マーケット情報


農産加工品・畜産加工品・水産加工品などの市場を調査

−国内加工食品 市場調査(5)−
2022年市場予測(2016年比)
サラダチキン(市販用) 311億円(67.2%増)、 カマンベールチーズ 198億円(43.5%増)


総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 清口正夫 代表取締役)は、国内加工食品の市場調査を毎年行っており、昨年で50年目を迎えた。長年積み重ねてきたフィールドリサーチのノウハウとデータをベースに昨年8月より27カテゴリー411品目の市場調査を開始している。調査は6回に分けて行い、第5回目となる今回の調査は農産加工品、畜産加工品、水産加工品、乳油製品の4カテゴリー75品目の市場を分析した。その結果を報告書「2018年 食品マーケティング便覧 No.5」にまとめた。なお、6回の調査終了後はそれぞれの調査結果を総括して分析する。

◆注目市場

1.サラダチキン(市販用)

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
269億円
144.6%
311億円
167.2%

サラダチキンは2000年代から販売されていたが、2013年にセブン‐イレブンが「サラダチキン」を販売し大ヒットしたことで注目され、ハム・ソーセージ関連企業などの参入が相次ぎCVSを中心に伸長が続いている。糖質オフによるダイエットが話題となり注目が集まる中、2017年はファミリーマートがRIZAP初監修のスティックタイプのサラダチキン「RIZAP サラダチキンバー」を発売し、ダイエット食としての認知がさらに広まっている。また切り落としやスライスタイプの商品も相次いで発売されており今後も市場は堅調に拡大するとみられる。

2.煮豆

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
668億円
102.0%
678億円
103.5%

煮豆は中高年層を中心としたリピート需要はあったものの、低価格なPB商品の増加により、2011年以降市場はマイナス成長が続いていた。しかし、2017年はメディアで食事の際に大豆を食べると糖や脂肪の吸収を穏やかにし、中性脂肪の抑制に効果があると紹介されたことにより消費者の関心が高まったり、また蒸し豆、蒸し大豆の摂取によるダイエットや便秘解消効果も注目されたことから、市場は前年比2.0%増の668億円が見込まれる。2018年も続伸するが、以降は横ばいが予測される。

3.納豆

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
市場規模
1,238億円
101.9%
1,255億円
103.3%

納豆は近年消費者の健康志向や節約志向の高まりから需要が拡大している。2017年は消費者の健康志向の高まりによる需要増加に加えて、タカノフーズ「すごい納豆 S-903」やMizkan「金のつぶ サラダをおいしく!ごま醤油たれ 3P」の発売により風邪予防や新たな食べ方が提案され、実績が拡大していることから市場は前年比1.9%増の1,238億円が見込まれる。今後は微増から横ばいへの推移が予想される。

4.ナチュラルチーズ

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
ナチュラルチーズ
1,603億円
103.1%
1,785億円
114.8%
(クリームチーズ)
305億円
105.2%
344億円
118.6%
(カマンベールチーズ)
150億円
108.7%
198億円
143.5%

※クリームチーズとカマンベールチーズはナチュラルチーズの内数

ナチュラルチーズは外食メニューや加工食品の材料として使用されることで市場が拡大してきたが、近年ではクリームチーズやカマンベールチーズなどの手軽に食べられる小分けタイプを中心におつまみ需要を取り込み拡大している。2017年も引き続き市販用を中心にクリームチーズとカマンベールチーズが好調なほか、業務用でもチーズを使用したメニューや製品の増加により引き合いが高まっており、ナチュラルチーズ全体で前年比3.1%増が見込まれる。今後も一人当たりのチーズ消費量の拡大余地は大きいとみられ、2018年以降も堅調に拡大するとみられる。

