PRESSRELEASE プレスリリース
2017年見込は22兆5,498億円(2016年比0.7%増)
2022年予測は22兆8,626億円(2017年-2022年CAGR 0.3%)
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、昨年8月より6回に分け調査してきた27カテゴリー411品目の国内加工食品の市場調査結果を総括分析し、2022年までの将来を展望した。その結果を「2018年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」にまとめた。
この調査では、小売業界の動向やリーディング企業・グループの事業戦略分析なども行っているほか、国内加工食品の市場調査50年目の特別企画として、食品業界50年のトピックスや、過去20〜30年の市場トレンドと需要変動要因をまとめた。
◆調査結果の概要
1.国内加工食品市場(27カテゴリー411品目)
2017年見込 |
2016年比 |
2022年予測 |
2016年比 |
|
市場規模 |
22兆5,498億円 |
100.7% |
22兆8,626億円 |
102.1% |
2017年の加工食品市場は、前年比0.7%増の22兆5,498億円の見込みである。カテゴリー別に見ると、飲料、アルコール飲料、ステープル、調味料・調味食品の順に構成比が大きく、この4カテゴリーで市場の6割を占める。アルコール飲料は消費者のアルコール離れなどから縮小しており構成比が徐々に低下している。一方、ステープル、菓子類、デザート、嗜好品の構成比が特に高まっている。
今後は人口の減少に加え、超高齢化社会に進みつつあることから一人当たりの飲食量も減少していくが、健康要素を持つ付加価値の高い商品や高品質な商品などが実績を伸ばすことによって単価が上昇するため、市場は辛うじて拡大推移を維持すると予想される。
日常の食生活で健康の維持・向上を図り、健康寿命延伸やアンチエイジングにつなげたいという意識が広まっており、参入メーカーでは健康要素を訴求する商品を拡充する動きが出てきている。カップめんでは商品の減塩化を目指すメーカーもあり、今後多くのカテゴリーで健康ニーズに対応した商品の投入が進むとみられる。健康訴求商品は小売でも取扱い意欲が高まっており、実績伸長が期待されるとともに、加工食品市場に占める割合も高まるとみられる。
高齢者増加のほか、一人・二人世帯の増加、家族バラバラの食事が増えることにより、小容量タイプや食べ切りタイプといった、個食対応の商品需要が今後さらに増加するとみられる。より調理が簡便な商品を求める傾向は強まっていき、容器ごと電子レンジで調理できるような商品が増えるため、CVSの中食・惣菜などとも競合が激しくなっていく。
2.品目別伸び率ランキング
順位 |
品 目 |
2017年見込 |
前年比 |
1位 |
サラダチキン(市販用) |
269億円 |
144.6% |
2位 |
甘酒 |
240億円 |
134.8% |
3位 |
トマト飲料 |
366億円 |
133.6% |
4位 |
ライス系スナック |
39億円 |
125.8% |
5位 |
一口タイプゼリー |
207億円 |
123.2% |
6位 |
その他ティードリンク |
363億円 |
118.6% |
7位 |
無糖炭酸飲料 |
427億円 |
118.6% |
8位 |
チーズフォンデュ |
20億円 |
117.6% |
9位 |
健康茶(市販用) |
121億円 |
116.3% |
10位 |
リキッドコーヒー |
1,811億円 |
116.0% |
前年に対する伸び率が最も高かったのがサラダチキン(市販用)である(調査結果は2018年2月23日にリリース)。次ぐのが甘酒、トマト飲料である(何れも調査結果は2018年3月20日にリリース)。
4位はライス系スナックである。 2017年は原料不足により休売や供給不足となったポテトチップス商品から需要がシフトした。また、他の穀物を主原料とするスナック菓子よりも健康要素が高い商品として需要が高まりつつあり、グルテンフリーの訴求がプラスとなって、シェアトップの岩塚製菓が拡大をけん引している。
5位の一口タイプゼリーは 2017年にシェア上位のマンナンライフとオリヒロが積極的な拡販と新商品投入によって市場拡大をけん引している。
6位はその他ティードリンクと無糖炭酸飲料(調査結果は2018年3月20日にリリース)である。その他ティードリンクは一種類の茶葉で製造されたジャスミン茶(さんぴん茶)、そば茶、杜仲茶、中国緑茶、プーアル茶、マテ茶、燕龍茶などを対象としている。マテ茶のブームが一巡した2013年以降にマイナスが続いたが、2017年は伊藤園の回復に加え、サントリー食品インターナショナル「伊右衛門 特茶 ジャスミン」が発売されたことで市場が上向いている。
8位のチーズフォンデュは宝幸が日本ハムのウインナー「シャウエッセン」とコラボ販売し、売上を大きく伸ばしているほか、冬場の冷え込みから各社の売上も上向いており、二桁成長が見込まれる。9位の健康茶(市販用)はごぼう茶、ルイボスティー、ハトムギ茶などノンカフェインの健康茶が市場をけん引している。TV番組に健康性が取り上げられることで需要が喚起され、リピーターも見られ今後も拡大推移が続くとみられる。
10位のリキッドコーヒーはカフェオレなどのメニュー展開による女性需要の獲得や「ジョージア」「ボス」「ドトール」といった有力ブランドのパーソナルサイズ商品の伸長によって拡大してきた。2017年はサントリー食品インターナショナル「クラフトボス」のヒットによって市場は二桁増が見込まれる。
以降はグミキャンディ、口中清涼菓子、パウチゼリー飲料、ギリシャヨーグルトと続く。
◆過去20〜30年の市場トレンド
1. インスタントカレーとレトルトカレー

1990年代ころ、カレーは既にポピュラーなメニューとなっており、高級、具材たっぷりなどで差別化することで成熟した市場を活性、プラス成長に繋げていた。レトルトカレーは2011年の東日本大震災発生により備蓄需要で伸長したが、翌年はその反動で減少した。なお、カレーメニューではインスタントカレーが最大規模の市場であったが、2016年にはレトルトカレーが上回っている。個食ニーズの高まりや共働き世帯の増加により、インスタントカレーは調理時間の短縮や省力化に適性が薄れたことで、レトルトカレーに需要がシフトしている。
2. ヨーグルト

ヨーグルトは健康との関連について1980年代からTV番組をはじめとしたメディアで取り上げられることが需要喚起につながり、ブームともいえる市場拡大を繰り返した。1996年、1997年にはプレーンヨーグルトのシェア上位商品が特定保健用食品の表示を開始し、明確な機能性訴求により健康性への認識が高まり、再びメディアで取り上げられ市場は拡大した。2002年にプロバイオティクス商品の発売が続いて活性化したこと、2009年に「ダノンビオ」の機能訴求、2012年位降は明治の機能性ヨーグルトが大幅伸長するなど、市場活性化となる要素が途切れることがなく、2015年、2016年は腸内フローラへの関心の高まりも需要の底上げに繋がった。
◆調査対象品目
| 第1回〜6回調査の対象27カテゴリー411品目 | 菓子(30)、アルコール飲料(33)、調味料(54)、炭酸飲料(6)、スナック菓子(9)、チルドデザート(13)、調味食品(24)、乳性飲料(10)、スープ類(12)、フローズンデザート(7)、農産加工品(26)、嗜好飲料(11)、育児用食品(3)、ドライデザート(6)、畜産加工品(14)、健康飲料(11)、冷凍調理済食品(24)、米飯類(10)、水産加工品(20) 、その他飲料(7)、チルド調理済食品(6)、めん類(15)、乳油製品(15)、嗜好品(18)、その他調理済食品(5) 、その他ステープル(14)、果実飲料(8) |
※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。
