PRESSRELEASE プレスリリース

第20121号

☆生活用品市場調査シリーズ 1
掃除・洗濯、芳香・消臭、キッチン関連用品の市場を調査
―2020年国内市場見込( 前年比 )―
家庭用手袋 175億円(24.1%増)
衛生意識の高まり、家庭での調理機会や掃除頻度の増加によりディスポを中心に需要が急増 

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、新型コロナウイルス感染症流行による衣類や家の中の除菌・抗菌や衛生、清掃に対する意識の高まり、また、外出自粛による家庭での調理機会の増加などから拡大している生活用品(トイレタリーグッヅ)の国内市場を調査した。その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」にまとめた。

この調査は、生活用品の市場調査シリーズ第1弾で、今回はランドリー・ファブリックケア用品8品目、芳香・消臭剤3品目、ハウスホールド用品13品目、クッキング用品9品目、殺虫剤・忌避剤5品目の市場を調査・分析した。

◆注目市場

1.家庭用手袋

2019年

前年比

2020年見込

前年比

141億円

100.7%

175億円

124.1%

ビニールやゴム(天然/合成)、ポリエチレン製などで、ドラッグストアなどの一般ルートで流通する家庭向けの商品を対象としている。綿やウール製などの作業用手袋や軍手は対象外としている。

家庭用手袋は、2000年以降は炊事や洗濯、掃除などに加え、衛生意識の高まりから介護や清掃、ペットの世話、ガーデニングなどへも使用用途が広がっている。2011年には東日本大震災の復興特需で市場が大幅に拡大し、その後も使用用途の広がりや使用頻度の増加などにより拡大が続いている。近年では機能性に加え、デザイン性や手肌のケアなどを訴求した高付加価値タイプが発売されており、市場は安価なディスポーザブルタイプと二極化している。

2018年は耐油・耐薬品・耐久性に優れるニトリル製ディスポーザブルタイプが伸びたが、天然ゴム製やビニール製が落ち込み、市場は微減となった。

2019年は前年に引き続きニトリル製を中心とした極薄のディスポーザブルタイプが伸長、ビニール製が微増に転じたが、10月以降消費税増税による買い控えの影響を受け市場はわずかな拡大にとどまった。2020年は衛生意識や家庭での調理機会、掃除頻度が高まり、ディスポーザブルタイプを中心に需要が急激に増加していることから、市場は大幅に拡大するとみられる。

2.衣料用消臭スプレー

2019年

前年比

2020年見込

前年比

199億円

102.1%

232億円

116.6%

衣料用消臭スプレーは衣類を中心に寝具など布製品の消臭や香り付け、花粉やダニなどのブロックや除去を訴求した商品を対象とする。柔軟仕上剤を中心とした“香りブーム"を契機に香り付け訴求商品が需要を獲得してきたが、2015年頃から“防臭"や“除菌"など、衣料用消臭スプレー本来の機能を訴求した商品にも需要が回帰している。

2019年は自然な香りや、昨今のオーガニック・ボタニカルブームに乗じて植物由来成分・ボタニカルエッセンスの配合を訴求した新商品「ファブリーズ ナチュリス」(P&Gジャパン)や「リセッシュ除菌EX フレグランス」(花王)が需要を獲得し、市場が拡大した。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行から “除菌"や“抗菌"を訴求した商品が、参入各社による外出後の衣類への使用啓発などによって急速に需要を獲得しており、市場は大幅に拡大するとみられる。

衣料用消臭スプレー市場を消臭や香り付けを主訴求とした商品(衣料用消臭商品)と、花粉やダニなどのブロックや除去を主訴求とした商品(アレルゲン除去商品)に大別してみると、2019年の衣料用消臭商品市場はナチュラル訴求の高付加価値商品が投入されたことから単価がアップし、また、アレルゲン除去商品市場は合成洗剤ブランド「アリエール」(P&Gジャパン)のダニよけ効果を訴求した新商品が注目を集め、ともに横ばいから拡大に転じた。2020年は衣料用消臭商品市場が前年比二桁増、アレルゲン除去商品市場が同1.5倍になるとみられる。

3.台所用洗剤

2019年

前年比

2020年見込

前年比

562億円

102.9%

618億円

110.0%

家庭向けに販売されている食器洗い用途の洗剤を対象とする。市場は1990年代に各社から投入された本体容量300ml未満のコンパクトタイプ(濃縮液体タイプ)が主流となっている。2016年以降はスプレータイプや速乾タイプなど、高付加価値商品の投入が進んだが、特大サイズの詰め替え用へのシフトもあり単価が下落している。その影響を受け、2017年と2018年の市場は縮小した。

2019年はスプレータイプの商品や、香り・ボトルデザインで高付加価値を訴求した商品が投入されたことで市場は活性化し、拡大に転じた。消費税増税前の駆け込み需要も市場拡大を後押しした。2020年は家庭での調理機会が増加したことで使用頻度が高まり、市場は拡大するとみられる。

◆調査結果の概要

■カテゴリー別市場

 

2019年

前年比

2020年見込

前年比

ランドリー・ファブリックケア

3,308億円

101.9%

3,405億円

102.9%

芳香・消臭剤

765億円

104.1%

796億円

104.1%

ハウスホールド

3,973億円

100.7%

4,105億円

103.3%

クッキング

1,824億円

102.7%

1,959億円

107.4%

殺虫剤・忌避剤

750億円

101.2%

839億円

111.9%

ランドリー・ファブリックケアは市場の7割強を占める合成洗剤と柔軟仕上剤がけん引している。それらの使用率はほぼ上限に達していることから、新しい機能やコンセプトの商品投入によって洗濯する物に応じた使い分け提案が行われており、所持商品数の増加による伸長が期待される。また、2020年は衣料用消臭スプレーや衣料用漂白剤で“除菌"や“抗菌"を訴求した商品の需要が急速に増加している。