◆調査結果の概要

2017年見込
2016年比
2022年予測
2016年比
農産加工物
1兆2,781億円
100.1%
1兆2,723億円
99.7%
畜産加工物
1兆0,082億円
102.0%
1兆0,266億円
103.8%
水産加工物
8,690億円
99.5%
8,448億円
96.7%
乳油製品
6,820億円
101.7%
7,196億円
107.4%

1.農産加工品

消費者の健康志向を背景とした需要増加がみられる。納豆は風邪予防や新たな食べ方提案によって伸長している。煮豆は蒸し豆のダイエット効果が、豆腐は木綿豆腐の高血圧予防がそれぞれメディアで注目され、需要が増加している。2017年は食中毒事件の影響でポテト系を中心としたサラダ類が一時期落ち込んだが、参入企業による販促強化により実績が拡大し、全体では微増が見込まれる。

2.畜産加工物

市場規模の大きいハム・ソーセージ類は需要が飽和している。一方、市販用サラダチキンは糖質オフ、高タンパク低カロリーが支持されCVSを中心に伸長している。また冷凍食品メーカーが展開する冷凍唐揚げで新商品の展開が相次ぐなど、チキン加工品の需要が大きく拡大している。

3.水産加工品

消費者の魚離れや食の多様化により市場規模の大きい水産練製品を中心に縮小が続いていることから全体でもマイナスが続いている。2017年はサンマ、シャケなどの不漁により原料価格が高騰していることなども市場縮小の要因となっている。

4.乳油製品

近年バターの需給が安定せず、市場が縮小することもあったが、直近では各社が安定供給に努めていることから落ち着きを取り戻している。マーガリン類は市販用ではパンメニューの多様化や健康面へのマイナスイメージもあって減少が続いているが、業務用は作業簡便化のニーズが高まる中で機能性タイプが伸長している。チーズ類はアルコールのお供となるおつまみ需要の高まりを背景にベビーチーズやクリームチーズ、カマンベールチーズなどを中心に伸長しており、特に手軽に食べられる小分けタイプの需要が増加している。

◆調査対象

農産加工品 漬物、キムチ、煮豆、納豆、.凍豆腐、豆腐、豆腐加工品、味付油揚げ、こんにゃく、なめ茸茶漬類、山菜加工品、味付けメンマ、はるさめ、加工ごま、ジャム類、スプレッド類(市販用)、素材系トマト、サラダ類、素材缶詰、果実缶詰、冷凍野菜、ポテト加工品、素材系ミックス(市販用)、冷凍果実(市販用)、はちみつ(市販用)、こんにゃく米
畜産加工品 ハム類、ベーコン、.生ハム、ソーセージ類、ドライソーセージ、チキン加工品、サラダチキン(市販用)、焼豚、.焼肉類、牛肉味付缶詰・パウチ、コンビーフ類、.食肉加工品缶詰・パウチ、やきとり缶詰、おつまみ缶詰
水産加工品 魚肉ハム・ソーセージ、.水産練製品、風味かまぼこ、ちくわ、.パックおでん、のり、韓国のり、海苔佃煮、.昆布佃煮、かつおパック、.塩辛、もずく酢、めかぶ、スモークサーモン、水産缶詰、青魚缶詰、ツナ加工品、辛子明太子、鮭フレーク(市販用)、乾燥わかめ(市販用)
乳油製品 バター、市販用マーガリン類、業務用マーガリン類、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ、クリームチーズ、カマンベールチーズ、チーズフード、.チーズフォンデュ、.チーズスプレッド、市販用チーズ、生クリーム、コーヒー用クリーム、ポーションクリーム、インスタントクリーミーパウダー

※一部の数字は四捨五入しています。このため合計と一致しない場合があります。


2018/02/23
       
上記の内容は弊社独自調査の結果に基づきます。 また、内容は予告なく変更される場合があります。 上記レポートのご購入および内容に関するご質問はお問い合わせフォームをご利用ください、 報道関係者の方は弊社グループ広報部(TEL 03-3664-5697)までご連絡をお願いいたします。