中高年層ともにユーザーが増加することで今後も拡大が予想される。
3.ローラー美顔器市場

金属やプラスチック製のローラーや磁気のついたスティックなどを顔に乗せて動かすことでシワやたるみなどの予防や解消などの美容効果を訴求した商品を対象とする。
ローラー美顔器は2000年代後半に人気を集め幅広い価格帯の商品が投入されたが2010年をピークにブームが下火となり、市場は2013年には縮小、以降微増が続いていた。しかしMTGが展開する「ReFa」がインバウンド需要を獲得したことで2016年から大きく拡大し、2017年は前年比21.1%増の138億円が見込まれる。
インバウンド需要により2018年も拡大が予想されるが、先行き不透明な部分も多い。ブームは終焉しているものの手軽に使用できることから国内ユーザーからも一定の支持は得ており、手軽さの訴求によりエントリー層を取り込むことが重要になるとみられる。
◆調査対象
1.美容家電
| フェイスケア | スチーマー、美顔器、電動洗顔ブラシ、目元用リラクゼーション機器、フェイスシェーバー、肌測定器 |
| メイクアップ | 電動まつ毛カーラー、ネイルケア |
| ボディケア | 光脱毛/除毛/脱毛機器、身体用EMS機器、ボディ用美容機器、フットマッサージャー、角質除去器 |
| ヘアケア | ヘアドライヤー、ヘアアイロン、カールドライヤー/ホットカーラー、頭皮ケアマシン、音波振動ブラシ |
2.化粧雑貨
| フェイスケア | 洗顔ブラシ/パフ/ネット、ローラー美顔器、温熱シート/パッド、リフトアップ/小顔関連器具、毛穴ケア関連器具 |
| メイクアップ | アイラッシュカーラー、アイラッシュ関連品、二重まぶた用化粧用具、カラーコンタクトレンズ、化粧パフ/スポンジ、メイクブラシ、ネイル用品 |
| ボディケア | 女性用替刃/ディスポーザブルカミソリ、着圧ソックス、デリケートゾーン用洗浄料/シート、角質除去関連用品 |
| ヘアケア | ヘアブラシ、スカルプケアブラシ |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