芳香・消臭剤は「ファブリーズ」(P&Gジャパン)の壁・床の消臭・防臭、防カビなどの抗菌機能を訴求した商品のヒットが市場拡大に貢献している。また、デザイン性や香りなどを訴求した商品と無香タイプの併用、または使い分けが需要を取り込んでいる。今後は抗菌などの機能追加、併用や使い分けの積極提案が市場拡大に寄与するとみられる。

ハウスホールドは家の中の衛生や清掃、除菌に対する意識が高まったことから、2020年は多くの品目が伸びるとみられる。新型コロナウイルス感染症の流行が収束すれば、品目によっては2019年以前の需要規模に戻るが、近年顕在化した“時短"“手軽さ"“効果の持続性"に対するニーズに合致した商品の伸びは続くとみられ、ヘビーな汚れやカビに対してつけ置きすることで直接触れず、こすらず落とせる商品などはバリエーションの拡充も期待される。なお、ティシュペーパーやトイレットペーパーについては価格是正や高単価商品への需要誘導、家庭用手袋については商品供給力が課題となっている。

クッキングは 家庭での調理機会の増加により、2020年はほぼ全ての品目が伸びている。2021年にはその多くは伸びが落ち着くものの、ペーパータオルや食品保存用品は使用シーンが広がっており、伸長を維持するとみられる。また、形状的に洗いにくいものに対応したスプレータイプの台所用洗剤、除菌・抗菌機能を高めた商品が家事負担の軽減などから今後も伸長すると予想される。

殺虫剤・忌避剤は在宅時間が増えたことで各品目とも害虫駆除のトライアル需要を取り込んでおり、2020年の市場は大幅に拡大するとみられる。

― アンケート調査 ―

20歳から69歳の1,000名を対象に、新型コロナウイルス感染症流行後の生活や意識、生活用品の使用頻度、購買行動などの変化、今後の生活用品の使用意向などについて、インターネットサーベイを実施した。

■新型コロナに対する感染予防(回答数。N=1,000/SA)

 

重視

(やや重視)

どちらでもない

重視しない

(ややしない)

手洗い

929

57

14

マスクをする

913

62

25

手指消毒

842

120

38

うがい

727

181

92

触るものの除菌・消毒

629

259

112

選択肢とした10項目のうち、新型コロナウイルス感染症の感染予防として『重視(やや重視)』の回答が多かった項目は、「手洗い」「マスクをする」「手指消毒」「うがい」「触るものの除菌・消毒」の順である。

上位5項目すべてで、ほぼ年齢層が高まるにつれて『重視(やや重視)』の回答が多くなった。また、男性よりも女性で『重視(やや重視)』の回答が多かった。

■新型コロナ流行後の使用頻度変化(回答数。N=1,000/SA)

 

増加

(やや増加)

変わらない

減少(やや減少)

未使用

住居用クリーナー

178

710

6

106

洗濯用洗剤

167

808

9

16

家庭用手袋

166

685

12

137

衣料用消臭スプレー

165

678

7

150

トイレ洗浄剤

150

784

15

51

新型コロナウイルス感染症流行後、使用頻度の変化は、選択肢とした生活用品15品目すべてで、『変わらない』の回答が最も多かった。なお、その中で『増加(やや増加)』の回答が多かったのが「住居用クリーナー(使い捨てタイプを含む)」「洗濯用洗剤」「家庭用手袋」「衣料用消臭スプレー」「トイレ用洗浄剤」の順である。

■台所用洗剤の選択要因(回答数。N=974/SA)

 

重視

(やや重視)

どちらでもない

重視しない

(ややしない)

洗浄力

685

279

10

価格

649

309

16

抗菌・除菌

645

310

19

すすぎやすさ、泡切れ

582

370

22

手肌にやさしい

542

395

37

台所用洗剤について、選択肢とした13要因のうち、『重視(やや重視)』の回答が多かったのが「洗浄力」「価格」「抗菌・除菌」「すすぎやすさ、泡切れ」「手肌にやさしい」の順である。

◆調査対象

ランドリー・ファブリックケア

・合成洗剤(含洗濯助剤)

・衣料用漂白剤

・洗濯用石鹸

・専用洗剤

・ファッション洗剤(含ドライマーク洗剤)

・衣料用防虫剤

・柔軟仕上剤

・衣料用消臭スプレー

芳香・消臭剤

・室内用芳香・消臭剤

・トイレ用芳香・消臭剤

・自動車用芳香・消臭剤

ハウスホールド

・トイレ洗浄剤

・クレンザー

・ディスポーザブルモップ

 

・トイレットペーパー

・パイプクリーナー

・防カビ・カビ取り剤

 

・ティシュペーパー

・家庭用排水口洗浄剤

・洗濯槽クリーナー

 

・除湿剤

・家庭用手袋

 

 

・住居用クリーナー

・ディスポーザブルクリーナー

 

クッキング

・台所用洗剤

・アルミホイル・クッキングシート

 

・食器洗い(乾燥)機専用洗剤

・冷蔵庫用脱臭剤

 

・ペーパータオル・キッチンペーパー

・台所用漂白剤

 

・ラッピングフィルム

・米びつ用防虫剤

 

・食品保存用品

 

殺虫剤・忌避剤

・ハエ・蚊用殺虫剤

・ダニ・不快害虫用殺虫剤

・忌避剤

 

・ゴキブリ用殺虫剤

・燻煙・燻蒸剤

 


2020/11/18
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は富士経済グループ本社 広報部(TEL 03-3241-3473)までご連絡をお願いいたします。